リンパ腫は、 リンパ球 獲得免疫 体の防御線( 免疫系)の一部には 白血球が関わっており、白血球は血流に乗って体内を巡り、組織に入り込んで微生物などの異物を見つけ出し、攻撃します。( 免疫系の概要も参照のこと。) この防御は以下の2つの部分に分かれています。 自然免疫 獲得免疫 獲得免疫(特異免疫)は、生まれたときには備わっておらず、後天的に獲得されるものです。獲得のプロセスは、免疫系が異物に遭遇して、非自己の物質(抗原)であることを認識したときに始まります。そして、獲... さらに読む と呼ばれる特定の白血球から発生するがんです(リンパ腫の概要 リンパ腫の概要 リンパ腫とは、リンパ系および造血器官に存在するリンパ球のがんです。 リンパ腫は、 リンパ球と呼ばれる特定の白血球から発生するがんです。この種の細胞は感染を防ぐ役割を担っています。リンパ腫は、Bリンパ球やTリンパ球のいずれの細胞からも発生する可能性があります。Tリンパ球は免疫系の調節やウイルス感染に対する防御に重要です。Bリンパ球は、いくつ... さらに読む
も参照)。この種の細胞は感染を防ぐ役割を担っています。リンパ腫は、Bリンパ球やTリンパ球のいずれの細胞からも発生する可能性があります。Tリンパ球は免疫系の調節やウイルス感染に対する防御に重要です。Bリンパ球は、いくつかの感染症に対する防御に不可欠な 抗体 抗体 体の防御線( 免疫系)の一部には 白血球が関わっており、白血球は血流に乗って体内を巡り、組織に入り込んで微生物などの異物を見つけ出し、攻撃します。( 免疫系の概要も参照のこと。) この防御は以下の2つの部分に分かれています。 自然免疫 獲得免疫 獲得免疫(特異免疫)は、生まれたときには備わっておらず、後天的に獲得されるものです。獲得のプロセスは、免疫系が異物に遭遇して、非自己の物質(抗原)であることを認識したときに始まります。そして、獲... さらに読む
を産生します。
バーキットリンパ腫は、年齢層にかかわらず発生する可能性がありますが、小児や若年の成人に最もよくみられ、特に男性に多く発生します。他のリンパ腫とは異なり、バーキットリンパ腫では地理的な発生分布に特徴があり、中央アフリカに最も多くみられ、米国ではまれです。バーキットリンパ腫には エプスタイン-バーウイルス 伝染性単核球症 エプスタイン-バーウイルスは、伝染性単核球症をはじめ、いくつかの病気を引き起こします。 この ウイルスはキスを介して広がります。 症状は様々ですが、最も多いのは極度の疲労感、発熱、のどの痛み、リンパ節の腫れです。 血液検査を行って診断を確定します。 アセトアミノフェンや非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)は発熱と痛みを和らげます。 さらに読む の感染が関係しています。この病気も HIV感染症 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症 の人に多くみられます。
バーキットリンパ腫は急速に増殖して広がり、骨髄、血液、中枢神経系への浸潤もよくみられます。リンパ腫が広がると、脱力感や疲労感がよく現れます。腹部の リンパ節 リンパ系の概要 リンパ系は、胸腺、骨髄、脾臓、扁桃、虫垂、小腸内のパイエル板とともに、 免疫系を構成する重要な部分です。 静脈系と同様に、リンパ系も全身にわたる体液の流れの経路です。リンパ系は以下の要素で構成されています。 壁の薄いリンパ管 リンパ節 2つの集合管 さらに読む や臓器の内部に多数のリンパ腫細胞が集まって、腫れが生じることがあります。リンパ腫細胞が小腸に浸潤して、閉塞や出血が起きることがあります。首やあごが腫れることがあり、痛みを伴う場合もあります。診断を下すためには、異常組織の生検やその他の検査を行って、病期を判定します。
バーキットリンパ腫では、治療しなければ短期間で死に至ります。まれですが、腸に閉塞、出血、破裂などが起きた場合は、一部を切除する手術が必要になることがあります。腫瘍が脳や脊髄に広がらないように、その周りにある体液に化学療法薬を注入する治療などの強化 化学療法 化学療法 化学療法では、薬を使ってがん細胞を破壊します。正常な細胞は傷つけずに、がん細胞だけを破壊する薬が理想的ですが、大半の薬はそれほど選択的ではありません。その代わりに、一般的には細胞の増殖能力に影響を与える薬を用いることで、正常な細胞よりがん細胞に多くの損傷を与えるよう設計された薬が使用されます。無秩序で急速な増殖ががん細胞の特徴です。しかし正常な細胞も増殖する必要があり、なかには非常に速く増殖するもの(骨髄の細胞や口または腸の粘膜の細胞な... さらに読む により、80%を超える治癒率が期待できます。
さらなる情報
役立つ可能性がある英語の資料を以下に示します。こちらの情報源の内容について、MSDマニュアルでは責任を負いませんのでご了承ください。
米国白血病リンパ腫協会(Leukemia & Lymphoma Society):診断、治療、支援を含む、血液のがんに関する包括的な情報