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遺伝性けい性対麻痺

執筆者:

Michael Rubin

, MDCM, New York Presbyterian Hospital-Cornell Medical Center

最終査読/改訂年月 2017年 1月
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遺伝性けい性対麻痺は、けい縮を伴う筋力低下(けい性麻痺)が脚に徐々に起こるまれな遺伝性疾患です。

  • 過剰な反射、けいれん、けい縮が起こり、歩行が困難になります。

  • 医師は同じ病気をもつ家族がほかにいないか調べ、同様の症状がみられる他の病気の可能性を否定します。遺伝子検査を行うこともあります。

  • 治療としては、理学療法、運動、けい縮を軽減する薬の使用などがあります。

遺伝性(家族性)けい性対麻痺は、男女ともに、どの年齢層にも起こりえます。約10万人に3~10人の割合で発生します。

この病気にはいくつかの型があり、様々な遺伝子異常から生じることもあれば、自然に生じることもあります。いずれの病型でも、脳から脊髄(そして筋肉)へ信号を伝える神経線維の変性が起こります。

脊髄の複数の領域が侵されることがあります。

症状

遺伝性けい性対麻痺の症状は、1歳から高齢までのあらゆる年齢で始まることがあり、病気の型によって異なります。

反射が亢進し、脚の筋肉のけいれん、ひきつり、けい縮が起こり、脚の動きがこわばってぎこちなくなります(けい性歩行)。徐々に歩行が困難になります。内股になりつま先で歩く傾向があるため、つまずいたり、よろめいたりしやすくなります。足の親指のところで靴がすりへることがしばしばあります。疲労もよくみられます。人によっては、腕の筋肉にも筋力低下が起こり、こわばりが生じます。

通常は症状の悪化がゆっくり続きますが、ときに青年期を過ぎて横ばい状態になることもあります。余命が短くなることはありません。

この病気がある人の約10%では、脳、脊髄、または神経の損傷による別の異常がみられます。例えば、眼の異常、筋肉を制御できない、難聴、知的障害、認知症、末梢神経疾患などがみられます。

診断

  • 同様の症状を引き起こす他の病気の可能性を否定する

  • 家族内でこの病気をもつ人を特定する

  • ときに血液検査

遺伝性けい性対麻痺を診断するためには、同様の症状がみられる多発性硬化症や脊髄圧迫など他の病気の可能性を否定し、遺伝性けい性対麻痺の家族歴がないかを調べます。

血液検査(遺伝子検査)を行い、病気の原因遺伝子がないかを調べることもあります。

治療

  • 理学療法と運動

  • けい縮を軽減する薬

遺伝性けい性対麻痺の治療では、症状の緩和に重点が置かれます。

理学療法と運動は、運動機能と筋力の維持、関節可動域と持久力の改善、疲労の軽減、けいれんとけい縮の予防に役立ちます。

バクロフェン(筋弛緩薬)は、けい縮を軽減する上で最初に選択される薬剤です。代わりにボツリヌス毒素(しわの治療や筋肉を麻痺させるために使用される細菌毒素)、クロナゼパム、ダントロレン、ジアゼパム、またはチザニジンが使用されることもあります。

副子(ふくし)、つえ、松葉づえが有用になることもあります。少数の人では車いすが必要になります。

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