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網膜のがん

執筆者:

Sonia Mehta

, MD, Vitreoretinal Diseases and Surgery Service, Wills Eye Hospital, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2017年 11月
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網膜は、眼の奥にある光を感じる透明な構造物です。網膜のがんは通常、網膜に血液を供給する血管が密集した層である脈絡膜から発生します。脈絡膜は網膜と強膜(眼球外側の白い層)の間にあります。網膜は構造的に脈絡膜に支えられており、血液供給の半分を脈絡膜から受けているため、がんによって脈絡膜に損傷が生じると、高い確率で視力にも影響が現れます。

脈絡膜黒色腫

脈絡膜黒色腫は、脈絡膜の色素を産生する細胞(メラノサイト)から発生するがんです。眼に発生するがんの中で最も多いのが脈絡膜黒色腫です。白人で最もよくみられ、55~60歳の人に最もよく起こります。

症状

通常、早期の段階では視力に影響が現れません。その後、かすみ目または網膜剥離が生じることがあります。網膜剥離が起こると、閃光が見えたり、カーテンやベールが視界を横切るように見えたり、飛蚊症(ひぶんしょう、視野の中を蚊のような物体が動くように見える)が突然増えるまたは変化する症状が現れたりします。黒色腫(特に大きい場合)は、眼窩(がんか)にまで広がったり、血流に乗って体の他の部位に転移したりして、死に至るおそれがあります。

診断

  • 医師による眼の診察

  • その他の検査

脈絡膜黒色腫は小さいほど完治が容易なため、早期診断が重要です。

診断の際には、検眼鏡による観察のほか、超音波検査フルオレセイン蛍光眼底造影、連続写真などの検査が用いられます。

治療

  • 小さな腫瘍に対し、レーザー、放射線、またはインプラント

  • 大きな腫瘍に対し、眼球摘出

黒色腫が小さい場合は、レーザーや放射線の照射、または放射性物質を腫瘍の中に埋め込む治療によって、視力を維持し眼球を摘出せずに済む場合があります。

黒色腫が大きい場合は、眼球摘出が必要になることがあります。

転移性脈絡膜腫瘍

転移性脈絡膜腫瘍は、体の他の部位から脈絡膜に転移したがんです。脈絡膜は血液供給が豊富なため、体の他の部位のがんが転移しやすい器官です。女性では乳がんからの転移が最も一般的な原因であり、男性では肺がんと前立腺がんが最も一般的な原因です。

症状

転移性脈絡膜腫瘍では、多くの場合進行するまで症状が現れません。症状としては、しばしば視力障害または網膜剥離の症状、すなわち飛蚊症、閃光、かすみ目、ベールまたはカーテンのようなものが視野を横切るように見える現象などがあります。視力障害の程度は軽症から重症まで様々です。

診断

  • 医師による眼の診察

  • 通常、超音波検査

  • 生検

転移性脈絡膜腫瘍は、ときに、検眼鏡による眼の定期的な診察の際に診断されることがあります。超音波検査で診断を補助します。

診断を確定するため、細い針で眼球から組織のサンプルを採取して顕微鏡下で観察することもあります(生検)。

治療

  • 化学療法や放射線療法

転移性脈絡膜腫瘍の治療は原発がんによって決まりますが、通常は、化学療法、放射線療法、またはその両方を行います。

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