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免疫系への加齢の影響

執筆者:

Peter J. Delves

, PhD, University College London, London, UK

最終査読/改訂年月 2017年 3月
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免疫系は生涯にわたって変化しつづけます。

免疫系の概要も参照のこと。)

新生児の場合

出生時には、獲得(特異)免疫はまだ完全には出来上がっていません。新生児もある種の抗体をもっていますが、それは妊娠中に胎盤を介して母体から受け取ったものです。これらの抗体は、新生児自身の免疫系が完全に出来上がるまで、新生児を感染症から保護します。母乳で育った新生児は、母乳に含まれる母親の抗体をも受け取ります。

高齢者

年齢を重ねるとともに免疫系は以下のように衰弱します。

  • 徐々に自己と非自己とを区別すること(つまり外来抗原を識別すること)ができなくなり、その結果、自己免疫疾患が起きやすくなります。

  • 微生物などの外来細胞を捕食するマクロファージが細菌やがん細胞、その他の抗原を破壊するスピードが落ちてきます。これが、年齢を重ねるとがんになりやすい理由の1つです。

  • 過去に出会った抗原を記憶しているT細胞の、抗原に対する反応が緩慢になります。

  • 新しい抗原に反応できる白血球が少なくなってきます。したがって、年をとってから新しい抗原に出会った場合には、それを記憶して体を守ることが難しくなります。

  • 高齢者は補体タンパクが少なく、特に細菌感染に反応してつくられるこれらのタンパク質も若い人より少なくなります。

  • 抗原に反応してつくられる抗体の量はほぼ同じに保たれますが、抗体が抗原に結合しづらくなります。高齢者が肺炎インフルエンザ感染性心内膜炎破傷風にかかりやすく死亡率も高いのは、こうした免疫系の変化が一因と考えられます。またこうした変化は、高齢者にワクチンが効きにくい理由の1つであり、高齢者では一部のワクチンで利用可能な追加接種が重要であるのはこのためです。

このような免疫機能の変化によって、高齢者は感染症やがんにかかりやすくなります。

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