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がんはどのように発生し広がるか

執筆者:

Robert Peter Gale

, MD, PhD, Imperial College London

最終査読/改訂年月 2018年 7月
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悪性形質転換とは、健康な細胞からがん細胞が発生する複雑なプロセスのことです。このプロセスには以下の段階があります。

  • イニシエーション

  • プロモーション

  • 転移

がんの概要も参照のこと。)

イニシエーション

がん発生の第1段階はイニシエーションといい、この段階では、細胞の遺伝物質に変化(変異)が生じて細胞のがん化が始まります。細胞の遺伝物質の変化は、自然に起こる場合と、がんを起こす物質(発がん物質)が原因となる場合があります。

発がん物質には、様々な化学物質やタバコ、ウイルス、放射線、日光などがあります。ただし、発がん物質に対してすべての細胞が同じように感受性があるわけではありません。遺伝や後天的な変化により遺伝子に異常がある細胞は、影響を受けやすいことがあります。また、物理的な刺激を慢性的に受け続けると、細胞が発がん物質に反応しやすくなる可能性があります。

プロモーション

がん発生の第2段階(最終段階)はプロモーション(促進期)といいます。環境中の物質や、ときには性ホルモン(例えば、高齢男性で性欲や活力を高めるために服用される テストステロン)など一部の薬さえも、発がんの促進因子(プロモーター)として作用することがあります。発がん物質とは異なり、促進因子それ自体にはがんを発生させる力はありません。しかし、イニシエーションの変化がすでに起きている細胞は、促進因子の働きでがん化します。一方、イニシエーションの起きていない細胞にはプロモーションの影響は及びません。つまり、がんが発生するには複数の要因(多くの場合、がんになりやすい細胞と発がん物質の組合せ)が必要です。

発がん物質の中には、がんを発生させるのにプロモーションを必要としないほど強力なものもあります。例えば電離放射線(X線検査に使われる他、原子力発電所内、原子爆弾の爆発でも発生)は、様々ながん、特に肉腫、白血病、甲状腺がん、乳がんを引き起こします。

転移

がんは周囲の組織に直接広がっていく(浸潤する)こともあれば、近くまたは離れた位置の組織や臓器に広がることもあります。リンパ系を介して転移することもあります。このタイプの転移はがん腫(カルシノーマ)に典型的です。例えば、乳がんの多くはまず近くの腋窩(えきか)リンパ節に転移し、それから遠く離れた部位に転移します。がんが血流に乗って広がることもあります。このタイプの転移は肉腫(サルコーマ)に典型的です。

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