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記憶障害

執筆者:

Michael C. Levin

, MD, College of Medicine, University of Saskatchewan

最終査読/改訂年月 2016年 11月
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記憶障害は、脳の機能障害の症状である可能性があります。これは人が医療機関を受診する理由の中で最も多いものの1つで、特に高齢者に多い訴えです。ときに、家族が患者の記憶障害に気づいて報告することもあります。(脳、脊髄、末梢神経の病気の症状に関する序も参照のこと。)

患者、家族、医師が最も心配することは、患者の記憶障害が進行性で治療不可能な認知症であるアルツハイマー病の初期の徴候ではないかということです。認知症の患者は、明晰な思考ができなくなります。通常、自身の記憶障害を心配できるほどの自覚がある人は認知症ではありません。

知っていますか?

  • 通常、自身の記憶障害を心配できるほどの自覚がある人は認知症ではありません。

記憶は短期記憶または長期記憶として保存されていて、その人にとってその記憶がどれだけ重要であるかによって振り分けられます。

  • 短期記憶は、一時的に必要になる少量の情報を保持するものであり、食料品店で買う物のリストなどが例に挙げられます。

  • 長期記憶は、その名の通り、記憶(通っていた高校の名前など)を長期間保存します。

短期記憶と長期記憶は、脳の別々の場所に保存されています。長期記憶は脳の多くの領域に保存されています。脳の中で海馬と呼ばれる領域には、新しい情報を分類し、脳にすでに保存されている類似の情報と関連付ける役割があります。この過程を経て、短期記憶が長期記憶に変換されます。より頻繁に思い出され、反すうされる回数が多い短期記憶ほど、長期記憶として定着する可能性が高まります。

原因

一般的な原因

記憶障害の最も一般的な原因は以下のものです。

  • 加齢に伴う記憶力の変化(最も一般的)

  • 軽度認知障害

  • 認知症

  • 抑うつ

加齢に伴う記憶力の変化(加齢に伴う記憶障害と呼ばれます)とは、年齢を重ねるにつれて誰にでも起こる、脳機能のわずかな低下のことです。ほとんどの高齢者は何かしら記憶の問題を抱えています。新しい隣人の名前や新しいコンピュータプログラムの使用方法など、新しいものの記憶を呼び出すのに時間がかかるようになります。また高齢になると、新しい記憶を保存するのに反すうしなければならない回数が増加します。この種類の記憶障害がある人は、車の鍵をどこに置いたかなどを忘れることがあります。しかし、認知症の患者とは異なり、日常生活を送る能力や思考能力は損なわれません。このような人は、実生活でときに不便を感じることはあるものの、通常は十分な時間をかければ思い出すことができます。この種類の記憶障害は、必ずしも認知症や早期のアルツハイマー病の徴候ではありません。

軽度認知障害とは、通常の加齢に伴う変化よりは重度で、認知症よりは軽度の精神機能障害を指す、あいまいな用語です。たいていの場合、記憶障害が最も目立つ症状です。軽度認知障害の人は、最近の会話を思い出せなかったり、大事な約束や行事を忘れたりすることがありますが、通常過去の出来事は覚えています。注意力と日常生活を送る能力は損なわれません。しかし、軽度認知障害の人の約半数が3年以内に認知症を発症します。

認知症は、これよりはるかに深刻な精神機能の衰えです。記憶障害、特に最近の情報に関する記憶障害が最初の徴候になることが多く、これが時間の経過とともに悪化します。認知症の患者は、出来事の細部だけでなく、その出来事自体を忘れてしまいます。以下のような症状がみられます。

  • 何度も繰り返した作業や、よく行ったことのある場所に行く道を思い出すのが困難になる

  • レシピに従って料理するといった、多くの段階を踏む作業ができなくなる

  • 請求書を払い忘れたり、約束を忘れたりする

  • ストーブを切り忘れたり、外出時に家の鍵をかけ忘れたり、人から託された子どもの世話を忘れてしまったりする

加齢に伴う記憶力の変化とは異なり、認知症の患者は記憶障害に気づいておらず、しばしばそのような症状はないと言い張ります。

正しい言葉を見つけること、物の名前を言うこと、言葉を理解すること、日常的な活動を行い、計画し、準備することがますます難しくなります。認知症患者は、最終的に見当識を失い、今何時か分からなくなるだけでなく、ひどい場合には、今年は西暦何年か、今どこにいるのかさえ分からなくなってしまいます。人格が変化することもあり、いらだちやすい、不安になりやすい、誇大妄想をする、融通が利かない、怒りっぽいなどの変化がみられるようになります。

認知症には様々な種類があります。なかでもアルツハイマー病が最もよくみられます。ほとんどの種類の認知症は、患者が死亡するまで進行します。

心臓や血管の病気のリスクを高める一部の病気(高血圧、コレステロール高値、糖尿病など)は、認知症のリスクも高めると考えられています。

うつ病は、認知症による記憶障害に似た(仮性認知症と呼ばれる)症状を引き起こすことがあります。また、認知症もしばしばうつ病の原因になります。そのため、記憶障害の原因が認知症であるのか、うつ病であるのかの判断が難しい場合があります。しかし、うつ病のために記憶障害をきたしている患者は、認知症患者とは異なり、記憶障害を自覚していて、その症状を訴えます。また、うつ病による記憶障害であれば、最近の大事な出来事や個人的な事柄を忘れることはまれで、通常はほかに強い悲しみ、睡眠障害(ほとんど眠れない、眠りすぎる)、反応の鈍化、食欲不振などの症状を伴います。

ストレスがあると、人はそれで頭がいっぱいになり、他のことに注意を払えなくなるのも手伝って、記憶の形成や記憶の呼び出しが妨げられることがあります。しかし、特定の状況、特にストレスが軽度から中等度で長期的なものでない場合には、逆に記憶力が高まることもあります。

あまり一般的でない原因

ほかにも多くの病気が認知症に似た精神機能の悪化を引き起こします。

なかには治療で回復するものもあります。具体的には以下のものがあります。

部分的な回復しか得られない病気もあります。例えば、脳への血液や栄養の供給を妨げる病態があり、具体的には、心停止、一部の脳卒中、異常に長いけいれん発作、頭部の外傷、脳の感染症、HIV感染症、脳腫瘍、特定の薬物(アルコールなど)の過剰摂取などです。このような病気の患者では、治療によってときに記憶力や精神機能が改善します。損傷が広範囲に及ぶ場合は、治療によって精神機能の改善は見込めないものの、さらなる悪化を防ぐことはできます。

せん妄でも、記憶が障害されますが、最も目に付く症状は記憶障害ではありません。それよりも、せん妄の人では、激しい錯乱、見当識の低下、一貫性を欠く言動などが目立ちます。重度のアルコール離脱症状(振戦せん妄)、血液の重度の感染症(敗血症)、酸素の欠乏(肺炎などで起こります)、その他の多くの病気のほか、違法薬物の使用もせん妄の原因になります。

評価

医師は、記憶障害の原因が加齢に伴う脳の変化か、軽度認知障害か、うつ病か、早期の認知症かを見分けることに重点を置きます。

警戒すべき徴候

記憶障害がみられる場合は、以下の症状に注意が必要です。

  • 通常の日常生活を行うのが難しい

  • 注意散漫、意識レベルの変動(せん妄を示唆する症状)

  • 抑うつ

受診のタイミング

警戒すべき徴候がみられる人は、医師の診察を受ける必要があります。以下のような症状があれば、直ちに受診すべきです。

  • 注意散漫で、非常に混乱しているように見え、集中力がなく、見当識が低下している(せん妄を疑わせる症状)

  • 抑うつを感じ、自分を傷つけたい気持ちになる

  • 神経系の異常を示唆する別の症状、例えば、頭痛、言語の使用や理解の困難、反応の鈍化、視覚障害、めまいなどがある

日常的な活動を行うのが難しい人は、およそ1週間以内に受診してください。

警戒すべき徴候がないものの、記憶障害が心配な人は、主治医に電話してください。医師は他の症状やその重症度に基づいて、どの程度早急な受診が必要かを判断します。

医師が行うこと

医師は患者に症状と病歴を尋ねます。次に身体診察を行います。記憶障害のある人は、症状を正確に説明できない可能性があるため、診察に付き添いの家族がいると医師は助かります。病歴聴取と身体診察で得られた情報から、多くの場合、原因と必要になる検査を推測することができます( 記憶障害の主な原因と特徴)。

家族は、患者本人が聞いているところで率直に話す気になれない可能性があるため、医師はしばしば、患者と家族から別々に話を聞きます。

医師は記憶障害について以下のような具体的な質問をします。

  • どのようなものを忘れるか(例えば、言葉や名前を忘れたり、道に迷ったりしますか)

  • いつ記憶障害が始まったか

  • 記憶障害は悪化しているか

  • 仕事や家庭での生活に記憶障害がどの程度支障をきたしているか

医師はまた、言葉の使用または理解の困難、食事習慣や睡眠習慣の変化、気分の変化など、その他の症状があるかについても尋ねます。今までにかかったことのあるすべての病気と使用しているすべての薬剤(レクリエーショナルドラッグや違法薬物、一般用医薬品、栄養補助食品を含む)を聞き出し、可能性のある原因を探ります。その人の学歴、職業、社会的活動などに関する情報を聞き出すことで、もともとの精神機能を評価し、症状の重症度を推定します。認知症または軽度認知障害にかかった家族がいるかどうかも尋ねます。

身体診察では、全身のすべての器官系を評価しますが、特に神経系に重点を置き(神経学的診察)、精神機能の評価(精神状態の検査)も行います。

精神状態の検査では、患者の精神機能を様々な側面から評価するため、以下のような質問に答えたり、具体的な課題を遂行たりするように求められます。

  • 時間、場所、人に関する見当識:今日の日付と今いる場所を言う

  • 注意力:単語のリストを復唱する

  • 集中力:「world」という単語を逆から綴る、電話番号を前から、次に後ろから復唱する

  • 短期記憶:単語のリストを数分後に思い出す

  • 長期記憶:遠い過去の出来事を説明する

  • 言語の使用:単純な物や体の部位の名前を言い、短い文章を読み、書き、復唱する

この検査ではほかに、抽象的思考、理解力、指示に従って数学の問題を解く能力、病気に対する自覚、気分も評価します。

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記憶障害の主な原因と特徴

原因

一般的な特徴*

検査

加齢に伴う記憶力の変化(加齢に伴う記憶障害)

名前や車の鍵の置き場所などをときおり忘れる

思考、その他の精神機能、または日常的な活動を行う能力に変化はない

医師の診察(特に神経学的診察と精神状態の検査により、注意力、見当識、記憶力を評価する)

軽度認知障害

年齢の割に重度の記憶障害、特に最近の出来事や会話(短期記憶)を思い出すことが難しい

日常的な活動を行う能力に変化はない

認知症の発生リスクが高い

医師の診察

ときに神経心理学的検査(精神状態の検査に似ているが、より詳細に機能を評価する検査)

時間の経過とともに記憶障害が悪化し、最終的には記憶障害の自覚さえなくなる

言語の使用や理解、手を使う作業、思考、計画(例えば、献立を立てて食材を買うなど)が難しくなり、普通の生活を送れなくなる

見当識障害(例えば、時間または場所が分からない)

人の顔やありふれた物をなかなか認識できない

人格または行動の変化(例えば、いらだちやすくなる、興奮しやすくなる、誇大妄想をするようになる、融通が利かなくなる、または怒りっぽくなる)

医師の診察

通常は脳のMRIまたはCT検査

ときに正式な神経心理学的検査

腰椎穿刺を行い、アルツハイマー病で量が異常になる2種類のタンパク(アミロイドとタウ)を測定することがある

ときに血液検査を行い、甲状腺機能低下症(甲状腺の活動が不十分になった状態)やビタミン欠乏症などの原因がないかを確認する

記憶障害があり、本人も自覚しており、通常は強い悲しみや、普段楽しんでいる物事への興味の喪失などの症状を伴う

ときに睡眠障害(ほとんど眠れない、眠りすぎる)、食欲不振があるほか、思考、会話、活動全般が遅くなる

抑うつ症状は、認知症、軽度認知障害、または加齢に伴う記憶力の変化がある人にもよくみられる

医師の診察

ときに標準化された質問票を用いて、抑うつ症状を特定する

以下のような薬剤

  • 抗コリン作用のある薬剤(一部の抗うつ薬や、多くの抗ヒスタミン薬[OTC薬の睡眠薬、かぜ薬、アレルギー薬に含まれる]など)

  • オピオイド

  • 睡眠を補助する薬(鎮静薬)

記憶障害の原因になりうる薬剤を使用している

新しい薬剤を最近使用し始めた人、薬剤の用量を増やした人、または体内で薬物を処理して除去する過程を妨げる健康状態の変化(腎臓や肝臓の病気など)がみられた人で多い

一般的には、その薬剤の使用を中止して、記憶力が改善するか確認する

*この欄には症状や診察の結果などが示されています。ここに示されている特徴は典型的なものですが、常に当てはまるわけではありません。

CT = コンピュータ断層撮影、MRI = 磁気共鳴画像、OTC = 市販薬。

検査

医師は通常、記憶障害の種類とほかにみられる症状に基づいて、加齢に伴う変化、軽度認知障害、初期の認知症のいずれであるかを見分けることができます。

しかし、診断がはっきりしない場合は、神経心理学的検査でより詳細な情報を得ることができます。この検査は、精神状態の検査に似ていますが、それよりはるかに詳細な検討を行います。検査を完了するのに何時間もかかる場合があります。神経心理学的検査は、訓練を受けた資格のある心理士または精神科医で、記憶障害に関する専門知識をもつ者が行わなければなりません。この検査は、65歳以上の人にはあまり有用ではありません。

神経学的診察で認知症が疑われたり、異常が見つかった場合は、MRIまたはCT検査を行い、脳腫瘍、正常圧水頭症、頭部外傷、脳卒中などの異常がないかを確認します。

医師はまた血液検査を行い、ビタミンB12や甲状腺ホルモンの血中濃度を測定し、ビタミンB12欠乏症または甲状腺の病気が原因で記憶障害が起こっていないかを確認します。

脳の感染症が疑われる場合は、腰椎穿刺を行い、髄液(脳と周囲を流れている体液)のサンプルを採取して、分析することがあります。

治療

記憶障害につながる病気を治療することは、記憶の回復を助けます。例えば、ビタミンB12欠乏症はビタミンB12を補充することで、甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンを補充することで治療します。うつ病の治療には、薬物療法、精神療法、またはその両方を用います。医師が抗うつ薬を処方する場合は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)など、記憶障害を悪化させない抗うつ薬が選択されます。正常圧水頭症に対しては、脳の周りに過剰にたまった液体を除去するため、手術によって迂回路(シャント)を作ることがあります。患者が脳の機能に影響を及ぼす薬剤を服用している場合、医師はその薬剤の使用を中止したり、用量を減量したり、別の薬剤に切り替えたりします。

加齢に伴う記憶力の変化だけが問題であれば、医師は患者に安心するよう伝え、症状は深刻なものではなく、このような変化があったからといって今後精神機能が著しく低下するわけでもなく、記憶障害を補う方法やときには精神機能を改善する方法があることを説明します( 記憶障害 : 高齢者での重要事項)。

一般的な対策

記憶障害を心配している人には、しばしば以下のような一般的な健康対策が勧められます。

  • 定期的に運動する

  • 果物や野菜の多い健康的な食事をとる

  • 十分な睡眠をとる

  • 禁煙する

  • 飲酒量を適度に抑える

  • 知的興奮を刺激する社会的活動に参加する

  • 定期的に健診を受ける

  • 強いストレスを避ける

  • 頭部を保護し損傷を避ける

これらの対策には、血圧、コレステロール値、血糖値のコントロールと一緒に行うことで、心臓と血管の病気のリスクを減らす傾向もあります。このような対策は認知症の発症リスクを低下させるとも考えられていますが、証明はされていません。

新しいこと(新しい言語や新しい楽器など)を学習する、頭の体操をする(リストを覚える、ワードパズルをする、チェス、ブリッジ、その他の戦略を使うゲームをするなど)、読書をする、コンピュータを使用する、または手芸をする(編み物やキルトを作るなど)ことを勧める専門家もいます。これらの活動は、神経同士のつながりを強化すると考えられており、精神機能の維持と改善を助ける可能性があります。神経同士のつながりが強ければ強いほど、脳の変化に起因する精神機能の低下が遅くなり、そのような機能の低下を補うのに役立ちます。

薬物療法

軽度認知障害は、アルツハイマー病の治療薬でもあるドネペジルで治療されることがあります。この薬剤は一時的に記憶を改善する可能性がありますが、その効果は小さいようです。ほかに有用であることが示されている薬剤はありません。

認知症は、ドネペジルまたはその他のコリンエステラーゼ阻害薬(ガランタミンやリバスチグミンなど)によって治療されることがあります。これらの薬剤を使用して、記憶力などの精神機能が一時的にわずかに改善する人もいます。別の種類の薬剤であるメマンチンも有用となる可能性があり、コリンエステラーゼ阻害薬と一緒に使用されることがあります。

安全対策と患者の支援

精神機能を回復させる治療法や、認知症の進行を完全に止める治療法はありません。そのため認知症の治療としては、精神機能が低下していく患者の安全確保と支援に焦点が置かれます。

記憶障害が比較的重度であるか、家族が患者の安全を心配している場合、作業療法士や理学療法士が患者の家を訪問して評価することがあります。作業療法士や理学療法士は、転倒や転落などの事故を防止する方策を推奨し、刃物を隠す、ストーブのコンセントを抜く、車の鍵を取り上げるなどの保護措置を提案することがあります。

患者を支援する環境とは、以下の特徴を備えた環境です。

  • 見当識を強化する機会がたくさんある(例えば、大きなカレンダーや時計などがある)。

  • 雰囲気が明るく快活である。

  • 日課が守られる。

  • 刺激(テレビやラジオなど)があり、楽しい活動を行える。

最終的に、患者はハウスキーパーや訪問介護を必要としたり、一階建ての家、介護施設、または高度看護施設に転居しなければならなくなる可能性があります。

高齢者での重要事項

人は年齢を重ねるにつれて、何かしら記憶の問題を抱えるようになります。通常の記憶障害は、加齢に伴う脳の変化によるものであり、認知症には発展しません。このような変化が起こることを知っておけば、不安を和らげ、高齢者が問題に適応して機能を補う方法を考える上で役に立ちます。

しかし、70歳以上の人口の14~18%は軽度認知障害を有しています。認知症の発生率は以下の通りです。

  • 60~64歳の人では約1%

  • 85歳以上の人では30~50%

  • 介護施設に入居している高齢者では60~80%

対処法

記憶力の衰えに対処する方法には、以下のものがあります。

  • リストを作成する

  • カレンダーに詳細な予定を書く

  • 決まり事を作る

  • 連想を活用する、または新しい情報を既知の情報に関連付ける(例えば、新しく覚えた人の名前を俳優の名前と関連付ける)

  • 情報を復唱する(新しく覚えた人の名前を何度か復唱する)

  • 一度に1つのことだけに集中する(注意を向ける)

  • 整理する能力を高める(例えば、車の鍵など、よく使う物をいつも同じ場所に置く)

患者がしっかり見たり聞いたりできるように配慮することは、人との交際を続けたり、社会的な活動に参加する上での助けになります。このような社会的参加は、自信を保つ助けになり、これにより精神機能が改善することがしばしばあります。

要点

  • 記憶障害と認知症になることへのおそれは、高齢者によくみられる悩みの種です。

  • 通常、記憶障害の原因は加齢に伴う脳の変化であり、これにより精神機能はわずかに遅くなるものの、著しい衰えはみられません。

  • 認知症による記憶障害は、通常は日常生活に支障をきたし、確実に悪化していきます。

  • 記憶障害を自覚している人のほとんどは、認知症ではありません。

  • 医師は、診察、画像検査(MRI検査やCT検査など)、その他の検査(精神機能の正式な検査など)に基づいて、原因を特定します。

  • 健康的な生活習慣を送ること、知的に刺激のある生活を送ること、社会活動に参加することなどは、精神機能を維持したり、その衰退を遅らせる上で助けになる可能性があります。

  • リストを作成したり記憶の補助になるものを使用する、一度に1つのことだけに集中する、物事の順序や方法を整理することは、加齢に伴う記憶力の変化を補う上で助けになります。

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