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ディジョージ症候群

執筆者:

James Fernandez

, MD, PhD, Cleveland Clinic Lerner College of Medicine at Case Western Reserve University

最終査読/改訂年月 2018年 6月
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ディジョージ症候群は、免疫不全を起こす先天性の病気で、出生時に胸腺がまったくないか、あっても未発達です。

  • ディジョージ症候群の小児には、心臓の異常、副甲状腺未発達または欠如、胸腺の未発達または欠如、特徴的な顔つきなど、いくつかの異常が生まれつきみられます。

  • 血液検査、胸腺を評価するための胸部X線検査のほか、通常は心臓の異常がないか調べるために心エコー検査を行います。

  • 小児にT細胞がない場合、生存のために胸腺組織または幹細胞の移植が必要です。

免疫不全疾患の概要も参照のこと。)

ディジョージ症候群は原発性免疫不全症の一種です。たいていは染色体異常が原因で起こりますが、通常は遺伝しません。ほとんどの場合、明らかな理由なく自然に発生します。男女で発生率に違いはありません。

胎児は正常に成長できず、以下のような異常がよく起こります。

  • 心臓:先天性心疾患(生まれつきの心臓の異常)をもって生まれることが多い。

  • 副甲状腺:出生時に副甲状腺(血液中のカルシウムの量を調節している)がないか、あっても未発達である。その結果、カルシウムの量が少なく、筋肉のけいれん(テタニー)が起こる。けいれんは通常、生後48時間以内に始まる。

  • 顔:典型的に、ディジョージ症候群では顔つきが特徴的で、耳が低い位置にあり、あごの骨は小さくて引っ込んでおり、目と目の間があいている。口蓋(口の中の天井に当たる部分)が割れていることがある(口蓋裂)。

  • 胸腺:T細胞の正常な発達に必要である胸腺が存在しないか未発達のため、T細胞の数が少なく、様々な感染症に対する抵抗力が不十分である。生後まもなく感染症にかかり、再発を繰り返す。しかし、T細胞がどの程度機能するかは患者によって大きく異なり、場合によってはT細胞の働きが自然に向上することもある。

予後(経過の見通し)は通常、心疾患の程度により異なります。

診断

  • 血液検査

  • 場合により画像検査(胸部X線検査や心エコー検査など)

医師は症状に基づいてディジョージ症候群を疑います。

血液検査を行う理由は以下の通りです。

  • すべての血球およびT細胞とB細胞の数を測定する

  • T細胞と副甲状腺の機能を評価する

  • ワクチンに反応して免疫グロブリンがどの程度産生されるかを測定する

胸腺の大きさを測定するために胸部X線検査を行うことがあります。

ディジョージ症候群は心臓に影響を及ぼすことがよくあるため、通常は心エコー検査を行います。心エコー検査では、周波数の高い音波(超音波)を用いて心臓の画像を描出することにより、先天異常など心臓の構造的異常を検出することができます。

異常を調べるために染色体検査を実施することもあります。

治療

  • カルシウムとビタミンDのサプリメント

  • 場合により胸腺組織または幹細胞の移植

この病気にかかっている小児でも、ある程度のT細胞をもってさえいれば、治療しなくても免疫系が十分に機能する可能性があります。感染症が起きたらすぐに治療します。筋肉のけいれんを防ぐために、カルシウムとビタミンDのサプリメントを内服します。

T細胞がまったくない小児の場合、胸腺組織を移植しない限り、死に至ります。胸腺組織を移植すれば、免疫不全は治ります。移植する際には、まず胸腺組織を培養皿に入れ、成熟したT細胞を取り除くための処理をします。成熟したT細胞はレシピエントの組織を異物と認識して攻撃し、移植片対宿主病を起こすことがあります。あるいは、幹細胞移植が行われることもあります。

免疫不全よりも心疾患の方が重い場合があり、重い心不全や死亡を防ぐための手術が必要になることがあります。

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