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乳児一過性低ガンマグロブリン血症

執筆者:

James Fernandez

, MD, PhD, Cleveland Clinic Lerner College of Medicine at Case Western Reserve University

最終査読/改訂年月 2018年 6月
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乳児一過性低ガンマグロブリン血症では、乳児において正常量の抗体(免疫グロブリン)の産生が遅れます。

一般的に、出生時には免疫系 免疫系の概要 人間の体には、異物や危険な侵入物から体を守るために、免疫系が備わっています。侵入物には以下のものがあります。 微生物(細菌、ウイルス、真菌など) 寄生虫(蠕[ぜん]虫など) がん細胞 移植された臓器や組織 さらに読む は完全には発達していません。乳児がもつ免疫グロブリンのほとんどは母体が産生し、出生前に胎盤を介して胎児に移行したものです。乳児が自分で抗体をつくり始める生後6カ月頃までは、この母親からの免疫グロブリンが乳児を感染症から守ります。乳児が抗体をつくり始める頃になると母親からの免疫グロブリンは減少し始めます。

乳児一過性低ガンマグロブリン血症の乳児では、正常量の免疫グロブリンの産生が遅れます。その結果、免疫グロブリンの量が生後3~6カ月から少なくなり始め、正常に戻るのが生後12~36カ月頃になります。

乳児一過性低ガンマグロブリン血症は、重篤な感染症に至ることはまれであり、真の免疫不全とは考えられていません。しかし、一部の乳児は、副鼻腔、肺、消化管の反復性感染症、カンジダ症 カンジダ症 カンジダ症は、カンジダ・アルビカンス Candida albicansをはじめとする数種類のカンジダ属 Candida真菌によって引き起こされる感染症です。 最もよくみられる病型は、口、腟、皮膚の表面に感染が起きるもので、白や赤の斑点が生じ、かゆみや刺激感、またはその両方を引き起こします。 免疫機能が低下している人では、食道やほかの内臓に重篤な感染症が起こることがあります。 感染物質のサンプルを採取し、顕微鏡で観察して培養します。... さらに読む カンジダ症 (真菌感染症)、髄膜炎 髄膜炎に関する序 髄膜炎とは、髄膜(脳と脊髄を覆う組織層)とくも膜下腔(髄膜と髄膜の間の空間)の炎症のことです。 髄膜炎は細菌、ウイルス、または真菌、感染症以外の病気、薬剤などによって引き起こされます。 髄膜炎の症状には、発熱、頭痛、項部硬直(あごを胸につけるのが難しくなる症状)などがありますが、乳児では項部硬直がみられない場合もあり、非常に高齢の人や免疫... さらに読む などを発症します。

この病気は未熟児によくみられますが、これは未熟児では母体から受け取る免疫グロブリンの量が少ないためです。

免疫グロブリンの量を測定するとともに、ワクチンに反応して免疫グロブリンを産生する能力を調べるために血液検査を行います。通常この病気の乳児では、接種したワクチンやさらされた感染性微生物に反応して正常な量の抗体が産生されます。しかし、乳児(特に未熟児)において頻繁に感染がみられる場合は、さらなる感染の発生を防ぐために抗菌薬を投与することがあります。

この病気は数カ月から数年にわたり続くことがありますが、通常は治療を行わなくても自然に消失します。

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