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リンパ球減少症

執筆者:

Mary Territo

, MD, David Geffen School of Medicine at UCLA

最終査読/改訂年月 2018年 3月
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  • 多くの病気で血液中のリンパ球数の減少がみられることがありますが、最も多いのはウイルス感染(エイズなど)や低栄養です。

  • 症状がまったくみられない人もいれば、発熱などの感染症状がみられる人もいます。

  • 血液サンプルを採取して、リンパ球減少症の診断を下しますが、その原因を確定するには骨髄やリンパ節のサンプルが必要になる場合もあります。

  • リンパ球減少症の原因になる病気を治療します。

  • ガンマグロブリンを投与することもあり、幹細胞移植で効果が得られる場合もあります。

リンパ球 リンパ球 獲得免疫(特異免疫)は、生まれたときには備わっておらず、後天的に獲得されるものです。獲得のプロセスは、免疫系が異物に遭遇して、非自己の物質(抗原)であることを認識したときに始まります。そして、獲得免疫を構成する要素が、それぞれの抗原について最良の攻撃方法を学習し、抗原を記憶していきます。獲得免疫が特異免疫とも呼ばれているのは、過去に遭遇した抗原に対し、それぞれに応じた(特異的な)攻撃をするからです。その優れたところは、学習し、適応し、記... さらに読む リンパ球 は白血球の一種で、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫に対する防御など、免疫系でいくつかの役割を果たしています。リンパ球は血液中にある全白血球の20~40%を占めています。リンパ球数の正常値は、成人で血液1マイクロリットル当たり1500個以上、小児で3000個以上です。リンパ球数が減少しても、白血球の総数が検出できるほど低下しないことがあります。

リンパ球の種類

リンパ球には以下の3種類があります。

  • Bリンパ球(B細胞)

  • Tリンパ球(T細胞)

  • ナチュラルキラー細胞(NK細胞)

3種類のリンパ球には、いずれも 免疫系 免疫系の構成要素 人間の体には、異物や危険な侵入物から体を守るために、免疫系が備わっています。侵入物には以下のものがあります。 微生物(細菌、ウイルス、真菌など) 寄生虫(蠕[ぜん]虫など) がん細胞 移植された臓器や組織 さらに読む で重要な機能があります。B細胞が少なすぎると、抗体を産生する形質細胞が減少します。抗体の産生が減少すると、細菌に感染しやすくなります。

T細胞またはナチュラルキラー細胞が少なすぎると、特定の感染(特にウイルス、真菌、寄生虫)を制御しにくくなります。重度のリンパ球減少症があると感染を制御できなくなり、死に至ることがあります。

原因

  • 急性:特定の病気で短期間に発生し、通常はその後回復

  • 慢性:長く続く病気であるため、長期間にわたり持続

知っていますか?

  • エイズと低栄養が慢性リンパ球減少症の最も一般的な原因です。

急性リンパ球減少症の原因

以下の場合にリンパ球の数が一時的に低下することがあります。

慢性リンパ球減少症の原因

以下の場合にリンパ球の数が少ない状態が長期にわたり続くことがあります。

症状

軽度のリンパ球減少症では、症状がみられないことがあります。ときには、リンパ球減少症の原因になっている病気の症状が現れることがあります。例えば、以下の場合があります。

  • がんやHIV感染が疑われるリンパ節腫大や脾腫

  • 呼吸器ウイルス感染が疑われるせき、鼻汁、発熱

  • 遺伝性の免疫系の病気が疑われる扁桃やリンパ節の縮小

  • 関節リウマチや全身性エリテマトーデスが疑われる痛みを伴う関節腫脹や発疹

リンパ球の数が急激に減少すると、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫による感染を繰り返し、これらによる感染の症状が現れますが、症状は感染部位や特定の微生物によって大幅に異なります。

診断

  • 血算

軽度のリンパ球減少症は、他の理由で血算を行ったときに偶然発見されるのが普通です。感染を繰り返したり、感染が重度であったりした場合や通常は感染を起こさない細菌による感染の場合も、血算を行います。このような検査によって、感染を繰り返したり、異常な感染がみられたりする原因の説明として、重度のリンパ球減少症が明らかになることがあります。

血液中の特定の種類のリンパ球(T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞)の数を測定することもあります。特定の種類のリンパ球が減少している場合は、エイズや特定の先天性免疫不全症のような病気を診断する手がかりになることもあります。

治療

  • 原因の治療

リンパ球減少症の治療法は、主に原因に基づいて決定されます。薬が原因のリンパ球減少症は、その薬の使用を中止すれば、普通は数日間で治ります。リンパ球減少症の原因がエイズの場合は、少なくとも3種類の抗ウイルス薬を組み合わせて使用することにより、T細胞の数を増加させて、生存期間を延長させることが可能です。

ガンマグロブリン製剤(抗体を豊富に含む製剤)は、B細胞が少なすぎる(そのため、つくられる抗体が欠乏している)場合に感染予防として投与されることがあります。

感染を起こした場合は、その感染性微生物を対象とした特定の抗菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬、抗寄生虫薬が投与されます。

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