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原発性アメーバ性髄膜脳炎

執筆者:

Richard D. Pearson

, MD, University of Virginia School of Medicine

最終査読/改訂年月 2018年 1月
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原発性アメーバ性髄膜脳炎は、フォーラーネグレリア Naegleria fowleriによって引き起こされ、多くの場合に死に至る、まれな中枢神経系(脳と脊髄)の感染症です。

  • 汚染された水の中で泳ぐと、アメーバが鼻から脳に侵入することがあります。

  • 原発性アメーバ性髄膜脳炎になると、嗅覚や味覚の変化、頭痛、項部硬直、吐き気、嘔吐といった症状から急速に進行し、錯乱を起こして死に至る可能性があります。

  • アメーバの有無を確認するため、医師は腰椎穿刺を行って髄液のサンプルや、場合により脳組織の小片を採取し(生検)、それらを詳しく調べます。

  • 最善の治療法を決定するのは困難ですが、一般的にはミルテホシン(miltefosine)とほかの薬を組み合わせて治療します。

寄生虫感染症の概要も参照のこと。)

この感染症を引き起こすアメーバは主に、世界中のよどんだ淡水中に生存しています。小児や若い成人などが汚染された水場で泳いでいるときに、アメーバが鼻を通って中枢神経系に到達することがあります。脳に到達した場合は、炎症、壊死、出血が起こります。

症状

原発性アメーバ性髄膜脳炎の症状は、感染してから1~2週間以内に始まります。ときに嗅覚や味覚の変化が最初に起こります。その後、頭痛、項部硬直、光に対する過敏性、吐き気、嘔吐が起こります。錯乱、眠気が生じ、けいれん発作が起こることもあります。

感染症の進行は速く、10日以内に死に至ります。

診断

  • 腰椎穿刺と髄液の分析

  • 脳生検

医師は、症状や患者が最近淡水で泳いだという事実から原発性アメーバ性髄膜脳炎を疑いますが、診断の確定は容易ではありません。脳感染症を引き起こす他の病態を否定するためにCTやMRIなどの画像検査を行いますが、それらの検査でアメーバが原因であると確認することはできません。

腰椎穿刺を行って、髄液(脳と脊髄の周囲を流れている液体)のサンプルを採取します。この検査によって髄膜炎と脳の感染症がいくつかの他の要因によるものではないことが分かりますが、サンプル中にアメーバを発見できるとは限りません。

特別な検査室では、アメーバの検出力がさらに高い検査法を利用することができます。具体的には以下のものがあります。

  • 培養検査(検査室で微生物を増殖させることで、その種類を特定する検査)

  • アメーバの遺伝物質の有無を調べるためのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査

  • 脳組織の生検(組織を染色、顕微鏡下で観察し、PCR法で分析する)

治療

  • 薬を組み合わせて使用する

生存率が低いことから、原発性アメーバ性髄膜脳炎の最適な治療法を決定することは困難です。

一般的には、

  • ミルテホシン(miltefosine)

と、以下のうち少なくとも1つを組み合わせて治療します。

  • アムホテリシンB(一般に真菌感染症の治療に使用され、抗真菌薬と呼ばれます)

  • リファンピシン(抗菌薬)

  • フルコナゾールまたは関連する薬のボリコナゾール、ケトコナゾール、もしくはイトラコナゾール(抗真菌薬)

  • アジスロマイシン(抗菌薬)

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