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乳児ボツリヌス症

執筆者:

Larry M. Bush

, MD, FACP, Charles E. Schmidt College of Medicine, Florida Atlantic University

最終査読/改訂年月 2018年 7月
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乳児ボツリヌス症は、筋力低下を引き起こす感染症で、生命を脅かすことがあります。ボツリヌス菌 Clostridium botulinumの芽胞を含んだ食べものを摂取した乳児に発生します。

ボツリヌス菌 Clostridium botulinumは、生存に酸素を必要としない嫌気性の細菌です。

この種の細菌は芽胞を形成します。芽胞とは、細菌が不活性の(休眠)形態になったものです。芽胞になることで、細菌は厳しい環境でも生き延びることができます。環境がよくなったら、芽胞は活性型の細菌に戻ります。ボツリヌス菌の芽胞は、水分と栄養があって、酸素がない環境(腸管など)で活性型の細菌に戻ります。そのため、乳児がボツリヌス菌の芽胞を含んだ食べものを摂取すると、芽胞が腸内で活性型の細菌に変化し、毒素を作るようになります。

乳児ボツリヌス症は、生後6カ月未満の乳児に最も多く起こります。

乳児ボツリヌス症はそのほとんどが原因不明ですが、一部はハチミツの摂取と関連しています。そのため、医師は12カ月未満の乳児にハチミツを与えないよう推奨しています。

知っていますか?

  • 12カ月未満の乳児にはハチミツを与えてはいけません。

症状

乳児ボツリヌス症の乳児の約90%では、便秘が最初の症状です。筋力の低下が起こるのはその後で、顔面と頭部から始まり、最終的に腕、脚、呼吸に関わる筋肉にも起こります。まぶたが垂れ下がり、泣き声が弱々しくなり、よだれが増えることがあります。吸う力が弱くなり、顔の表情が失われます。

症状は多岐にわたり、疲れて見える、乳を飲むのが遅いといった軽いものから、筋緊張が広範囲に消失して呼吸困難が起こるといった重いものまで様々です。筋緊張が消失した乳児は、異常にぐったりして感じられます。

診断

  • 便検査

医師は症状に基づいて乳児ボツリヌス症を疑います。

乳児ボツリヌス症の診断は、乳児の便サンプルからボツリヌス菌またはボツリヌス毒素が検出されると確定します。

治療

  • ボツリヌス免疫グロブリン

乳児ボツリヌス症が疑われると、検査結果を待たずに直ちに治療が開始されます。

乳児は入院させられ、医師は人工呼吸器で呼吸を補助するなど、乳児を安定させる(状態の悪化を防ぐ)対策をとります。

乳児ボツリヌス症は、ボツリヌス免疫グロブリンによって治療されます。この免疫グロブリンは、ボツリヌス毒素に対する抗体レベルが高い人(ドナー)から採取されます。(抗体とは、ボツリヌス毒素のような特定の異物による攻撃から体を守るために免疫系が作り出すタンパクです。)

細菌によってすでに作られた毒素が主な問題となっているため、抗菌薬は役に立ちません。

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