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菌血症

執筆者:

Paul M. Maggio

, MD, MBA, Stanford University Medical Center

医学的にレビューされた 2020年 2月
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菌血症とは血流に細菌が存在する状態をいいます。

通常、特に日常的な行為が原因の場合には、細菌が少量しか存在せず、免疫系の働きによって血液中から速やかに排除されるため、菌血症が感染症を引き起こすことはありません。しかし、特に免疫機能が低下している状況では、細菌が長期にわたって存在し、数も多くなることがあります。このような場合には、菌血症が引き金となって、ほかの感染症や 敗血症 敗血症と敗血症性ショック 敗血症は、 菌血症やほかの感染症に対する重篤な全身性の反応に加え、体の重要な器官(臓器)の機能不全が起こる病態です。敗血症性ショックは、敗血症によって生命を脅かす低血圧( ショック)および臓器不全が引き起こされている病態です。 通常、敗血症は特定の細菌に感染することで起こり、病院内で感染する細菌で多くみられます。 免疫系の機能低下、特定の慢性疾患、人工関節や人工心臓弁の使用、特定の心臓弁の異常といった特定の条件下ではそのリスクが高くなり... さらに読む と呼ばれる全身性の重篤な反応が起こる可能性があります。

免疫系によって排除されなかった細菌は、全身の様々な部位に蓄積し、そこで感染症を引き起こします。具体的な部位は次の通りです。

菌血症になると、細菌が体内の特定の構造物(異常が起きた心臓弁など)に引っかかり、そこに蓄積することがあります。特に細菌が蓄積しやすいのは、静脈内のカテーテル、人工関節、人工心臓弁など、体内に設置された人工物です。このような細菌の集まり(コロニー)はその部位に付着し続け、連続的または周期的に血流へ細菌を放出します。

原因

菌血症は以下のような場合に発生します。

  • 特定の日常的な行為

  • 歯科的または医学的な処置

  • 特定の細菌感染症

  • レクリエーショナルドラッグの注射

日常的な行為によって、健康な人で菌血症が起きる場合があります。例えば、激しく歯磨きを行うと、歯ぐきに存在する細菌が血流に入ってしまい、これが菌血症の原因となることがあります。食べものの消化の際に、腸から血流に細菌が入ることもあります。日常的な行為が原因の場合、菌血症から感染症になることはまれです。

歯科的または医学的処置が菌血症につながることもあります。歯科処置(歯科衛生士による歯の清掃など)の際に、歯ぐきで生息していた細菌が剥がれて、血流に入ることがあります。カテーテルを膀胱に挿入した場合や、チューブを消化管や尿路に挿入した場合にも、菌血症が起こる可能性があります。細菌はカテーテルやチューブが挿入された部位(膀胱や腸)にも存在している可能性があるため、無菌的な手法が用いられていても、これらの処置で細菌が血流に入ってしまうことがあります。感染を起こした傷口、膿瘍(内部に膿がたまった空洞)、床ずれなどに対する外科的処置によっても、感染部位から細菌が剥がれて、菌血症が発生する場合があります。

レクリエーショナルドラッグ(娯楽目的で使用される薬物)の注射も、通常は針が細菌に汚染されていて、使用者が皮膚を適切に消毒せずに注射することが多いため、菌血症の原因になります。

症状

診断

予防

菌血症による合併症のリスクが高い場合には(人工心臓弁や人工関節を使用している、心臓弁に特定の異常があるなど)、以下のような菌血症を引き起こす可能性のある処置の前にしばしば抗菌薬が投与されます。

  • 歯科処置

  • 感染している傷口の外科的処置

抗菌薬は、菌血症やそれに伴う感染症、敗血症の予防に役立ちます。

治療

  • 抗菌薬

感染症や敗血症が発生した場合は、抗菌薬による治療が行われます。

また、医師が細菌の感染源(カテーテルなど)を除去します。

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