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咽後膿瘍

執筆者:

Clarence T. Sasaki

, MD, Yale University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2018年 5月
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咽後膿瘍とは、のどの奥に膿がたまったものです。

  • 細菌感染が原因です。

  • 症状には、ものを飲み込みにくい、飲み込むときの痛み、発熱、項部硬直、大きな音の呼吸などがあります。

  • 診断は、症状と、首のX線検査またはCT検査に基づいて下されます。

  • 迅速な治療を受けた小児は回復します。

  • 膿瘍を手術で排膿し、さらに抗菌薬を投与して感染症を根治させます。

口とのどの病気に関する序も参照のこと。)

小児では、のどの奥にあるリンパ節に感染が生じて破れ、膿ができることによって咽後膿瘍ができます。これらのリンパ節は4~5歳までになくなり始めるため、咽後膿瘍は成人よりも1~8歳の小児に多くみられます。

咽後膿瘍は通常、扁桃、のど、副鼻腔、アデノイド、または鼻から細菌感染が広がることで発生します。多くの場合、複数の細菌の混合感染が原因です。成人でも小児でも、原因としてHIV感染症と結核がよくみられるようになってきています。魚の骨などのとがったものがのどの奥を傷つけ、咽後膿瘍の原因となる場合もあります。

症状

咽後膿瘍の主な症状は、ものを飲み込みにくい、飲み込むときの痛み、発熱、首のリンパ節の腫れです。声がくぐもって、よだれを垂らすこともあります。項部硬直が起きて、頭を斜めにしたままにすることがあります。

膿瘍が気道をふさぐことがあり、それにより呼吸困難が起き、呼吸音が大きくなります(特に息を吸うとき[吸気性喘鳴])。小児患者は、呼吸を楽にするために、あお向けに寝て頭と首を後ろに反らせ、あごを上げることがあります。成人の場合は、強い首の痛みはみられても、必ずしも吸気性喘鳴があるわけではありません。

咽後膿瘍の合併症としては、膿瘍周囲の出血、気道内への膿瘍の破裂(気道をふさぐことがあります)、肺炎などがあります。喉頭がけいれんして呼吸がさらに妨げられることがあります。首の内頸静脈に血栓ができることもあります。感染が胸まで広がることがあります。ときに広範囲の炎症と血液の感染が起こり、臓器の機能不全(敗血症性ショック)を引き起こします。

診断

  • X線検査とCT検査

原因が分からないのどのひどい痛みや、項部硬直、大きな呼吸音がある小児では、咽後膿瘍が疑われます。

首のX線検査とCT(コンピュータ断層撮影)検査で診断を確定できます。

治療

  • 抗菌薬

  • 呼吸用のチューブ、続いて手術による排膿

迅速に治療を行えば大半の咽後膿瘍は回復します。

まず、患者には セフトリアキソン クリンダマイシンなどの抗菌薬が静脈内注射で投与されます。

小児でも成人でも、気管が開いた状態を保つために、合成樹脂製の呼吸用のチューブを口から気管に挿入します。医師はその後、膿瘍を切り開いて膿を排出します。

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