Msd マニュアル

Please confirm that you are not located inside the Russian Federation

読み込んでいます

亜鉛

執筆者:

Larry E. Johnson

, MD, PhD, University of Arkansas for Medical Sciences

最終査読/改訂年月 2018年 11月
ここをクリックするとプロフェッショナル版へ移動します
ここをクリックするとプロフェッショナル版へ移動します
ここをクリックするとプロフェッショナル版へ移動します
本ページのリソース

亜鉛は体内に広く分布していて、骨、歯、毛髪、皮膚、肝臓、筋肉、白血球、精巣に存在します。RNA(リボ核酸)やDNA(デオキシリボ核酸)の形成にかかわる酵素を含め、100以上の酵素の構成成分です。

体内の亜鉛濃度は、食事で摂取した亜鉛の量に依存します。亜鉛は、皮膚の健康、傷の治癒、体の成長に必要です。

食事で摂取する亜鉛の多くは吸収されません。食物繊維とフィチン酸塩(全粒粉のパン、ふすま、豆類、ナッツ類に含まれます)が豊富な食事をとると、亜鉛の吸収が低下します。

ミネラルの概要も参照のこと。)

亜鉛欠乏症

  • 亜鉛欠乏症には、様々な病気、アルコール依存症、利尿薬の使用など、多くの原因があります。

  • 患者には食欲の減退と脱毛がみられ、だるさを感じたり味覚が失われたりすることがあります。

  • 医師は血液や尿中の亜鉛濃度を測定しますが、これらの検査では亜鉛の状態を正確に判定できない可能性があります。

  • 亜鉛欠乏症は、亜鉛のサプリメントの経口投与で治癒します。

様々な条件によって、亜鉛欠乏症の発生リスクが高くなる可能性があります。食事に亜鉛が少ないことを原因とする亜鉛欠乏症は、先進国ではまれです。亜鉛欠乏症は介護施設で暮らす高齢者や家から出られない人でより多くみられます。

知っていますか?

  • 亜鉛が欠乏すると免疫システムが弱くなり、傷の治癒が遅くなります。

  • 亜鉛欠乏症は介護施設で暮らす高齢者や家から出られない人でより多くみられます。

icon

亜鉛欠乏症の原因

原因

食事(先進国ではまれな原因)

肉やその他のタンパク質の摂取量が不十分

フィチン酸塩(亜鉛の吸収を妨げる)を含む食品の摂取、例えば全粒穀物、全粒粉のシリアル、全粒トウモロコシ、玄米、豆類、ナッツ類

病気

アルコール依存症

血流感染症(敗血症)

慢性腎臓病

糖尿病

亜鉛の吸収を妨げる病気(吸収不良)

肝疾患

膵疾患

鎌状赤血球症

治療

利尿薬

長期間にわたる静脈栄養

まれな遺伝性疾患である腸性肢端皮膚炎になると、亜鉛を吸収できなくなります。

症状

初期症状としては、食欲の減退と、乳児や小児で成長と発達の遅れなどがあります。まだら状の脱毛がみられることもあります。だるさやイライラを感じることもあります。味覚や嗅覚が損なわれたり、発疹がみられることもあります。男性の場合には、精子の産生が低下することがあります。免疫システムが弱くなることがあり、傷の治癒が遅くなって完全に治らなくなることもあります。

妊婦が亜鉛欠乏症になると、胎児に先天異常が生じたり出生時の体重が予定より少なくなることがあります。

腸性肢端皮膚炎にかかっている乳児の場合、通常は離乳後に亜鉛欠乏症の症状が現れます。この病気によって、下痢と脱毛が起こることがあります。眼、鼻、口の周囲と、尻に発疹が生じます。免疫システムが弱まることがあり、その結果様々な感染症が起こります。乳児が予想されるほどに成長しないこともあります。

診断

  • 医師による評価

  • 亜鉛のサプリメントに対する反応

  • 血液と尿の検査

医師は、患者の環境、症状、亜鉛のサプリメントに対する反応に基づいて亜鉛欠乏症を疑います。亜鉛濃度を測定するために血液検査や尿検査も行われますが、これらの検査では亜鉛の状態を正確に判定できない可能性があります。

治療

  • 亜鉛のサプリメント

症状が消えるまで亜鉛のサプリメントを服用します。亜鉛のサプリメントは腸性肢端皮膚炎に対して効果的です。

亜鉛過剰症

亜鉛をとりすぎることはまれです。亜鉛過剰症は通常、亜鉛メッキの容器に入った酸性の食品や飲料を摂取したことが原因で起こります。特定の産業で、酸化亜鉛の蒸気を吸い込むことで亜鉛過剰症になることがあります。

患者には、吐き気、嘔吐、下痢がみられることがあります。酸化亜鉛の蒸気を吸い込むと、呼吸が速くなって発汗、発熱が起こり、口の中で金属の味がします(金属フューム熱と呼ばれてる病気です)。長期間にわたって亜鉛を過剰摂取すると、銅の吸収が低下し、貧血が起こり、免疫システムが損なわれる可能性があります。

診断

  • 医師による評価

医師は、患者の環境と症状に基づいて亜鉛過剰症を疑います。

治療

  • 食事の変更

治療としては、亜鉛の摂取量を減らします。

金属フューム熱の患者は通常、亜鉛のない環境に12~24時間いることで回復します。

ここをクリックするとプロフェッショナル版へ移動します
ここをクリックするとプロフェッショナル版へ移動します
よく一緒に読まれているトピック

おすすめコンテンツ

ソーシャルメディア

TOP