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膵臓移植

執筆者:

Martin Hertl

, MD, PhD, Rush University Medical Center

最終査読/改訂年月 2017年 7月
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膵臓移植を実施するのは、糖尿病患者の膵臓が インスリンをまったく産生できなくなった場合です。糖尿病で膵臓移植を受けた場合、80%を超える患者は後に血糖値が正常になり、 インスリンの必要がなくなります。しかしその恩恵の代わりに免疫抑制薬を服用しなければならなくなり、感染などの副作用のリスクが増加します。

インスリン注射は安全で糖尿病に対して十分効果があるため、 インスリンからの離脱は、膵臓移植の十分な理由とみなされません。そのため、この処置は通常、糖尿病の人が以下のいずれかに当てはまる場合にしか行われません。

  • 腎不全が併存している。

  • 血糖値を許容範囲内に保つことができない、特に血糖値が下がりすぎても自覚できない。

(ときに、血糖値があまりにも長い間低いままになると、脳などの臓器が永続的な損傷を受けます。)

全体として、膵臓移植を受けた90%を超える患者が同時に腎移植も受けています。腎移植では腹部手術とその後の免疫抑制薬の使用が必要なため、同時に膵臓移植を行ってもリスクはほとんど増加しません。

膵臓移植は、インスリンを使用しているものの血糖値が依然として高い患者や、インスリン投与後に血糖値が危険なレベルにまで低くなる患者に有益です。

ときに、膵臓の特定の細胞だけが移植されることがあります(膵島移植と呼ばれます)。

約90%の患者が移植から1年後の時点で生存しています。

ドナー(臓器提供者)

通常、以下の特徴にすべて当てはまる場合にドナーとなります。

  • 死亡直後

  • 10~55歳

  • アルコールを乱用したことがない

  • 前糖尿病(Prediabetes、血糖値が正常よりも高いものの、糖尿病には至っていない状態)にも糖尿病にもなったことがない

膵臓と腎臓がどちらも移植される場合、これらは同じドナーから提供されなければなりません。

生きているドナーから提供された膵臓の一部が使用されていますが、この処置はドナーへのリスクが高いため、ほとんど行われません。

方法

この手術では以下のことが行われる可能性があります。

  • 膵臓と腎臓の同時移植(膵腎同時移植)

  • まず腎臓を移植した後に膵臓の移植(腎移植後膵臓移植)

  • 膵臓のみの移植(膵臓単独移植)

膵臓移植は腹部を大きく切開し、全身麻酔下で行う大手術です。レシピエントの膵臓は摘出しません。

手術には通常3時間ほどかかり、1~3週間入院します。

移植を行った日から、コルチコステロイドなど免疫系を抑制する薬(免疫抑制薬)の使用を開始します。そうした薬は、拒絶反応のリスクを低下させるのに役立ちます。

合併症

移植によって様々な合併症が生じる可能性があります。

拒絶反応

免疫抑制薬を使用しても、膵臓移植(単独または同時に腎臓も移植)の後に40~60%の患者で拒絶反応が現れます。

膵臓と腎臓の移植が同時に行われた場合、拒絶反応のリスクが高まり、腎臓のみが移植された場合と比べて拒絶反応が現れる時期が遅くなり、頻度が高くなる傾向があります。通常は両方の臓器に対して拒絶反応が起こります。

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