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白斑

執筆者:

Shinjita Das

, MD, Harvard Medical School

最終査読/改訂年月 2018年 7月
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本ページのリソース

白斑は、メラノサイトが喪失することで皮膚に白い斑状の領域が現れる病気です。

  • 皮膚の白い斑は体の様々な部分に生じます。

  • 診断は通常、皮膚の外観に基づいて下されます。

  • コルチコステロイドクリームなどの薬剤の外用や、皮膚の光に対する感受性を高める薬剤を併用した光線療法が皮膚の色素の再生に役立つことがありますが、必要であれば皮膚移植も行われます。

皮膚の色素の概要も参照のこと。)

白斑を発症する人の割合は最大2%です。

白斑の原因は分かっていませんが、皮膚の色素沈着の病気であり、皮膚のメラニン色素を作っている細胞(メラノサイト)に対する免疫系による攻撃が関わっていると考えられます。白斑は家系内で多発する傾向がありますが、自然に生じることもあります。他のある種の病気と一緒に生じることもあります。白斑には自己免疫疾患(体が自分の組織を攻撃する)が関わっており、甲状腺疾患が最もよくみられます。最も関連性が強いのは甲状腺の活動過剰(甲状腺機能亢進症、特にバセドウ病が原因の場合)と甲状腺の活動不足(甲状腺機能低下症、特に橋本甲状腺炎が原因の場合)です。糖尿病アジソン病悪性貧血の患者でも白斑が発症しやすい傾向がみられます。しかし、これらの病気と白斑の関係は不明です。

白斑が皮膚に対する物理的損傷の後に、例えば化学熱傷や日焼けに対する反応として生じることもあります。精神的ストレスが引き金となって白斑が生じたことに気づく場合もあります。

白斑は、かなりの心理的苦痛の原因になることがあり、特に皮膚の色が濃い人ではその傾向があります。

症状

境界がはっきりした白斑が1~2個生じる人もいれば、体の広範囲にわたって生じる人もいます。まれに、皮膚の表面の大半に生じることもあります。皮膚の色が濃い人ほど変化が際立って見えます。白斑が現れやすい部位は顔面、手足の指、手首、肘、膝、手、むこうずね、足首、わきの下、肛門と陰部、へそ、乳首です。患部の皮膚は非常に日焼けしやすくなります。白斑が生じた部分では毛包からメラノサイトが失われているため、そこに生える毛髪も白くなります。

様々な外観を呈した白斑

診断

  • 医師による評価

白斑は典型的な外観により診断できます。皮膚の色が薄くなった原因がほかならぬ白斑であることを確認するため、ウッド灯を用いた検査がよく行われます。皮膚生検などの他の検査が必要になることはめったにありません。

治療

  • 日光に対する防御

  • コルチコステロイドとカルシポトリオール(calcipotriene)のほか、ときにその他の物質を含有するクリーム剤による外用療法(皮膚に塗る治療法)

  • 光線療法とソラレン

  • 手術

  • 症状が出ていない皮膚の脱色

皮膚の色が自然に元に戻る場合もありますが、白斑を完治させる治療法は発見されていません。それでも治療が役に立つことがあります。白斑が出現した部分の皮膚は、すべて重度の日焼けが生じるリスクがあり、衣服や日焼け止めで日光から保護する必要があります(日焼けの予防を参照)。

外用療法

白斑が小さければ、強いコルチコステロイドクリームを使用することで皮膚の色が濃くなる場合があります(色素再生)。強いコルチコステロイドクリームで副作用が出ることのある顔面や鼠径部には、タクロリムスやピメクロリムスなどの薬剤を塗ることもあります。ビタミンDの一種であるカルシポトリオール(calcipotriene)をベタメタゾン(コルチコステロイドクリーム)と混ぜたものも有効で、いずれかを単独で使用するより効果が高くなります。白斑の部分の色を濃くするために、ブロンザーや皮膚用染料、化粧品などを使用する人もいます。

光線療法とソラレン

白斑ができた部分にもメラノサイトがわずかに残っている例が多いため、医療機関で光線療法(紫外線を照射する治療法)を行うと、半数以上の患者ではメラノサイトが刺激されて、再び色素を作るようになります( 光線療法を参照)。特に、ソラレン(皮膚を光に敏感にさせる薬剤)と紫外線A波を併用する光線療法(PUVA療法)か、ソラレンは使用せずに狭い波長範囲の紫外線B波(ナローバンドUVB)を用いる光線療法を行うことができます。しかし、光線療法は効果が出るまでに数カ月から数年かかり、ずっと継続しなければならない場合もあります。皮膚がんの発生につながる可能性もあります。コルチコステロイドクリームに反応しない小さな白斑のある患者に対し、まれにレーザーが使われることもあります。

ヤヌスキナーゼ阻害薬(またはJAK阻害薬)という新しい種類の薬剤が、白斑に対する治療選択肢の候補として登場しています。しかし、この種の薬剤は、使用を中止すると色素脱失が再発する可能性があります。

手術

光線療法で効果が得られない部分については、様々な方法による皮膚移植、さらには本人の正常な皮膚からメラノサイトを移植する方法によって治療することもあります。特に色素の生産を再び刺激することが難しい部位(乳首、唇、指先など)には、刺青も有用です。

脱色

かなり広範囲に白斑が生じている場合には、皮膚の色を均一にするために、白斑が出ていない部分の皮膚に対する脱色を希望する人もいます。皮膚の脱色は、強いハイドロキノンのクリームを数週間から数年にわたって、脱色したい部分の皮膚に繰り返し塗ることによって行います。このクリームによって強い刺激が生じることがあります。脱色の効果(永久的な色素の喪失など)は元には戻りません。

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