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床ずれ

(褥瘡、圧迫潰瘍)

執筆者:

Daniela Kroshinsky

, MD, MPH, Harvard Medical School;


Lauren Strazzula

, MD, Massachusetts General Hospital

最終査読/改訂年月 2017年 7月
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床ずれ(褥瘡[じょくそう]とも呼ばれます)とは、圧迫によって皮膚に十分な血液が流れなくなることで、その部分に損傷が生じた状態です。

  • 床ずれは、圧迫に加えて、皮膚を引っ張る力、摩擦、湿気などの要因が組み合わさって発生する場合が多く、特に骨のある部分の皮膚でその傾向が強くみられます。

  • 診断は通常、身体診察の結果に基づいて下されます。

  • 適切な治療を行えば、多くの場合、早期の床ずれは十分に治癒します。

  • 頻繁に体位を変え、皮膚に対する綿密なケアを行うことが、床ずれを予防する上での最善の方法です。

  • 治療は、患部を清潔にして圧迫を取り除き、特殊なドレッシング材をあて、抗菌薬を使用することで行いますが、手術をする場合もあります。

床ずれは年齢に関係なく、寝たきりの人や車いす生活の人、自分では体の向きや位置を変えられない人なら誰にでもできます。また、ベッド、車いす、ギプス、副木、うまく合っていない人工物(義肢)などの硬い物体から皮膚に圧迫が加わる部位にも生じます。骨が突き出ていて皮膚への圧迫が集中しやすい部分やその間、例えば寛骨(骨盤の骨)、尾骨、かかと、足首、肘の上などは、床ずれができやすい場所ですが、床ずれはどこにでも生じる可能性があります。神経の損傷や麻痺がある人は、床ずれが発生するリスクが通常の人より高くなります。

床ずれは、様々な問題により入院している人によく生じます。床ずれが生じると、入院期間や介護施設での滞在期間が長くなります。床ずれは、治療をしなかったり、原因になっている病気のために治癒が妨げられている場合には生命を脅かすこともあります。床ずれは高齢者に比較的多くみられます。米国では130万~300万人に床ずれが起きていると推定されており、患者や医療制度に対する大きな経済的負担となっています。

床ずれがよくみられる部位

床ずれがよくみられる部位

加齢に関連する注意点:床ずれ

加齢自体が床ずれの原因になるわけではありません。しかし加齢により組織が変化し、床ずれが生じやすくなります。加齢とともに皮膚の外層は薄くなります。高齢者の多くでは圧迫を和らげる脂肪や筋肉の量が減ります。血管の数も減り、破れやすくなります。床ずれも含めて、あらゆる傷の治りが遅くなります。

高齢者が以下のような特定の状態にある場合、床ずれが起こりやすくなります。

  • 脳卒中などの病気により普通に動けなくなった状態

  • 手術などのために長期間ベッドの中で過ごさなければならない状態

  • 過剰な眠気がある状態(体位を変えたり、誰かに変えてもらうよう頼むことが少なくなるため)

  • 神経の損傷のために感覚が鈍くなった状態(体位を変えたくなる不快感や痛みが感じられないため)

  • 認知症などの病気のために、自分の不快感や痛みを含め、自分や周囲で起こっていることに対する反応が鈍くなった状態

  • 糖尿病末梢動脈疾患静脈不全症などの病気のために傷の治りが悪くなっている状態

原因

床ずれの発生につながる原因としては以下のものがあります。

  • 圧迫

  • 牽引

  • 摩擦

  • 湿気

  • 栄養不足

皮膚に対する圧迫、特に骨の上や骨の部位の間の皮膚に圧迫が生じると皮膚への血流が減少したり、止まったりしてしまいます。血流が数時間以上止まってしまうと、皮膚は最も外側の層(表皮)から死んでいきます。壊死(えし)した皮膚組織は崩れ、傷口が開いたびらん(潰瘍)が生じます。大半の人は無意識のうちに、眠っている間でも、絶えず自分の体の向きを変えているため、床ずれができることはありません。しかし、通常の動作ができなくなることで、床ずれのリスクが高まる人もいます。具体的には、麻痺状態にある人、昏睡状態にある人、非常に衰弱している人、鎮静状態にある人、拘束状態にある人などです。体が麻痺した人や昏睡状態にある人は、動くことができず、痛み(正常であれば、自ら体を動かしたり、誰かに動かしてもらうよう頼んだりする必要を感じさせる信号になります)を感じることができないため、床ずれが発生するリスクがとりわけ高くなります。

牽引(ずれ力)によっても、皮膚への血流が減少します。牽引は、例えば傾斜した面の上に置かれて(傾斜のあるベッド上で上半身を起こした状態に置かれた場合など)、皮膚が引き延ばされた場合に生じます。皮膚の表層の下にある筋肉と組織は重力により下向きに引っ張られますが、皮膚の表層は触れている外部の面(寝具など)と接触した状態のままとなります。皮膚が引き延ばされると、圧迫と大変似た作用が生じます。

同様に、摩擦(衣類や寝具とこすれる状況)も床ずれの原因や悪化要因になります。皮膚に繰り返し摩擦が生じると、皮膚の表層がすり減っていきます。例えば、ベッドの上でたびたび引きずられることで、そのような皮膚の摩擦が生じます。

湿気には皮膚の摩擦を増強する作用があり、皮膚が長期間にわたり湿気にさらされると、皮膚の外側の保護層が弱くなったり、損傷したりします。例えば、皮膚に汗、尿(尿失禁のため)、便(便失禁のため)などが長期間付着しているようなケースもあります。

栄養不足があると、床ずれができるリスクが高くなり、できた場合の治りが遅くなります。栄養不足の人では組織への衝撃を和らげる体脂肪が十分ではないことがあります。また、栄養不足があると、特にタンパク質、ビタミンC、または亜鉛が不足している場合は、皮膚の治りが悪くなります。

知っていますか?

  • 栄養不足があると、床ずれができるリスクが高くなり、できた場合の治りが遅くなります。

  • 自分で動けない人の場合、少なくとも1~2時間に1回の頻度で体位を変えることが床ずれの予防に役立ちます。

症状

床ずれは、ほとんどの場合いくらかの痛みとかゆみを伴います。しかし、感覚が鈍くなっている人では、床ずれがひどくなっても痛みを感じないことがあります。

床ずれは、軟部組織の損傷の重症度に応じて分類されます。

ステージI:皮膚が赤色またはピンク色になりますが、損傷は生じていない状態です。皮膚の色が濃い人では、色の変化が分からないこともあります。患部が付近の皮膚より暖かく感じたり、冷たく感じたり、硬く感じたり、柔らかく感じたり、より強い圧痛を感じたりすることもあります。このステージでは、実際の潰瘍はまだできていません。

ステージII:床ずれが浅く、底部がピンク色から赤色をした状態です。皮膚の浅い部分が失われ、表皮剥離、水疱、またはその両方が生じます。

ステージIII:床ずれが生じた部位の上の皮膚が失われた状態です。ときに深さが脂肪層まで達します。下にある筋肉や骨は露出していません。

ステージIV:皮膚が失われ、下にある筋肉、腱、骨が露出した状態です。

分類不能:医師が床ずれのステージを分類できない場合もあります。例えば、床ずれが破片や厚いかさぶた状の表面(痂皮)に覆われているためにステージの分類ができないことがあります。

深部組織損傷の疑い:この新しい分類には、下にある組織が損傷している可能性を示唆する外観を示す床ずれが含まれます。このような損傷は、紫色から栗色の破れていない皮膚部位として見えることがあります。その部位は周囲の組織より硬く感じられたり、柔らかく感じられたり、暖かく感じられたり、冷たく感じられたりすることがあります。

床ずれは必ずしも軽度のステージから重度のステージへと進んでいくわけではありません。徴候に初めて気づいたときにすでにステージIIIやIVの床ずれとなっているケースもあります。

床ずれの合併症

床ずれが起きた部分に細菌が感染する可能性があります。床ずれに感染が起きると、不快な臭いが生じることがあります。びらんの内部や周囲に膿がみえることもあります。発熱を伴うこともあります。感染症が周囲の皮膚に広がる(蜂窩織炎が生じる)と、床ずれ周囲の部位が赤くなったり、熱を帯びたり、痛みが悪化したりします。感染が生じると浅い床ずれでも治りが遅くなり、深い床ずれでは生命を脅かすこともあります。感染が骨まで達することもあります(骨髄炎)。最も重いケースでは、感染が血流にまで広がり(菌血症)、発熱や悪寒戦慄を引き起こし、さらに脳(髄膜炎)や心臓(心内膜炎)に広がる可能性もあります。

治らない床ずれでは、蜂窩織炎(ほうかしきえん)や瘻孔(ろうこう)が生じることもあります。蜂窩織炎は、皮膚とそのすぐ下の組織に生じる、広がりやすい細菌感染症です。瘻孔とは、皮膚表面または床ずれの感染部位を、体の深部のものなどの他の構造とつなげる通路のことです。例えば、骨盤付近の床ずれからの瘻孔が腸につながっている場合があります。

診断

  • 医師による評価

  • 栄養状態の評価

  • ときに画像検査

通常は身体診察を行うことで床ずれは診断できます。床ずれの深さと重症度は判断が難しいため、医師または専門的な訓練を受けた医療従事者が床ずれのステージを判断し、写真を撮影して進行または治癒の推移をモニタリングします。医師は具体的な基準に従って、床ずれの治癒の程度を判断します。

また患者の栄養状態についても評価を行います。床ずれ患者、特にステージIIIまたはIVの患者では通常血液検査を行います。患者が栄養不足の場合はさらなる評価を行います。

床ずれが治らない場合は、しばしば合併症が疑われます。骨髄炎が疑われる場合は、血液検査を行うほか、しばしばMRI検査やCT検査などの画像検査も行います。骨髄炎の診断を確定するために、骨の小さなサンプルを採取し(生検)、細菌が増えるかどうかを調べることもあります(培養検査)。

予後(経過の見通し)

早期のステージの床ずれの予後は、患者が適切な時期に適切な治療を受ければ極めて良好ですが、治癒には一般的に数週間かかります。6カ月間の治療後の床ずれの治癒率は、ステージIIで70%超、ステージIIIで50%超、ステージIVで30%超です。最適とはいえないケアを受けている患者や、傷の治りを悪くする病気(糖尿病や低栄養など)がある患者では、高い頻度で床ずれが生じます。床ずれに対して注意深いケアを継続的に行い、関連する病気や合併症に対する治療を行わなければ、たとえ床ずれが治ったとしても、長期的な予後は不良です。

予防

  • 頻繁に体位を変える

  • 皮膚の衛生状態を良好にし、綿密なケアを行う

  • 移動ができる状態を維持する

床ずれへの対応では、予防策を講じることが何よりも重要です。看護師や看護助手、家族などの介護にあたる立場のすべての人が細心の注意を払うことで、ほとんどの床ずれは予防することができます。

頻繁に体位を変えることが、床ずれを回避する上で最善の方法になります。自分で動くことができない患者では頻繁に体位を変える必要があります。例えば、寝たきりの人では、少なくとも2時間毎に体位を変える必要があります。毎日、介護者が皮膚の状態をよく観察して、発赤や変色といった初期徴候がないか調べます。圧迫されている部位の皮膚がそのような状態になっていたら、体の位置や向きを変え、変色した皮膚の部分が正常な色に戻るまでは、寝たり、座ったりする際にその部位が圧迫されない姿勢にしておく必要があります。

床ずれを予防のためにはスキンケアが極めて重要です。皮膚が湿っていると、床ずれができるリスクが高まるため、清潔で乾燥した状態を保つようにします。皮膚が乾燥していれば寝具や布にくっつきにくいため、摩擦や牽引が生じにくくなります。洗浄した皮膚は穏やかにたたいて乾かすようにします(皮膚をこすらないようにする)。塗った部分の皮膚を湿気から守るバリアとして作用するクリーム剤を使用することが、床ずれの予防に役立つことがあります。寝たきりの人については、シーツと衣類を頻繁に交換し、清潔で乾燥した状態に保つ必要があります。コーンスターチは微生物が増殖することがあるため、使用しないようにします。

かかとや肘のように骨ばった部分は、フォーム素材のベッドウェッジやかかとのプロテクターなどの柔らかい素材で保護します。保護用パッド、枕、羊皮を使用することで皮膚と皮膚が接触しないようにすることができます。車いす生活の人や寝たきりの人のために、特別仕様のベッド、マットレス、クッションを使うことで圧迫を軽減し、さらなる緩和を得ることもできます。どのようなマットレスの表面やクッションが最も適しているかについては、医師や看護師からアドバイスが得られます。ただし、これらの器具を使用しても圧迫を完全になくせるわけではなく、患者の体位を頻繁に変えないで済むわけではないことを認識しておくことが重要です。

床ずれを予防する上では、移動が重要な要素となります。移動することに困難がある人や移動ができなくなった人は、床ずれが発生するリスクが高いため、体をよく動かすように励ますべきです。眠らせる作用のある薬(鎮静薬)は、量を減らすか使用を避けるべきです。

治療

  • 圧迫を和らげる

  • 傷の洗浄とドレッシング

  • 痛みの管理

  • 感染の管理

  • 十分な栄養を与える

  • ときに手術

床ずれの治療は、予防よりもはるかに困難です。治療の主要な目標は、床ずれにかかる圧迫を和らげ、ただれを適切に洗浄して、ドレッシングをあて、感染をコントロールし、十分な栄養を与えることです。大きな床ずれをふさぐために手術が必要になることもあります。

圧迫を和らげる

皮膚に対する圧迫を和らげるには、体位の注意深い変更、保護具、体圧分散用具が必要になります。床ずれのステージが最早期であれば、圧迫を取り除くことで通常は自然に治ります。

頻繁な体位の変更(および適切な体位の選択)が圧迫緩和の主要な方法です。寝たきりの患者は少なくとも2時間毎に体の向きを変え、横に寝かせる場合は、腰が直接圧迫されないように、マットレスに対してある程度の角度をつけて寝かせる必要があります。また、牽引が生じないよう、ベッドの頭側を上げる場合は最小限にします。体位の変更を行う場合は、不要な摩擦を避けるため、患者を引きずるのではなく、つり上げ装置や寝具を使用するようにします。医師が介護者に対し、書面のスケジュールに従って、体位変更を行い、記録するよう指示することもあります。車いす生活の人は1時間毎に体位を変えるようにし、15分毎に自分で体位を変えるよう促します。

あお向けまたは横になって寝ているときに、枕、フォーム素材のベッドウェッジ、かかとのプロテクターなどの保護用パッドを膝の間、足首の間、かかとの間にはさむこともできます。かかとや肘のように骨ばった部分は、フォーム素材のベッドウェッジやかかとのプロテクターなどの柔らかい素材で保護します。いすに座ることのできる人には柔らかいクッションを使ってもらいます。

寝たきりの人の下に使うフォーム素材や他のタイプのマットレスなど、体圧分散用具に変えることで圧迫を減らすことができます。体圧分散用具は病院、介護施設、ときには自宅でも使用されます。体圧分散用具は操作に電気が必要かどうかにより分類されます。静止型の体圧分散用具は電気を必要としませんが、電動型の用具は必要とします。

静止型の体圧分散用具としては、エア、フォーム、ゲル、ウォーターの各タイプの上敷マットレスやマットレスなどがあります。凹凸状のマットレスは圧迫を和らげるのに役立ちません。一般に、静止型の体圧分散用具は体重がかかる面積を増やして分散させ、圧迫と牽引を軽減します。この体圧分散用具は従来、床ずれの予防とステージIの床ずれの治療のために使用されてきました。

電動型の体圧分散用具としては、圧切替型エアマットレス、ローエアロス型マットレス、空気流動型マットレスなどがあります。圧切替型エアマットレスとは、複数のエアセルがポンプによって交互に膨張・収縮することにより、支持圧のかかる部位を次々に移動させるものです。ローエアロス型マットレスは、空気を通す巨大な枕であり、常時空気で膨張しています。気流には組織を乾燥させる効果があります。空気流動型マットレスは、空気を循環させるもので、湿気を減らすとともに、涼しさをもたらします。電動型の体圧分散用具は、静止型の体圧分散用具で床ずれが治癒しない場合に使用されます。

傷の洗浄とドレッシング

床ずれを治すには、傷を洗浄して、壊死した皮膚を取り除き(デブリドマンと呼ばれる処置)、ドレッシングを行う必要があります。

ドレッシングを交換する際には傷を洗浄します。隠れている破片を浮かせ、残らず取り除くために、医療従事者はしばしば生理食塩水で、びらん、特に深い裂け目の部分を洗い流します(洗浄する)。

医師は壊死した組織をメス、化学溶液、ジェットバス、特殊なドレッシング材、またはバイオサージェリー(医療用のウジを用いて壊死した組織を取り除く治療法)により取り除かなければならないこともあります。壊死した組織は痛みを感じないため、その組織を取り除く場合は通常痛みはありません。近くに健康な組織があるため若干の痛みが感じられることもあります。

びらんを保護し、治癒を促すためにドレッシング材を用います。ドレッシング材は、ステージIの床ずれの一部と他のすべての床ずれに使用されます。皮膚に損傷がみられる場合、医師や看護師はドレッシング材についてアドバイスする際にその部位と状態を考慮します。びらんからどれだけの量の滲出液(しんしゅつえき)がしみ出しているかが、どのタイプのドレッシング材が最善かの判断に役立ちます。

  • 透明なフィルムやハイドロゲルは、滲出液がわずかな初期ステージの床ずれを保護し、治りを早めるのに有効です。透明フィルムやハイドロゲルは3~7日毎に交換します。

  • 酸素と水分を保持するハイドロコロイドパッチは、床ずれの部分を保護するとともに、軽度から中等度の床ずれが治癒するのに適した環境を作ります。このようなパッチは3日毎に、あるいは内部に液体が貯まってくる場合はより多い頻度で、交換する必要があります。

  • アルギン酸塩(海藻から作られる)は、パッド、ロープ、リボンの各タイプが市販されており、大量の滲出液がある床ずれに使用されます。アルギン酸塩は最長7日間使用できますが、滲出液により飽和した場合はより早く交換することが必要です。

  • フォームドレッシング材は、滲出液の量が様々な床ずれに使用することができます。フォームドレッシング材は3~4日毎に交換する必要があります。防水タイプの製品は、床ずれの部分を汗、尿、便から保護します。

痛みの管理

床ずれは強い痛みを引き起こすことがあります。痛みは通常、オピオイドではなく、アセトアミノフェン非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)により治療します。オピオイドには鎮静作用があり、鎮静が起きると体を動かせなくなるためです。

感染の管理

ほとんどの感染は皮膚に直接塗る抗菌薬により治療できます。また患者に広範な感染症、例えば血流、床ずれより外側の皮膚、骨などへの感染症が生じている場合、内服薬または静脈内投与の抗菌薬を投与することもあります。骨髄炎は治癒が困難であり、抗菌薬の静脈内注射による治療が何週間も必要になります。

栄養

床ずれのある人では、低栄養(栄養不足)がよくみられます。床ずれの治りを早め、新たな床ずれができるのを予防するには、十分な栄養を摂取することが大切です。タンパク質を豊富に含むバランスの取れた食事が推奨されます。低栄養の状態にある人には、栄養の専門家による評価がしばしば有益となります。必要量の栄養を摂取するのに十分な食事を取ることができない人には、経管栄養(チューブを介して栄養を与える方法)や静脈栄養(静脈から栄養を与える方法—低栄養の治療を参照)が必要になる場合があります。また、患者に何らかのビタミン不足が判明した場合は、そのビタミンの補充が推奨されます。

手術

床ずれが深かったり、大きかったりする場合は治療が困難です。ときに皮膚移植や筋皮弁でふさぐことが必要になります。これらの処置では、十分な血流が保たれた健康な厚い組織を外科的に移動させて、それで患部を覆います。皮膚移植は大きく浅い床ずれに有用です。大きな骨の部位の上に生じた床ずれ(通常は脊椎の根元、股関節、大腿骨の上端)をふさぐ場合は筋皮弁が使われます。しかし、手術は常にうまくいくとは限らず、特に栄養不足や他の病気がみられ、加齢に伴う体力の低下がある高齢者では、成功させるのが難しくなります。

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