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壊疽性膿皮症

執筆者:

Julia Benedetti

, MD, Harvard Medical School

医学的にレビューされた 2020年 9月
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やさしくわかる病気事典
本ページのリソース

壊疽性膿皮症(えそせいのうひしょう)は、皮膚に痛みを伴う大きな病変が生じる、原因不明の慢性の炎症性皮膚疾患です。

  • 原因は不明です。

  • この病気は、小さな隆起または水疱として始まり、それらが痛みを伴うびらんという病変になります。

  • 診断は通常、びらんの外観に基づいて下されます。

  • 治療にはドレッシング材、クリーム剤、薬剤などを使用します。

壊疽性膿皮症では、免疫系が皮膚自体に反応していると考えられます。 リンパ球 リンパ球 体の防御線( 免疫系)の一部には 白血球が関わっており、白血球は血流に乗って体内を巡り、組織に入り込んで微生物などの異物を見つけ出し、攻撃します。( 免疫系の概要も参照のこと。) この防御は以下の2つの部分に分かれています。 自然免疫 獲得免疫 獲得免疫(特異免疫)は、生まれたときには備わっておらず、後天的に獲得されるものです。獲得のプロセスは、免疫系が異物に遭遇して、非自己の物質(抗原)であることを認識したときに始まります。そして、獲... さらに読む リンパ球 白血球 白血球 人間の体には、異物や危険な侵入物から体を守るために、免疫系が備わっています。侵入物には以下のものがあります。 微生物( 細菌、 ウイルス、 真菌など) 寄生虫(蠕[ぜん]虫など) がん細胞 移植された臓器や組織 さらに読む の一種)、 抗体 抗体 体の防御線( 免疫系)の一部には 白血球が関わっており、白血球は血流に乗って体内を巡り、組織に入り込んで微生物などの異物を見つけ出し、攻撃します。( 免疫系の概要も参照のこと。) この防御は以下の2つの部分に分かれています。 自然免疫 獲得免疫 獲得免疫(特異免疫)は、生まれたときには備わっておらず、後天的に獲得されるものです。獲得のプロセスは、免疫系が異物に遭遇して、非自己の物質(抗原)であることを認識したときに始まります。そして、獲... さらに読む 抗体 (タンパク質)、またはその両方により引き起こされる多くの炎症性皮膚疾患とは異なり、壊疽性膿皮症には 好中球 好中球 体の防御線(免疫系)の一部には 白血球が関わっており、白血球は血流に乗って体内を巡り、組織に入り込んで微生物などの異物を見つけ出し、攻撃します。( 免疫系の概要も参照のこと。) この防御は以下の2つの部分に分かれています。 自然免疫 獲得免疫 自然免疫は生まれつき備わっているためこう呼ばれており、異物との遭遇による学習は必要ありません。そのため、外来異物に対してすぐに反応できます。しかし先天性免疫は、どんな外来異物に対してもほぼ同じ方法... さらに読む と呼ばれる別の種類の白血球における機能異常が関与しています(免疫系の概要 免疫系の概要 人間の体には、異物や危険な侵入物から体を守るために、免疫系が備わっています。侵入物には以下のものがあります。 微生物( 細菌、 ウイルス、 真菌など) 寄生虫(蠕[ぜん]虫など) がん細胞 移植された臓器や組織 さらに読む を参照)。

壊疽性膿皮症は典型的には25~55歳の人に発生します。最近けがをした部位や手術を受けた部位の皮膚に生じることがあります。このため、患部に対して生検(皮膚のサンプルを切除して調べる検査)やデブリドマン(患部をきれいにするために壊死した組織を切除する処置)が行われると、しばしば悪化します。

症状

多くの場合、壊疽性膿皮症は赤い隆起として始まり、吹き出物や虫刺されに似ていることもあります。それほど多くありませんが、水疱として始まることもあります。隆起や水疱は、その後破れ、強い痛みを伴うびらん(潰瘍)になって急速に広がります。びらんの辺縁は盛り上がっていて、暗褐色または紫色をしています。複数のびらんが大きくなって融合し、より大きなびらんになる場合もあります。潰瘍が治癒しても、しばしば瘢痕(はんこん)が残ります。発熱と全身のだるさ(けん怠感)がよくみられます。

壊疽性膿皮症は、性器や炎症性腸疾患の患者が受けた人工肛門造設術または回腸瘻造設術の開口部周辺の腹壁など、他の部位に発生することもあります。壊疽性膿皮症の患者の一部では、骨、肺、心臓、肝臓、筋肉など、皮膚以外の部位に発生することもあります。

診断

  • 医師による評価

壊疽性膿皮症の診断は、びらんの外観を観察するとともに、皮膚にびらんが生じる他の病気の可能性を否定することで下されます。デブリドマンを行った後にびらんが悪化した場合は、壊疽性膿皮症の診断が強く示唆されます。

治療

  • ドレッシング

  • 皮膚に塗るコルチコステロイドまたはタクロリムス

  • ときに免疫抑制薬(免疫系を抑制する薬)

びらんの治癒を促すために、ドレッシング材を当てて皮膚を乾燥から保護します。

できたばかりの深くないびらんに対しては、強力なコルチコステロイドクリームまたはタクロリムスを直接塗る治療が可能です。重症の患者では、プレドニゾン(日本ではプレドニゾロン)を内服で使用します。

シクロスポリンが非常に有効となることがあり、病気が急速に進行している患者で特に有効です。その他の治療選択肢として、ジアフェニルスルホン、アザチオプリン、シクロホスファミド、メトトレキサート、クロファジミン、サリドマイド、ミコフェノール酸モフェチル、ミノサイクリンがあります。

外科的治療は、びらんを悪化させることがあるため、一般的には行われません。

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