けい性斜頸はジストニアの一種ですが、。ジストニアは首以外の筋肉でも発生することがあります。
首が以下のうち少なくとも1つの方向に捻れます。
なかには、成人期に始まるタイプ(成人期発症のけい性斜頸と呼ばれます)もあり、れん縮性斜頸と呼ばれることがあります。これは体の一部のみに現れるジストニアのうちに、最も多くみられるものです。通常、れん縮性斜頸の原因は不明ですが、遺伝子変異によって引き起こされる場合があります。ストレスや感情の高まりによって、れん縮性斜頸が悪化することもあります。
けい性斜頸は以下のいずれかの場合もあります。
まれに、心理的要因が関与していると思われる場合があります。
症状
けい性斜頸はどの年齢でも発症しますが、通常は20~60歳、最も一般的には30~50歳で発症します。
症状は通常ゆっくり始まりますが、まれに急速に始まることもあります。
初発症状は頭を左右に振るような動作である場合があり、あたかも「いいえ」と言っているかのように見えます。首の一部の筋肉が、収縮したり、収縮してそのまま固定したり、間欠的に収縮したりして、首がねじ曲がります。筋肉の収縮には痛みを伴うことがあります。頭が左右どちらかを向いたり、前方または後方にひきつられることがあります。片方の肩がもち上がることもあります。
症状は軽いものから重いものまで様々です。通常、けいれんは1~5年かけてゆっくり悪化し、その後横ばいになります。約10~20%の患者では、症状は出現から5年以内に自然消失します。軽いけいれんや若年で発症したけいれんは、消失しやすい傾向があります。しかし、症状が生涯続くこともあり、その場合、頭、首、肩がゆがんだ位置にねじ曲がったまま固定されてしまい、運動が制限されます。
診断
治療
物理的な方法により、けいれんを一時的に緩和できることがあります。理学療法は、柔軟性を改善するため、役に立つことがあります。理学療法士は、どのような動きをするとけいれんが悪化し、どのような動きをすると緩和するかを患者と協力して見つけます。バイオフィードバック法(心拍や筋緊張など、無意識の体内プロセスを制御するリラクゼーション法を用います)またはマッサージが役立つ場合もあります。
けいれんを一時的に軽減するこつを患者自信が知っていることがあります。例えば、あご、頬、顔面の上部、または後頭部に軽く触れることなどです。こうした動作は通常、けいれんがある側で行った方がより効果的です。
心理的要因が関与する場合は、精神科医、心理士、神経科医を含む医師チームによって管理するのが最も適切な治療方針になります。