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ほくろ

(色素性母斑)

執筆者:

Denise M. Aaron

, MD, Dartmouth-Hitchcock Medical Center

最終査読/改訂年月 2018年 3月
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ほくろは、皮膚にできる小さな増殖物で、通常は濃い色をしており、皮膚の色素を作る細胞(メラノサイト)から生じます。

  • ほくろはほとんどの人にみられますが、異型母斑のできやすさは遺伝による場合があります。

  • 大きく変化するほくろや異型母斑は生検を行い、黒色腫かどうかを調べる必要があります。

  • がんではない(良性の)ほくろの大半は治療が不要ですが、不快なほくろや美容上の問題となるほくろはメスと局所麻酔により切除することができます。

皮膚の良性腫瘍の概要も参照のこと。)

ほくろの大きさは、小さな点程度から直径約2.5センチメートルを超えるものまで様々ですが、通常は1センチメートル未満で、多くの場合、6ミリメートル未満です。ほとんどの人にはほくろがいくつかあり、たくさんある人も珍しくありません。ほくろの数が50個を超える人では、メラノサイトががん化してできる悪性腫瘍である黒色腫のリスクが若干高くなります。そのような人は、自分でほくろの変化をチェックし(黒色腫のABCDEを参照)、また定期的にかかりつけの医師にも調べてもらう必要があります。

ほくろの表面は平らなもの、盛り上がったもの、滑らかなもの、ザラザラしたいぼのようなものなど様々で、毛が生えていることもあります。一般的なほくろの色は、肌色、黄色、褐色、青灰色、またはほぼ黒色です。最初は赤かったものが、やがて黒っぽくなっていく場合もよくあります。

ほくろ

ほくろは、多くの人では小児期から青年期にかけてでき、すでにあるほくろがしばしば大きくなり(体の成長に比例して)、色が濃くなることもあります。なかには一生増え続ける人もいます。ほくろは体のあらゆる部分に生じます。女性の場合、ほくろはホルモン量に応じて変化し、妊娠中に色が濃くなることもあります。ほくろはできると生涯残りますが、時間の経過とともに色が薄くなったり、盛り上がったり、肉厚になったりします。皮膚の色が薄い人では、ほくろは日光のあたる部分によくできます。

知っていますか?

  • 妊娠中にほくろの色が濃くなることがある。

診断

  • 皮膚の診察

  • 黒色腫のABCDE

  • ときに生検

ほくろは通常は典型的な外観からすぐに分かります。対称的で、円形または楕円形をしており、境界は整っています。かゆみや痛みを伴うことはなく、がんでもありません。しかし、ほくろの外観は黒色腫に似ていることもありますし、ほくろが黒色腫に変化することもあります。実際、黒色腫の多くはほくろから始まるため、疑わしいほくろがある場合は切除して顕微鏡で調べる必要があります(生検)。

ほくろに以下のような変化が生じた場合は、黒色腫を疑わなければならないことがあります(黒色腫のABCDEとして知られる)。

  • A(Asymmetry) = 非対称性:非対称的な外観(半分の外観がもう半分と同じではない)

  • B(Border) = 境界:不規則な境界(ぼやけていたりギザギザであったりし、明瞭かつ滑らかではない)

  • C(Color) = 色:ほくろ内で色が変化し、通常の色とは異なり、その人の他のほくろと比べて色が大きく異なるか、濃い

  • D(Diameter) = 直径:幅が約6ミリメートルを超え、鉛筆の端に付いた消しゴムと同じくらいの大きさである

  • E(Evolution) = 変化:30歳以上の人で新しいほくろが現れたり、ほくろが変化したりする

ほくろに痛みがあったり、かゆかったり、出血したり、皮膚に傷が生じたり、または黒色腫を警戒すべき徴候がみられたりする場合は、生検を行うことがあります。ほくろが悪性(がん)であることが判明したら、その周囲の皮膚をさらなる手術で切除する必要があります。

治療

  • ときに切除

ほくろのほとんどは無害であり、切除の必要はありません。見た目や位置によっては、ほくろは魅力的だとみなされることさえあります。

正常なほくろが外観を損ねたり、衣服でこすれてヒリヒリする部位にできたりしている場合は、メスと局所麻酔により切除することができます。

異型母斑

異型母斑は、正常なほくろと比べて異常な外観をもつ、がんではない(良性の)ほくろです。

異型母斑のみられる人は、メラノサイトと呼ばれる皮膚の色素を作る細胞のがんである黒色腫が発生するリスクが高くなります。黒色腫の発生リスクは、ほくろの数が多いほど高くなります。また日光にあたる時間が多い人でもリスクが高くなります。

異型母斑ができやすい体質は、家族性異型母斑黒色腫症候群のように、遺伝する可能性があります。この病気では、2人以上の第1度近親者(親、兄弟、子どもなど)に多くの異型母斑と黒色腫が生じ、家族が黒色腫を生じるリスクは25倍高くなります。

症状

異型母斑は様々な色を示す傾向があり、通常はピンク色の背景に褐色や淡い黄褐色の色調を示し、非対称性で、形と境界が不規則です。しばしば大半の正常なほくろよりも大きくなります(幅が約6ミリメートルより大きい)。異型母斑は露出部の皮膚に生じることが一般的ですが、隠れている部位(お尻、乳房、頭皮など)にも生じます。

診断

  • 身体診察

  • 生検

黒色腫の家族歴がある人は皮膚科医(皮膚の病気を専門とする医師)に皮膚を調べてもらい、黒色腫の徴候について学ぶ必要があります。黒色腫を発症した人は、定期的に皮膚を皮膚科医に調べてもらう必要があります。

皮膚科医は、肉眼では確認できず、黒色腫の可能性の高低を示唆することのあるほくろの構造を見るため、携帯型の器具で皮膚を詳しく観察することもあります(ダーモスコピー検査)。

また、いくつかの異型母斑を切除して顕微鏡で調べることがあります(生検)。

予防

  • 自己検診

  • ほくろの写真

  • 日光に対する防御

異型母斑がある人は、新しいほくろができていないかと、すでにあるほくろに黒色腫を示唆する変化がないかどうかを定期的に調べる必要があります。このような変化をモニタリングするのに役立てるため、異型母斑のある人と皮膚科医は全身のカラー写真を撮影する場合があります。変化がみられた異型母斑は切除されることがあります。

太陽からの紫外線による皮膚の損傷は黒色腫の原因の1つであり、特に余暇活動での日光曝露や日焼けが原因になります。紫外線による損傷を減らすには、その強さが最大になる時間帯(午前10時頃から午後4時頃まで)はできるだけ日光を浴びないようにするとともに、保護効果の高い衣類を着て、幅広い波長に有効な日焼け止め(紫外線A波とB波に対する保護が得られるものなど)を使用し、頻繁に塗り直します。日光の曝露量を大きく減らす人は、ビタミンDサプリメントの服用が必要になることがあります。

治療

  • ときに切除

異型母斑のある人や、ほくろが新しく生じたり、変化していたりする人は、皮膚科医の評価を受ける必要があり、皮膚科医はそのほくろを切除すべきかどうかを判断します。異型母斑をすべて切除しても黒色腫の予防にはなりません。

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