(皮膚の良性腫瘍の概要 皮膚の良性腫瘍の概要 皮膚やその下の組織(皮下組織)の細胞が増殖して、腫瘍ができることがあります。腫瘍は隆起したものもあれば、平らなものもあり、暗褐色、黒色、肌色、赤色など、色は様々 です。生まれつきみられる場合もあれば、生まれた後に発生する場合もあります。 腫瘍の成長が抑えられていて、腫瘍細胞が体の他の部分に広がっていかない場合は、その皮膚の増殖物(腫瘍)は... さらに読む と 脈管の増殖と奇形の概要 脈管の増殖と奇形の概要 脈管の増殖や奇形とは、血管やリンパ管(脈管)が皮膚の内部や皮膚の下で異常に密集した状態で、そのために皮膚が赤色や紫色に変色します。 脈管の増殖や奇形の多くは、出生時または出生後すぐに生じます。 通常、このような増殖や奇形の診断は、その典型的な外観から下されます。 治療法は増殖や奇形の種類によって異なります。 ( 皮膚の良性腫瘍の概要も参照のこと。) さらに読む も参照のこと。)
リンパ管腫はまれな病気ですが、通常は出生後から2歳までに現れます。小さな隆起を複数生じたり、大きく変形して増殖したりすることもあります。
リンパ管腫はかゆみや痛みを伴わず、がんではありません。大半は淡い黄褐色をしていますが、一部には赤みを帯びたものや紫色のものもあります。けがをしたり、裂けたりすると、無色または血液の混じった液が出てきます。
リンパ管腫の診断は、診察および MRI検査 MRI(磁気共鳴画像)検査 MRI(磁気共鳴画像)検査は、強力な磁場と非常に周波数の高い電磁波を用いて極めて詳細な画像を描き出す検査です。X線を使用しないため、通常はとても安全です。( 画像検査の概要も参照のこと。) 患者が横になった可動式の台が装置の中を移動し、筒状の撮影装置の中に収まります。装置の内部は狭くなっていて、強力な磁場が発生します。通常、体内の組織に含まれる陽子(原子の一部で正の電荷をもちます)は特定の配列をとっていませんが、MRI装置内で生じるよう... さらに読む の結果に基づいて下されます。
リンパ管腫の治療は通常必要ありません。外科的切除は通常はうまくいきません。リンパ管腫は表皮の下に深く広がって成長しており、再び成長して大きくなる傾向があるからです。