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高浸透圧高血糖状態

(非ケトン性高浸透圧症候群;非ケトン性糖尿病性昏睡)

執筆者:

Erika F. Brutsaert

, MD, New York Medical College

最終査読/改訂年月 2017年 9月
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高浸透圧高血糖状態は、糖尿病の合併症の1つで、ほとんどの場合2型糖尿病で発生します。

  • 高浸透圧高血糖状態の症状には、過度の脱水と錯乱などがあります。

  • 血液検査で血糖値が非常に高く、血液が過度に濃縮された状態であることが分かると、高浸透圧高血糖状態の診断が下されます。

  • 治療は水分の静脈内投与とインスリン投与です。

  • 合併症には昏睡、けいれん発作、死亡などがあります。

糖尿病も参照のこと。)

糖尿病には1型と2型の2つの種類があります。1型糖尿病では、膵臓により分泌され、血液から細胞への糖分(ブドウ糖)の移動を助けるホルモンである インスリンがほとんど分泌されません。2型糖尿病では、 インスリンは産生されますが、細胞が インスリンに正常に反応できません。いずれの種類の糖尿病でも、血液中の糖分(ブドウ糖)の量が上昇します。

1型糖尿病の人が インスリンを投与しなかったり、病気のために インスリンの需要が増したりすると、エネルギーを獲得するために脂肪細胞が分解され始めます。脂肪細胞が分解されると、ケトン体という物質が産生されます。ケトン体は細胞にエネルギーを供給しますが、同時に血液を酸性にしすぎてしまいます(ケトアシドーシス)。糖尿病性ケトアシドーシスは、生命を脅かすこともある危険な病気です。

2型糖尿病の人は、ある程度の インスリンをつくっているため、長い間治療を受けていない場合でも、通常はケトアシドーシスを発症しません。しかし、高浸透圧高血糖状態では、血糖値は極めて高くなります(しばしば1000mg/dLを超えます)。このように血糖値が非常に高いと、大量の尿が出て、最終的に重度の脱水を起こし、血液が異常に濃縮されます(高浸透圧)。そのため、この病気は高浸透圧高血糖状態と呼ばれています。

原因

高浸透圧高血糖状態が発生する主な原因には以下の2つがあります。

  • 糖尿病治療薬の使用の中止

  • 感染症などの病気による体へのストレス

また、コルチコステロイドなどの特定の薬により血糖値が上昇して、高浸透圧高血糖状態が生じることがあります。利尿薬などの薬は、高血圧の治療でしばしば使用されていますが、脱水を悪化させ、高浸透圧高血糖状態の誘因となることがあります。

症状

高浸透圧高血糖状態の主な症状は精神状態の変化で、軽度の錯乱や見当識障害から眠気や昏睡まで様々です。けいれん発作や脳卒中に似た一時的な部分麻痺を起こす人もいます。最大20%の人が死亡します。精神状態の変化の前にみられる他の症状としては、頻尿と極度ののどの渇きがあります。

診断

  • 血液検査による血糖値の測定

最近錯乱がみられた人で血糖値が非常に高いことが分かれば、高浸透圧高血糖状態の可能性が疑われます。追加の血液検査を行って、血液の濃度が非常に高く、ケトン体が少ないかまたは酸性度が低いことが分かれば、診断が確定されます。

治療

  • 水分と電解質の静脈内投与

  • インスリンの静脈内投与

高浸透圧高血糖状態では、糖尿病性ケトアシドーシスとよく似た治療が行われます。水分と電解質を静脈から補給しなければなりません。一般に、 インスリンは、早く作用させ量を頻繁に調整できるよう、静脈内投与されます。脳に水分が急激に移行しないように、血糖値は徐々に正常に戻さなければなりません。血糖値は糖尿病性ケトアシドーシスの場合より容易にコントロールされ、血液の酸性度も深刻にはなりません。

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