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蟯虫感染症

(腸蟯虫症;蟯虫症)

執筆者:

Richard D. Pearson

, MD, University of Virginia School of Medicine

最終査読/改訂年月 2018年 1月
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本ページのリソース

蟯虫(ぎょうちゅう)感染症は、腸に寄生する線虫の一種である蟯虫によって引き起こされる感染症で、通常は小児に発生します。

  • 蟯虫の虫卵を飲み込むことによって感染が起こります。

  • この感染症では、肛門周囲にかゆみが生じることがあります。

  • この感染症は、肛門周辺で、虫卵や、ときに成虫を発見することで診断を下すことができます。

  • 多くの場合、メベンダゾール、アルベンダゾール、またはパモ酸ピランテルなどの抗寄生虫薬を診断時に1回投与し、その2週間後に再び投与することで感染症を治療します。

寄生虫感染症の概要も参照のこと。)

蟯虫感染症は、米国で最もよくみられる線虫感染症です。

蟯虫感染症は、ほとんどの症例が学齢期の小児、小児を世話する成人、または感染した小児の家族に発生しています。

知っていますか?

  • 蟯虫感染症は、米国で最もよくみられる線虫感染症です。

蟯虫の感染経路

感染は蟯虫の虫卵を飲み込むことから始まります。小腸で虫卵から幼虫がふ化して、大腸に移動します。そこで、幼虫は2~6週間かけて成虫となり、成虫は交配を行います。虫卵が発育すると、雌の成虫は直腸に移動し、肛門から出て虫卵を産みつけます。成虫は肛門周辺の皮膚に粘着性のゼラチン状の物質を付着させ、その中に虫卵を産みつけます。ここから、虫卵は指、衣服、寝具、おもちゃや食べものなどに移動します。虫卵は体外では常温で3週間以上生存することができます。

虫卵はたいてい指や汚染された食べものから口に入ります。小児では肛門付近を触った手を口に入れて再感染を起こすこともあります。指をしゃぶる小児は、感染のリスクが高くなり、また小児と一緒に住んでいたり、口腔と肛門を接触させる性交をする成人でもそのリスクは高まります。

症状

蟯虫症の小児にはほとんど症状がみられません。しかし、場合によっては虫卵と粘着性物質が皮膚に刺激を与えるために、肛門がかゆくなることがあります。掻くと、皮膚が剥がれ細菌感染が起こることがあります。女児の場合は、腟にかゆみと刺激が起こることがあります。

診断

  • 虫卵を採取するために肛門に貼り付けたテープの検査

  • 肛門周辺にいる蟯虫の成虫の観察

蟯虫感染症は、肛門周辺で蟯虫の虫卵か、まれに成虫が発見されることで診断が下されます。虫卵は、小児が排便したり肛門を拭き取ったりする前の早朝に、透明なテープの粘着面側を肛門周囲の皮膚がこすれ合う部分にあて、軽くたたくようにすれば採取できます。これを医療機関へ持って行って、顕微鏡で検査してもらいます。医師は、虫卵が存在する場合に確実に採取するために、この方法を数日続けて行うよう患者の親や介護者に依頼します。

成虫を見つけるには、就寝してから約1~2時間後に小児の肛門を調べるのが最適です。蟯虫は白色で髪の毛ほどの太さですが、くねくね動くため肉眼でも見えます。

予防

蟯虫感染症の薬物治療が成功しても、虫卵は体外で3週間生き延びるため、再感染することもよくあります。よって、家族全員が治療を受けるのが望ましいとする医師もいます。

蟯虫感染症の拡散を予防するには、以下の方法が有効です。

  • トイレ使用後、おむつ交換後、食べものに触れる前には石けんと温水で手を洗う(最も効果的な方法)

  • 衣類、寝具、おもちゃを頻繁に洗う

  • 虫卵を除去するため、掃除機をかける

  • 感染している人は、毎朝シャワーを浴びると、皮膚に付着している虫卵を除去するのに役立ちます。

治療

  • メベンダゾール、アルベンダゾール、またはパモ酸ピランテル(線虫の駆除に用いる薬[駆虫薬])

メベンダゾールを単回投与し、2週間後にアルベンダゾールまたはパモ酸ピランテルを服用することで、通常、蟯虫感染症は治癒します。

かゆみは、肛門の周囲にワセリンなどのかゆみ止めクリームや軟膏を直接塗ると和らぐことがあります。

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