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けい性斜頸

(れん縮性斜頸)

執筆者:

Hector A. Gonzalez-Usigli

, MD, HE UMAE Centro Médico Nacional de Occidente;


Alberto Espay

, MD, University of Cincinnati

最終査読/改訂年月 2016年 9月
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けい性斜頸は、長時間続く(慢性持続性の)不随意な首の筋肉の収縮(けいれん)、または定期的で間欠的な首の筋肉の収縮を特徴とし、首が不自然な方向に曲がってしまいます。

  • 多くの場合、けい性斜頸の原因は不明です。

  • 診断は症状や身体診察の結果に基づいて下されます。

  • まずボツリヌス毒素の注射を行いますが、効果がなければ、経口薬を使用することがあります。

  • 理学療法が症状の軽減に役立つことがあります。

けい性斜頸はジストニアの一種ですが、。ジストニアは首以外の筋肉でも発生することがあります。

首が以下のうち少なくとも1つの方向に捻れます。

  • 回転(斜頸)

  • 外側(側屈)

  • 前方(前屈)

  • 後方(後屈)

なかには、成人期に始まるタイプ(成人期発症のけい性斜頸と呼ばれます)もあり、れん縮性斜頸と呼ばれることがあります。これは体の一部のみに現れるジストニアのうちに、最も多くみられるものです。通常、れん縮性斜頸の原因は不明ですが、遺伝子変異によって引き起こされる場合があります。ストレスや感情の高まりによって、れん縮性斜頸が悪化することもあります。

けい性斜頸は以下のいずれかの場合もあります。

  • 出生時から存在する

  • 出生後に様々な神経疾患によって引き起こされる

  • ドパミンを遮断する薬(ハロペリドールやその他の抗精神病薬など)の使用によって生じることもある

まれに、心理的要因が関与していると思われる場合があります。

症状

けい性斜頸はどの年齢でも発症しますが、通常は20~60歳、最も一般的には30~50歳で発症します。

症状は通常ゆっくり始まりますが、まれに急速に始まることもあります。

初発症状は頭を左右に振るような動作である場合があり、あたかも「いいえ」と言っているかのように見えます。首の一部の筋肉が、収縮したり、収縮してそのまま固定したり、間欠的に収縮したりして、首がねじ曲がります。筋肉の収縮には痛みを伴うことがあります。頭が左右どちらかを向いたり、前方または後方にひきつられることがあります。片方の肩がもち上がることもあります。

症状は軽いものから重いものまで様々です。通常、けいれんは1~5年かけてゆっくり悪化し、その後横ばいになります。約10~20%の患者では、症状は出現から5年以内に自然消失します。軽いけいれんや若年で発症したけいれんは、消失しやすい傾向があります。しかし、症状が生涯続くこともあり、その場合、頭、首、肩がゆがんだ位置にねじ曲がったまま固定されてしまい、運動が制限されます。

診断

  • 医師による評価

けい性斜頸の診断は、症状と神経学的診察の結果に基づいて下されます。

治療

  • 物理的な方法

  • ボツリヌス毒素の注射

  • ときに薬剤の服用

物理的な方法により、けいれんを一時的に緩和できることがあります。理学療法は、柔軟性を改善するため、役に立つことがあります。理学療法士は、どのような動きをするとけいれんが悪化し、どのような動きをすると緩和するかを患者と協力して見つけます。バイオフィードバック法(心拍や筋緊張など、無意識の体内プロセスを制御するリラクゼーション法を用います)またはマッサージが役立つ場合もあります。

けいれんを一時的に軽減するこつを患者自信が知っていることがあります。例えば、あご、頬、顔面の上部、または後頭部に軽く触れることなどです。こうした動作は通常、けいれんがある側で行った方がより効果的です。

心理的要因が関与する場合は、精神科医、心理士、神経科医を含む医師チームによって管理するのが最も適切な治療方針になります。

患部の筋肉にボツリヌス毒素を注射すると、約70%の患者で痛みを伴うけいれんが軽減し、また頭部が正常な元の位置に近づきます。しかし、効果を持続させるには、3~4カ月毎に注射を繰り返さなければなりません。

痛み止めを経口投与すると、痛みは軽減しますが、けいれんを制御することはできません。トリヘキシフェニジルなどの抗コリン作用のある薬剤は、けいれんの緩和に役立つ可能性がありますが、厄介な副作用(錯乱、眠気、口腔乾燥など)があるため、使用が制限されます。ベンゾジアゼピン系薬剤(弱い鎮静薬、特にクロナゼパム)、バクロフェン(筋弛緩薬)、カルバマゼピン(抗てんかん薬)も役立つことがあります。

手術

手術の役割については、議論があります。手術では、けいれんする筋肉につながる神経を切断して、筋肉の収縮を促す神経からの刺激が伝わらないようにします。熟練した外科医が行えば、合併症が起こる可能性よりも便益が勝ります。

症状が重く、通常の治療がすべて無効に終わった場合は、脳深部刺激療法を行うことがあります。この治療では、大脳基底核(筋肉の動きを滑らかにしている神経細胞の集まり)に小さな電極を外科的に埋め込みます。けい性斜頸を引き起こしている大脳基底核の特定の領域に電極から微弱な電気を送ることで、症状の軽減を促します。

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