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皮膚T細胞リンパ腫

(菌状息肉症、セザリー症候群)

執筆者:

Thomas E. Witzig

, MD, Mayo Medical School

最終査読/改訂年月 2018年 5月
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リンパ腫は、リンパ球 リンパ腫の概要 リンパ腫とは、リンパ系および造血器官に存在するリンパ球のがんです。 リンパ腫は、リンパ球と呼ばれる特定の白血球から発生するがんです。この種の細胞は感染を防ぐ役割を担っています。リンパ腫は、Bリンパ球やTリンパ球のいずれの細胞からも発生する可能性があります。Tリンパ球は免疫系の調節やウイルス感染に対する防御に重要です。Bリンパ球は抗体を産生... さらに読む リンパ腫の概要 と呼ばれる特定の白血球から発生するがんです(リンパ腫の概要 獲得免疫 獲得免疫(特異免疫)は、生まれたときには備わっておらず、後天的に獲得されるものです。獲得のプロセスは、免疫系が異物に遭遇して、非自己の物質(抗原)であることを認識したときに始まります。そして、獲得免疫を構成する要素が、それぞれの抗原について最良の攻撃方法を学習し、抗原を記憶していきます。獲得免疫が特異免疫とも呼ばれているのは、過去に遭遇した抗原に対し、それぞれに応じた(特異的な)攻撃をするからです。その優れたところは、学習し、適応し、記... さらに読む 獲得免疫 も参照)。この種の細胞は感染を防ぐ役割を担っています。リンパ腫は、Bリンパ球やTリンパ球のいずれの細胞からも発生する可能性があります。Tリンパ球は免疫系の調節やウイルス感染に対する防御に重要です。Bリンパ球は抗体を産生します。

皮膚T細胞リンパ腫の最も一般的な種類は以下のものです。

  • 菌状息肉症

  • セザリー症候群

皮膚T細胞リンパ腫の患者は大半が50歳以上で発症します。成熟したT細胞(Tリンパ球)を起源として、最初に皮膚に発生します。

菌状息肉症は、最初はごくわずかな症状しかなく、ゆっくりと増殖するため、初めは気がつかないこともあります。かゆみを伴う発疹が長く続き、ときには小さく厚みを帯びた部位が生じ、皮膚のかゆみがあるところがやがて小さなこぶとなって徐々に広がっていきます。人によっては、白血病の一種(セザリー症候群)に進行することもあります。ほかにも、リンパ節や内臓に広がる場合があります。菌状息肉腫が初期の場合は、生検を行っても診断が困難です。しかし、病気が進行すると、皮膚の生検でリンパ腫細胞が認められます。

セザリー症候群も、気づかないうちに始まって、ゆっくりと増殖が進みます。全身の皮膚が赤くなり、手のひらや足の裏がひび割れます。リンパ節の腫れは通常は軽度です。発疹に加えて、症状として発熱、寝汗、体重減少がみられることがあります。菌状息肉症の場合と同じように、たとえ皮膚生検を行っても、早期の段階での診断は困難です。血液塗抹検査(1滴の血液を顕微鏡で調べる)によってセザリー細胞(特徴的な見た目をした悪性のT細胞)がみつかることがあり、皮膚生検に加えてこの検査も診断を下すのに役立ちます。

皮膚T細胞リンパ腫の治療は以下のように分類することができます。

  • 皮膚に対する治療

  • 化学療法

通常はまず皮膚に対する治療が行われ、しばしば何年にもわたり効果が持続します。この種類の治療としては、コルチコステロイドやレチノイドなどの薬用クリームの外用や、電子線療法 がんに対する放射線療法 放射線は、コバルトなどの放射性物質や、粒子加速器(リニアック)などの特殊な装置から発生する強いエネルギーの一種です。 放射線は、急速に分裂している細胞やDNAの修復に困難がある細胞を優先的に破壊します。がん細胞は正常な細胞より頻繁に分裂し、多くの場合、放射線によって受けた損傷を修復することができません。そのため、がん細胞はほとんどの正常な細胞よりも放射線で破壊されやすい細胞です。ただし、放射線による破壊されやすさはがん細胞によって異なり... さらに読む と呼ばれる一種の放射線療法、太陽光照射(光線療法 光線療法 乾癬(かんせん)は、1つまたは複数の盛り上がった赤い斑が生じる、再発を繰り返す慢性の病気で、それらの斑は銀白色の鱗屑(うろこ状のくず)を伴い、正常な皮膚との境界ははっきりしています。 免疫系の問題が関わっている可能性があり、遺伝的に乾癬を生じやすい人もいます。 特徴的な鱗屑または赤い斑が全身のあらゆる部分に様々な大きさで生じますが、特に肘、膝、頭皮によくみられます。 この病気の治療は、皮膚に塗る薬剤(外用薬)、紫外線照射(光線療法)、内... さらに読む 光線療法 )などがあります。化学療法 化学療法 化学療法では、薬を使ってがん細胞を破壊します。正常な細胞は傷つけずに、がん細胞だけを破壊する薬が理想的ですが、大半の薬はそれほど選択的ではありません。その代わりに、一般的には細胞の増殖能力に影響を与える薬を用いることで、正常な細胞よりがん細胞に多くの損傷を与えるよう設計された薬が使用されます。無秩序で急速な増殖ががん細胞の特徴です。しかし正常な細胞も増殖する必要があり、なかには非常に速く増殖するもの(骨髄の細胞や口または腸の粘膜の細胞な... さらに読む は、皮膚に対する治療が成功しなかった場合や、皮膚T細胞リンパ腫が皮膚を越えて広がった場合に行われます。

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