グリコペプチド系およびリポグリコペプチド系薬剤は、合併症を伴う感染症や重篤な感染症のうち、 グラム陽性細菌 染色と顕微鏡による観察 によって引き起こされたものの治療に使用される 抗菌薬 抗菌薬の概要 抗菌薬は 細菌感染症の治療で使用される薬です。ウイルス感染症や他のほとんどの感染症には効果がありません。抗菌薬は微生物を殺すか、その増殖を止めることによって、体に 自然に備わっている防御機構 が微生物を排除するのを助けます。 抗菌薬は特定の細菌感染症に対して使用します。しかし、... さらに読む です。
グリコペプチド系およびリポグリコペプチド系薬剤としては以下のものがあります。
ダルババンシン(dalbavancin)
オリタバンシン(oritavancin)
テイコプラニン
テラバンシン(telavancin)
バンコマイシン
多くの細菌は自らを守るための外壁(細胞壁)をもっています。グリコペプチド系およびリポグリコペプチド系の薬剤は、グラム陽性細菌がこの細胞壁を作るのを妨げることによって作用し、細菌を死滅させます。
(抗菌薬の概要 抗菌薬の概要 抗菌薬は 細菌感染症の治療で使用される薬です。ウイルス感染症や他のほとんどの感染症には効果がありません。抗菌薬は微生物を殺すか、その増殖を止めることによって、体に 自然に備わっている防御機構 が微生物を排除するのを助けます。 抗菌薬は特定の細菌感染症に対して使用します。しかし、... さらに読む も参照のこと。)
妊娠中や授乳期間中のグリコペプチド系およびリポグリコペプチド系薬剤の使用
グリコペプチド系およびリポグリコペプチド系薬剤を妊娠中に使用することは推奨されていませんが、ときに治療による効果がリスクを上回る場合があります。(妊娠中の薬の使用 妊娠中の薬の使用 妊婦の50%以上が、妊娠中に処方薬や市販薬(処方なしで購入できる薬剤)を服用したり、社会的薬物(タバコやアルコール)または違法薬物を使用しており、妊娠中の薬の使用は増えてきています。一般に、薬の多くは胎児に害を及ぼす可能性があるため、妊娠中は、必要な場合を除いて、薬剤を使用すべきではありません。病気や症状の治療に使用された薬剤が原因で発生... さらに読む も参照のこと。)
授乳期間中のグリコペプチド系およびリポグリコペプチド系薬剤の使用は勧められません。(授乳期間中の薬の使用 授乳期間中の薬の使用 授乳期間中に母親が薬剤を使用しなければならなくなると、授乳をやめるべきかどうか迷います。答えは以下の条件によって変わってきます。 母乳に移行する薬剤の量 薬剤が乳児に吸収されるかどうか 薬剤は乳児にどのような影響を与えるか 乳児の哺乳量はどのくらいか(乳児の月齢と母乳以外の食事や水分の摂取量により異なる) さらに読む も参照のこと。)