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歯の破折、動揺、脱臼

執筆者:

Michael N. Wajdowicz

, DDS, USAF

最終査読/改訂年月 2018年 1月
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歯が欠けたり、ぐらついてきたり、折れたりすることは急を要する歯科的問題であり、早急に対応する必要があります。口に強い打撃を受けると、歯が割れたり(破折)、ぐらついたり(動揺)、脱臼することがよくあります。以前から弱くなっていた歯が、ものをかむことで割れたりぐらついたりすることがあります。

歯の破折

上の前歯は、けがをしたり割れたりしやすい部位です。ものをかむときや、冷たいものを食べているときに短く鋭い痛みがある場合は、歯の不完全破折が口内のどこかにある可能性があります。歯にひびが入っているだけでかけらが取れていない場合は、歯科医師が単純な充填材で修復できることがよくあります。より大きな破折にはクラウンが必要となることがあり、これには根管治療が必要な場合と、そうでない場合があります。

けがをした後、歯が冷気または冷水に対して過敏になっていなければ、歯の一番外側の硬いエナメル質だけが傷ついている可能性が非常に高いと考えられます。たとえエナメル質が少し欠けていても治療を急ぐ必要はありません。歯の中間層の象牙質が破折している場合、通常は空気や食べものが触れると痛むため、そのような破折のある人はすぐに歯科医院を受診します。破折が歯の最も奥の層である歯髄にまで及ぶと、破折している部分に赤色の斑点が現れて、いくらかの出血がみられることもしばしばあります。このような場合は、残っている傷ついた歯髄がひどい痛みを引き起こす前に、その歯髄を取り除くために根管治療が必要になることがあります。

歯の層

歯の層

歯の動揺

けがによって歯がぐらついたり、周囲の歯ぐきの組織から多量に出血したりしている場合は、歯根が破折したり歯槽骨が骨折している可能性があるため、直ちに歯科医院を受診する必要があります。ぐらついている歯を速やかに元の位置に戻して固定すると、通常は永久的にそこにとどまります。乳歯の前歯がひどくぐらついているときには、多くの場合はその歯を抜いて、すでに生えている永久歯に害が及ぶのを防ぎます。

歯の脱臼

乳歯または永久歯が脱臼した場合は、直ちに最寄りの歯科医院を受診する必要があります。乳歯が脱臼した場合は、取れてしまった歯を元の穴へ戻す再植を行うと、その歯に感染が生じたり、永久歯が生えてくる邪魔になることがあるため、再植は行うべきではありません。しかし、永久歯が脱臼した場合は、直ちに治療が必要です。

可能であれば、直ちにその永久歯を元の穴に戻します(歯根には触らないようにします)。自分で歯を元の穴に戻せない場合は、湿らせたペーパータオルで歯を包むか、さらに良い方法としては、コップに牛乳を入れてその中に歯を入れておいて、歯科医院まで持って行きます。(牛乳は歯に栄養を与える環境として優れています。)意識があり、歯を吸い込んだり飲み込んだりする可能性が低い場合は、取れてしまった歯を口の中に入れて歯科医院まで持って行ってもよいでしょう。取れた歯を10秒間冷水でやさしく洗ってもよいですが、ごしごしこすると歯の再接着を助けるために必要な根管の組織が取り除かれてしまうため、こすってはいけません。

脱臼した歯が見つからない場合は、吸い込んで肺に入っていたり(誤嚥)、誤って飲み込んだりしている場合があります。歯が肺に入った場合は、それを探すために胸部X線検査が行われることがありますが、歯を飲み込んだ場合は無害で、消化管に入った歯を探すためにX線検査が行われることはあまりありません。歯が脱臼して再植を受けた人は通常、数日間にわたって抗菌薬を服用します。取れた歯が泥に触れてしまった場合、医師は通常、破傷風の予防接種状況についても評価します。

歯が取れてから30分から1時間以内に埋め戻すことができれば、その歯が元の穴にくっつく(生着する)確率が高くなります。30分を過ぎると、歯が取れてからの時間が長引くほど、長期的な生着率は悪くなります。再植した歯は通常、7~10日間、スプリントで周囲の歯と固定されます。歯を取り囲んでいる骨(歯槽骨)も骨折している場合は、スプリント固定が6~10週間必要になることがあります。再植した歯には、いずれ根管治療が必要です。

知っていますか?

  • 脱臼した歯を歯科医院に持って行く手段として、牛乳を入れた容器を使用できます。

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