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多形紅斑

執筆者:

Mercedes E. Gonzalez

, MD, University of Miami Miller School of Medicine

最終査読/改訂年月 2018年 3月
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本ページのリソース

多形紅斑は、赤く盛り上がった斑状の病変を特徴とする炎症性皮膚疾患で、それらの病変はしばしば標的のような形をしていて、通常は全身に対称的に分布します。

  • 多形紅斑は通常は感染症(一般的には単純ヘルペスウイルス)に対する反応によって引き起こされます。

  • 典型的な症状としては、中心部が紫色から灰色で全体としては赤色の斑(標的状病変)が、手のひら、足の裏、腕、脚、および顔面の皮膚に突然現れた後、全身に広がっていきます。

  • 多くの患者で口内炎が生じます。

  • 診断は標的状病変を確認することで下されます。

  • この病気は治療しなくても回復しますが、症状に対する治療としてコルチコステロイドを使用することができます。

  • 頻繁に症状が現れ、ヘルペスウイルスが原因と考えられる場合は、再発予防に抗ウイルス薬が有用となることがあります。

多くの症例では、単純ヘルペスウイルス感染症やときに他のウイルス(特にC型肝炎ウイルス)または細菌による感染症に対する反応が原因です。患者の一部では、多形紅斑の発作の数日前に口唇ヘルペスが生じます。

あまり多くはありませんが、他の感染症(マイコプラズマなど)、薬剤、ワクチン、免疫系に影響を及ぼす感染症以外の病気(全身性エリテマトーデスなど)が原因になる症例もあります。

多形紅斑の正確な原因は分かっていませんが、一種の免疫反応が疑われています。多形紅斑の一部の症例では明確な原因が特定できません。

多形紅斑の発作は2~4週間続くことがあります。発作は一度のみの人もいますが、複数回再発する人もいます。再発がよくみられ、特に原因が単純ヘルペスウイルスの場合はその傾向が強くなります。再発の頻度は時間の経過とともに減っていくのが通常です。

症状

通常、多形紅斑は突然現れ、赤くなった膨らみが腕、脚、および顔面に生じ、その後環状に拡大します。発疹はしばしば手のひらや足の裏にもみられます。赤くなった部分(紅斑)は体の両側に対称に生じます。しばしば紅斑の内部に淡色のリングが現れ、中心部は紫色(「標的状」または「虹彩状」病変と呼ばれます)で、小さな水疱がみられます。赤い斑は症状を伴わない場合もありますが、ときに軽度のかゆみやヒリヒリ感を伴うことがあります。痛みを伴う水疱やびらんが、しばしば唇と口腔内の粘膜に生じ、まれに眼にも生じます。

診断

  • 医師による評価

多形紅斑の診断は特徴的な外観から下されます。しかし、スティーブンス-ジョンソン症候群でも早期には多形紅斑と非常に似た状態になることがあるため、医師は診断がはっきりするまで注意深く患者の状態をモニタリングします。

治療

  • ときにかゆみを抑える治療

  • 口腔内の水疱に対する麻酔薬

  • ときに抗ウイルス薬

多形紅斑は自然に治癒するため、通常、治療は不要です。しかし、基礎に感染症がある場合は、その治療が助けになります。かゆみが煩わしい場合は、皮膚に塗る麻酔薬やコルチコステロイドなどの標準的なかゆみに対する治療法が助けになります。

痛みを伴う口腔内の水疱により飲食が困難になっている場合は、リドカインなどの液体の麻酔薬(感覚を麻痺させる薬)を口の中に塗る場合があります。それでも十分な飲食ができない場合は、栄養分と水分の点滴補給を行います。

頻繁に再発をきたす場合、特にヘルペスウイルスが原因として疑われる場合は、発生の最初の徴候がみられたときに抗ウイルス薬(アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビルなど)を投与することが有益となります。

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