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チェディアック・東症候群

(Chédiak-Higashi症候群)

執筆者:

James Fernandez

, MD, PhD, Cleveland Clinic Lerner College of Medicine at Case Western Reserve University

最終査読/改訂年月 2018年 6月
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チェディアック・東症候群は、非常にまれな遺伝性疾患で、細菌による呼吸器感染症などの感染症が繰り返し生じ、髪、眼、皮膚の色素が欠乏すること(白皮症)が特徴です。

  • チェディアック・東症候群の患者は通常、皮膚が白く、髪の色が薄いか白髪で、眼がピンク色か薄い青灰色をしています。

  • 医師は血液のサンプルを調べて異常の有無を確認し、遺伝子検査を行って診断を確定します。

  • 治療では、感染症を予防するための抗菌薬や、免疫系の機能改善を助ける他の薬を用い、可能であれば幹細胞移植を行います。

免疫不全疾患の概要も参照のこと。)

チェディアック・東症候群は原発性免疫不全症の一種です。通常、性別が関係する伴性遺伝ではなく、常染色体劣性遺伝疾患として遺伝します。すなわち、両親から遺伝子を1つずつ受け継いで2つそろうと発症します。

チェディアック・東症候群の患者は、食細胞が正常に機能していないため、感染症にかかりやすくなります。食細胞は微生物を取り込んで殺す細胞です。

症状

チェディアック・東症候群では、メラニン色素がほとんどまたはまったく作られません(白皮症と呼ばれます)。皮膚、眼、髪の色は、メラニンによるものです。一般的には、皮膚は白く、髪は薄い色か白髪、眼はピンク色か薄い青灰色になります。

視覚障害を引き起こすこともあります。例えば、視覚の鮮明さ(視力)が低下したり、眼が光に敏感になることがあります(光線過敏症)。眼振(かすみ目を引き起こします)がよくみられます。眼振では、眼球が一方向に急速に動いた後、ゆっくり元の位置に戻るというパターンが繰り返し起こります。

チェディアック・東症候群は、口内炎、歯肉炎、歯周病もよく引き起こします。

チェディアック・東症候群の患者では多くの感染症もみられます。感染症が起こる部位は、通常は気道、皮膚、口の内側の粘膜です。

チェディアック・東症候群は、約80%の患者で進行し、発熱、黄疸(おうだん、皮膚や眼の黄色化)、肝臓や脾臓の腫れ、リンパ節の腫れが生じるほか、出血したりあざができやすい傾向がみられます。神経系を侵すこともあり、筋力低下、動作のぎこちなさ、歩行困難、けいれん発作を引き起こします。そのような症状が発生すると、通常は30カ月以内に死に至ります。

診断

  • 血液サンプルの検査

  • 遺伝子検査

血液のサンプルを採取して顕微鏡で調べます。白血球の特定の異常からチェディアック・東症候群が疑われます。

血液サンプルを用いた遺伝子検査によって診断を確定することができます。

この病気は非常にまれなため、家族のスクリーニングはチェディアック・東症候群を疑わせる症状がみられる場合にのみ行います。

治療

  • 感染症を予防するための抗菌薬

  • インターフェロンガンマのほか、ときにコルチコステロイド

  • 幹細胞移植

チェディアック・東症候群の治療では、感染症の予防を助ける抗菌薬と、免疫系の機能改善を助けるインターフェロンガンマ(免疫系を調節する薬)を用います。

コルチコステロイドと脾臓の摘出(脾臓摘出術)によって、一時的に症状が緩和することがあります。

しかし、幹細胞移植を行わない限り、ほとんどの場合は7歳までに感染症によって死亡します。同じ組織型のドナーから幹細胞を移植することで、治癒する可能性があります。通常、拒絶反応のリスクを減らすため、移植前に小児患者に化学療法薬を投与します(移植前処置化学療法)。移植から5後年後の時点で約60%の小児患者が生存しています。

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