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第4脳神経(滑車神経)麻痺

執筆者:

Michael Rubin

, MDCM, New York Presbyterian Hospital-Cornell Medical Center

医学的にレビューされた 2020年 9月
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第4脳神経が麻痺すると、垂直方向の眼球運動が損なわれます。

  • 多くの場合、原因は特定できませんが、特定できる場合は通常、頭部外傷(ときに軽度のもの)によるものです。

  • 視界に2つの像が重複して見えますが(複視)、麻痺がある方の眼とは反対側に頭を動かすと、複視がなくなります。

  • 医師は症状に基づいて第4脳神経麻痺を疑いますが、CTまたはMRI検査が行われることもあります。

  • 原因が特定されれば、それに対する治療を行います。

麻痺とは動かせなくなること意味し、部分麻痺から完全麻痺まで程度に幅があります。

原因

多くの場合、第4脳神経麻痺の原因は特定できません。原因が特定された場合、最も一般的なものは以下のものです。

ときに、 糖尿病 糖尿病における血管合併症 糖尿病では、体の様々な部位、特に血管、神経、眼、腎臓に重篤で長期に及ぶ多くの合併症がみられます。 ( 糖尿病も参照のこと。) 糖尿病には、以下の2つの種類があります。 1型糖尿病:体の免疫系が膵臓のインスリン産生細胞を攻撃し、90%を超える細胞が破壊されて回復不能になる 2型糖尿病:体がインスリンの効果に抵抗性を示す さらに読む 糖尿病における血管合併症 により、神経に血液を送っている細い血管が損傷し、この麻痺が生じます。まれに、頭蓋内の腫瘍、動脈の膨らみ(動脈瘤 腕、脚、心臓、脳の動脈瘤 動脈瘤は、動脈の壁にできる膨らみ(拡張)のことです。 ( 大動脈分枝の動脈瘤も参照のこと。) 動脈瘤はいずれの動脈でも起こる可能性がありますが、 大動脈(心臓から全身に血液を送り出す太い動脈)で最もよく起こります。大動脈は体幹部にあります。動脈瘤は体幹部以外の動脈、すなわち以下の部位の動脈にも発生することがあります。 脚(太ももの大腿動脈、膝の裏側の膝窩動脈) 心臓(冠動脈) さらに読む )、または 多発性硬化症 多発性硬化症(MS) 多発性硬化症では、脳、視神経、脊髄の髄鞘(ずいしょう)(ほとんどの神経線維を覆っている組織)とその下の神経線維が、まだら状に損傷または破壊されます。 原因は解明されていませんが、免疫系が自分の体の組織を攻撃する現象(自己免疫反応)が関与していると考えられています。 多発性硬化症の患者のほとんどは、健康状態が比較的良好な期間と症状が悪化する期間を交互に繰り返しますが、時間の経過とともに、多発性硬化症は徐々に悪化していきます。... さらに読む も原因になります。

症状

片方または両方の眼が侵されます。影響が出た側の眼は内側と下側に動かすことができません。その結果、片方の像がもう片方の像より上方と少し横にずれて、二重に像が見えます。このようになると、階段を降りるのが困難になります(降りるときに内側と下側を見る必要があるため)。しかし、筋肉が麻痺している眼とは反対側に頭を傾けると、複視を打ち消すことができます。この姿勢をとると、麻痺の影響を受けていない筋肉を使って両眼の焦点を合わせることになるためです。

診断

  • 眼球運動の制限

  • CTまたはMRI検査

通常は、特徴的な眼球運動の制限がみられる場合に第4脳神経麻痺が疑われます。原因を特定するために、脳のCTまたはMRI検査が行われることがあります。

治療

  • 原因が特定された場合、その治療

  • 眼の運動

  • プリズム眼鏡

第4脳神経麻痺の原因が特定された場合は、その治療を行います。

眼の運動やプリズム眼鏡も役立つことがあります。プリズム眼鏡のレンズは、上部が薄く、下部が厚くなっています。光がプリズムを通過するとき、光はレンズの上部よりも下部でゆっくりと通過します。こうしてプリズムにより光が曲がるため、麻痺による複視が調整されます。

通常は時間の経過とともに麻痺は消失しますが、最終的に手術が必要になることもあります。

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