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慢性皮膚粘膜カンジダ症

執筆者:

James Fernandez

, MD, PhD, Cleveland Clinic Lerner College of Medicine at Case Western Reserve University

最終査読/改訂年月 2018年 6月
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慢性皮膚粘膜カンジダ症は遺伝性の免疫不全疾患で、T細胞(Tリンパ球)の機能不全によって、カンジダ菌 Candida(真菌)による感染が持続したり、感染を繰り返したりします。

  • 慢性皮膚粘膜カンジダ症によって、口、頭皮、皮膚、爪の真菌感染症が頻繁に起きたり慢性化したりします。

  • 診断を下すには、感染した部位から採取したサンプルを顕微鏡で調べるとともに、血液検査を行って、この免疫不全疾患を引き起こす遺伝子変異の有無を確認します。

  • 通常は抗真菌薬によって感染症を抑えることができますが、長期間服用する必要があります。

T細胞 T細胞 獲得免疫(特異免疫)は、生まれたときには備わっておらず、後天的に獲得されるものです。獲得のプロセスは、免疫系が異物に遭遇して、非自己の物質(抗原)であることを認識したときに始まります。そして、獲得免疫を構成する要素が、それぞれの抗原について最良の攻撃方法を学習し、抗原を記憶していきます。獲得免疫が特異免疫とも呼ばれているのは、過去に遭遇した抗原に対し、それぞれに応じた(特異的な)攻撃をするからです。その優れたところは、学習し、適応し、記... さらに読む T細胞 が機能しないため、カンジダ菌 Candida(真菌)による感染症( カンジダ症 カンジダ症 カンジダ症は、カンジダ・アルビカンス Candida albicansをはじめとする数種類のカンジダ属 Candida真菌によって引き起こされる感染症です。 最もよくみられる病型は、口、腟、皮膚の表面に感染が起きるもので、白や赤の斑点が生じ、かゆみや刺激感、またはその両方を引き起こします。 免疫機能が低下している人では、食道やほかの内臓に重篤な感染症が起こることがあります。 感染物質のサンプルを採取し、顕微鏡で観察して培養します。... さらに読む カンジダ症 )などの真菌感染から体を守る力が低下します。免疫系の他の部分(抗体など)が機能していれば、別の感染には抵抗することができます。しかし、この疾患では抗体の機能も損なわれている場合があり、他の感染症にもかかりやすくなります。

慢性皮膚粘膜カンジダ症は、特定の遺伝子の突然変異のために発生します。突然変異を起こした遺伝子にもよりますが、この疾患が生じるには、1つまたは2つの突然変異(両親から1つずつ)が必要になることがあります。

症状

慢性皮膚粘膜カンジダ症の患者は、通常は乳児期にカンジダ感染症を発症して再発または持続しますが、成人期の初期に発症することもあります。

乳児では、最初に起きる症状は通常、難治性の鵞口瘡やおむつ皮膚炎、またはその両方です。症状の程度は様々です。

慢性皮膚粘膜カンジダ症では、1つまたは複数の爪が厚くなったり、ひび割れたり、変色したりすることがあります。外観を損なうような発疹が顔や頭皮に広く現れることがあります。発疹には厚いかさぶたができて、じくじくすることもあります。頭皮に発疹ができると髪の毛が抜ける可能性があります。

カンジダ感染症

通常、この病気は慢性に経過しますが、寿命に影響することはありません。

多くの患者には以下のような異常もみられます。

診断

  • 医師による評価

  • 感染した部位から採取したサンプルの顕微鏡検査

  • ときとして遺伝子検査

頻繁に口、頭皮、皮膚、爪の感染症がみられ、特徴的な皮膚の変化を伴う場合に、カンジダ(Candida)感染症が疑われます。感染した部位からサンプルを採取して顕微鏡で観察し、真菌を特定することにより、カンジダ(Candida)感染が原因であることが確定できます。

ときとして免疫不全疾患のない人がカンジダ(Candida)感染症を発症することがあるため、糖尿病や最近の抗菌薬使用歴など、カンジダ(Candida)感染の一般的な危険因子がないか確認します。カンジダ(Candida)感染症が頻繁にみられる人にカンジダ(Candida)感染の危険因子が認められない場合、診断が慢性皮膚粘膜カンジダ症となる可能性が高くなります。

特定の遺伝子変異の有無を確認する血液検査によって診断を確定できます。

治療

  • 抗真菌薬

  • 場合により免疫グロブリン製剤

通常は、抗真菌薬を皮膚に塗ることで慢性皮膚粘膜カンジダ症の感染をコントロールできます。感染が続く場合は、フルコナゾールや、これと類似した抗真菌薬の内服で効果的に治療できます。長期にわたって内服する必要がある可能性があります。

免疫グロブリン製剤(免疫系が正常な人の血液から採取した抗体)を投与することがあります。静脈内に月1回、または皮膚の下に週1回ないしは1カ月に1回注射します。

必要に応じて、内分泌疾患と自己免疫疾患を治療します。

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