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異所性妊娠

執筆者:

Antonette T. Dulay

, MD, Main Line Health System

最終査読/改訂年月 2018年 3月
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概要

異所性妊娠とは、異常な部位に受精卵が着床することです。

  • 腹痛や性器出血が生じることがあります。

  • 胎児の位置を調べるために超音波検査を行います。

  • 通常、胎児と胎盤を取り除くために手術を行いますが、メトトレキサートを単回または複数回投与して異所性妊娠を終了させる場合もあります。

正常な妊娠では、卵子は卵管内で受精して子宮内膜に着床します。しかし卵管が狭くなったりふさがったりしていると、受精卵が子宮にたどり着けないことがあります。ときに受精卵が子宮外の組織に着床し、異所性妊娠が起こります。異所性妊娠は通常、左右どちらかの卵管に起こりますが(卵管妊娠)、卵管以外の場所で起こることもあります。

異所性妊娠による胎児が数週間生存することがあります。しかし、子宮以外の組織では必要な血液を供給したり胎児を支えたりすることができないため、最終的に胎児は生存できません。多くの場合、胎児が生存可能になるよりもずっと前の6~16週間後に、胎児を含む構造は破裂します。異所性妊娠による破裂が起こると、出血がひどく生命が脅かされることがあります。破裂する時期が遅いほど失血量が多く、死亡のリスクが高まります。

異所性妊娠は100件の妊娠のうち2件の割合で起こります。

異所性妊娠の危険因子には以下のものがあります。

異所性妊娠:妊娠の位置の異常

正常な妊娠では、卵子は卵管内で受精して子宮内膜に着床します。しかし卵管が狭くなったりふさがったりしていると、受精卵の移動が遅れたり妨げられたりすることがあります。受精卵が子宮にたどり着けないと、異所性妊娠に至る可能性があります。

異所性妊娠は、卵管、卵巣、子宮頸部、腹部など、様々な部位に生じます。

異所性妊娠:妊娠の位置の異常

症状

症状は性器出血や少量の性器出血、もしくは下腹部の筋けいれんや痛みなどですが、出血と痛みが両方みられる場合もあります。異所性妊娠を含む構造が破裂するまで、無症状の女性もいます。破裂が起こった場合には、通常、下腹部の激痛が続きます。失血がひどいと、失神や発汗が生じたり、ふらつきを感じることがあります。これらの症状は、出血量が多く危険なレベルの低血圧(ショック ショック ショックとは、臓器への酸素の供給量が低下し、生命を脅かす状態で、臓器不全やときには死亡につながります。通常、血圧は低下しています。 (低血圧も参照のこと。) ショックの原因には血液量の減少、心臓のポンプ機能の障害、血管の過度の拡張などがあります。 血液量の減少または心臓のポンプ機能の障害によってショックが起きると、脱力感、眠気、錯乱が生じ、皮膚が冷たく湿っぽくなり、皮膚の色が青白くなります。... さらに読む )に陥っていることを示唆している可能性があります。

診断

  • 妊娠検査

  • 超音波検査

  • 血液検査

  • ときに腹腔鏡検査

妊娠可能年齢の女性に下腹部痛、性器出血、失神、ショック状態が認められる場合には異所性妊娠が疑われます。このような場合には妊娠検査が行われます。

妊娠検査が陽性であれば、手持ち式の装置を腟内に挿入して超音波検査を行います(経腟超音波検査)。超音波検査で通常の子宮以外の部位に胎児が認められれば診断が確定します。超音波検査で胎児がどこにも認められない場合でも異所性妊娠の可能性がありますが、子宮内に着床していてもごく初期で検出できない可能性もあります。

血液検査も行って、妊娠の初期に胎盤から分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)と呼ばれるホルモンを測定します。この検査は、妊娠がごく初期のため胎児が子宮内に認められなかったのか、異所性妊娠であるのかの判断に役立ちます。

診断の確定に必要な場合には、へそのすぐ下を小さく切開して、腹腔鏡と呼ばれる観察用の管状の機器を挿入することがあります。こうすると異所性妊娠を直接観察することができます。

治療

  • 手術

  • ときに薬剤のメトトレキサート

異所性妊娠は生命を脅かすため、できるだけ早く妊娠を終了させる必要があります。

たいていの場合、胎児と胎盤を手術で除去しなければならず、通常は腹腔鏡を用いますが、腹部により大きな切開を施して行う場合(開腹手術)もあります。

手術中には胎児と胎盤を除去し、卵管は修復が不可能な部位のみを除去します。この方法では、卵管を修復することにより女性が妊娠できる可能性が高まります。ただし、卵巣が修復できないこともあります。

まれに、損傷がひどいために子宮の摘出手術が必要になることもあります。

異所性妊娠が小さく、破裂していない場合、手術の代わりに1回または複数回のメトトレキサートの注射が行われることもあります。この薬剤によって異所性妊娠の組織が縮小して消失します。メトトレキサートに手術を併用しなければならない場合もあります。

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