Msd マニュアル

Please confirm that you are not located inside the Russian Federation

honeypot link

眼疾患を調べる検査

執筆者:

Leila M. Khazaeni

, MD, Loma Linda University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 7月
プロフェッショナル版で 同じトピックをみる

眼の病気を診断したり、その重症度や広がりを特定したりするために、様々な検査が行われます。左眼、右眼それぞれ別に検査します。

眼の血管造影検査

血管造影検査は一般に、血管に造影剤を注射し、画像検査で血管を見えやすくするものです。しかし、眼の血管造影検査では造影剤(色素)を使うことで、医師が直接診察するときに血管を見えやすくするものであり、この色素は写真にも写ります。

フルオレセイン蛍光眼底造影検査を行うと、医師は眼底の血管をはっきりと観察できるようになります。この検査では、青い光をあてると光るフルオレセインという蛍光色素を、患者の腕の静脈に注射します。色素は血流に乗って体をめぐり、網膜の血管にも流れ込みます。色素を注射して間もなく、脈絡膜、視神経乳頭、虹彩、またはこれらのうち複数の部位の高速連続写真を撮影します。血管内部の色素が蛍光を発して網膜の血管がくっきりと浮かび上がります。フルオレセイン蛍光眼底造影検査は、黄斑変性 加齢黄斑変性(AMD/ARMD) 加齢黄斑変性は、網膜中心部の最も重要な部分である黄斑の損傷が進行して、中心視力が徐々に損なわれていく病気です。 中心視力が徐々に低下し、細かい部分が見えなくなっていきます。直線が波打ってみえることもあります。 加齢黄斑変性に特徴的な眼の変化は、多くの場合、医師が専用の器具を用いて診察することで特定されます。 病気の進行を遅らせるのに栄養補助食品が役立つことがあります。 眼内への薬の注射やレーザー治療が必要になる人もいます。 さらに読む 加齢黄斑変性(AMD/ARMD) 網膜血管の閉塞 網膜中心静脈閉塞症と網膜静脈分枝閉塞症 網膜(眼の奥にある光を感じる透明な構造物)の静脈が閉塞すると、痛みを伴わない突然の視力障害が発生します。 典型的には、医師が検眼鏡で眼の診察をして診断を下しますが、診断のための検査が行われることもあります。 治療により、しばしば視力が回復します。 網膜中心静脈は、網膜から血液を排出する主要な静脈です。閉塞は、中心静脈に起こることもあれば、その分枝に起こることもあります。 網膜中心静脈の閉塞は、主に高齢者に起こります。危険因子には以下のも... さらに読む 糖尿病網膜症 糖尿病網膜症 糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で網膜(眼の奥にある光を感じる透明な構造物)に損傷が生じる病気です。 網膜の血管から血液などの液体が漏れることがあります。 新しい血管ができることがあり、この血管がときに出血を起こしたり、瘢痕(はんこん)を形成したり、網膜剥離を起こしたりします。 診断は、点眼薬で瞳孔を散大して行う眼の診察に基づきます。 糖尿病網膜症のある人や、糖尿病網膜症になるリスクのある人は、血糖と血圧をコントロールすることが重要です。 さらに読む 糖尿病網膜症 の診断に特に有効です。この検査は、レーザーによる網膜の処置が必要な人にも使用されます。

インドシアニングリーン蛍光眼底造影検査では、網膜と脈絡膜の血管を観察できます。フルオレセイン蛍光眼底造影検査と同様に、蛍光色素を静脈に注射します。この検査では、フルオレセイン蛍光眼底造影検査よりも、脈絡膜の血管が詳細に描出されます。この検査は、黄斑変性を描出したり、眼内の新生血管の発達を見つけたりするのに使用されます。

網膜電図検査

網膜電図検査では、網膜に強い光をあてて網膜の反応を計測し、光を感じる細胞(視細胞)の機能を調べる検査です。検査を行うには、まず麻酔薬を点眼して瞳孔を開いた状態にします。その後コンタクトレンズの形をした記録用の電極を角膜の上に置き、さらにもう1つの電極を眼の近くの皮膚の上に配置します。眼は閉じないように固定します。検査室を暗くして、患者は点灯する光をしっかりと見るようにします。光に反応して網膜から発生する電気的活動が記録されます。網膜電図検査は、網膜色素変性症 網膜色素変性 網膜色素変性は、網膜(眼の奥にある光を感じる透明な構造物)の変性が進行していくまれな病気で、いずれは中等度から重度の視力障害を引き起こします。 網膜色素変性はしばしば遺伝します。あるタイプの網膜色素変性は優性遺伝で、片親から病因となる異常遺伝子を引き継ぐだけで発症します。別のタイプは劣性遺伝で、両方の親から異常遺伝子を引き継がない限り発症しません。X連鎖劣性遺伝型のものは、母親から異常遺伝子を引き継いだ男性が主に発症します。遺伝性の難聴... さらに読む のような視細胞に異常がみられる病気の評価に特に役立ちます。

超音波検査

超音波で眼を観察することもできます。閉じたまぶたの上に測定用のプローブをそっと置き、眼球に超音波をあてて反射させます。痛みはありません。反射波により、眼の内部が2次元画像として描出されます。超音波検査は、眼の内部が濁っていたり光を障害するものがあったりして検眼鏡や細隙灯では網膜が観察できないときに役立ちます。この検査は、眼の内側にできた異常な構造物(腫瘍など)の性質や、網膜剥離を確認するために使用されます。超音波はこのほか、眼を栄養する血管の検査(ドプラ超音波検査)や角膜の厚さの測定にも使われています。

角膜厚測定

角膜厚の測定は通常、超音波を用いて行われます。超音波角膜厚測定では、点眼薬で麻酔をかけてから角膜の上にそっと超音波検査用のプローブを当てます。光学的に測定する方法もあり、この場合は器具が眼に接触しないため、麻酔薬を点眼する必要はありません。

光干渉断層撮影

光干渉断層撮影(OCT)では、視神経、網膜、脈絡膜、硝子体といった、眼の奥にある構造の解像度の高い画像が得られます。この検査は、網膜の腫れを特定するために使用されます。この検査は、超音波検査に似ていますが、音波の代わりに光を用いる点で異なっています。医師は、黄斑変性 加齢黄斑変性(AMD/ARMD) 加齢黄斑変性は、網膜中心部の最も重要な部分である黄斑の損傷が進行して、中心視力が徐々に損なわれていく病気です。 中心視力が徐々に低下し、細かい部分が見えなくなっていきます。直線が波打ってみえることもあります。 加齢黄斑変性に特徴的な眼の変化は、多くの場合、医師が専用の器具を用いて診察することで特定されます。 病気の進行を遅らせるのに栄養補助食品が役立つことがあります。 眼内への薬の注射やレーザー治療が必要になる人もいます。 さらに読む 加齢黄斑変性(AMD/ARMD) などの網膜の病気、眼の中に新しい血管ができる病気、緑内障 緑内障 さらに読む などを可視化するためにこの検査を使用します。

CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像)検査

CT検査 CT(コンピュータ断層撮影)検査 CT検査では、X線源とX線検出器が患者の周りを回転します。最近の装置では、X線検出器は4~64列あるいはそれ以上配置されていて、それらが体を通過したX線を記録します。検出器によって記録されたデータは、患者の全周の様々な角度から撮影された一連のX線画像であり、直接見ることはできませんが、検出器からコンピュータに送信され、コンピュータが体の2次元の断面のような画像(スライス画像)に変換します。(CTとはcomputed... さらに読む CT(コンピュータ断層撮影)検査 およびMRI検査 MRI(磁気共鳴画像)検査 MRI(磁気共鳴画像)検査は、強力な磁場と非常に周波数の高い電磁波を用いて極めて詳細な画像を描き出す検査です。X線を使用しないため、通常はとても安全です。 患者が横になった可動式の台が装置の中を移動し、筒状の撮影装置の中に収まります。装置の内部は狭くなっていて、強力な磁場が発生します。通常、体内の組織に含まれる陽子(原子の一部で正の電荷をもちます)は特定の配列をとっていませんが、MRI装置内で生じるような強力な磁場の中に置かれると、磁場... さらに読む MRI(磁気共鳴画像)検査 は、眼の内部構造や周囲の骨(眼窩)の構造を詳しく調べるのに用いられます。これらの検査は、眼の損傷評価に用いられ、眼内異物 角膜上皮剥離および角膜異物 眼の表面にあるドーム状の透明な構造物(角膜)にみられるけがで最も多いのは次のものです。 引っかき傷(角膜上皮剥離) 異物(角膜異物) 角膜から異物を取り除くと、角膜の上皮が剥離し、感染につながることがあります。これらのけがの大半は軽いものです。 角膜上皮剥離の一般的な原因は粒子です。粒子は、爆発、風、または工具を使用した作業(例えば、粉砕、ハンマーやドリルの使用)を介して飛散します。コンタクトレンズは角膜上皮剥離の一般的な原因です。コン... さらに読む 眼窩や視神経の腫瘍 眼窩の腫瘍 まれに、眼球の後部(眼窩[がんか])の組織に悪性(がん)または良性(がんではない)の腫瘍ができることがあります。 (眼窩の病気に関する序も参照のこと。) 腫瘍はこれらの組織で発生することもあれば、体のほかの部位にできた悪性腫瘍がこれらの組織に広がる(転移する)こともあります。 腫瘍のために眼球が前に異常に突き出すことがあります(この状態を眼球突出と呼びます)。痛み、複視、まぶたの垂れ下がり、視力障害が起こることもあります。... さらに読む 眼窩の腫瘍 視神経炎 視神経炎 視神経炎とは、視神経に炎症が起こっている状態をいいます。 最も一般的な原因は多発性硬化症です。 視力障害が生じることがあり、眼を動かすと痛むこともあります。 MRI(磁気共鳴画像)検査が行われます。 多発性硬化症の可能性がある場合は、コルチコステロイドが投与されることがあります。 さらに読む が疑われる場合は特によく用いられます。

プロフェッショナル版で 同じトピックをみる
プロフェッショナル版で 同じトピックをみる
本章の目次
よく一緒に読まれているトピック
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS

おすすめコンテンツ

医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
TOP