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周期性四肢運動障害(PLMD)とレストレスレッグス症候群(RLS)

執筆者:

Karl Doghramji

, MD, Jefferson Sleep Disorders Center, Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2016年 2月
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周期性四肢運動障害では、睡眠中に腕、脚またはその両方が繰り返し動きます。レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群とも呼ばれます)では、静かに座っているときや横になっているときに、脚、腕またはその両方を動かしたいという抗いがたい衝動に駆られる病気で、通常はこれらの部位に異常な感覚も生じます。

  • 周期性四肢運動障害の人では、脚、腕、またはその両方がピクピク動いたり、素早く跳ねたりし、それにより睡眠が妨げられますが、患者は通常、四肢の動きには気づいていません。

  • レストレスレッグス症候群の人は、腕や脚を動かしたいという抗いがたい衝動に駆られるため、なかなかリラックスしたり眠ったりできません。

  • レストレスレッグス症候群は症状に基づいて診断されますが、周期性四肢運動障害の診断には睡眠検査室での検査が必要です。

  • 根治的な治療法はありませんが、パーキンソン病の治療薬やその他の薬剤が症状のコントロールに役立ちます。

これらの病気は中高年の人に比較的多くみられます。米国では、多く見積もって人口の10%がレストレスレッグス症候群にかかっていると考えられ、50歳以上の人で特に多くみられます。レストレスレッグス症候群の人の多くに周期性四肢運動障害もみられますが、周期性四肢運動障害の人の多くはレストレスレッグス症候群にかかっていません。

これらの病気の原因は解明されていません。しかし、レストレスレッグス症候群がある人の3分の1以上で家族にも同じ症状がみられます。危険因子には以下のものがあります。

  • 体を動かさない生活習慣

  • 喫煙

  • 肥満

ナルコレプシーやレム睡眠行動障害でも多くの患者が睡眠中に周期的に脚を動かします。

レストレスレッグス症候群と周期性四肢運動障害は、どちらも以下のような人で起こりやすい傾向があります。

  • 特定の薬剤(ジアゼパムなどのベンゾジアゼピン系薬剤など)の使用を中止した人

  • 刺激物(カフェインや中枢刺激薬など)や特定の抗うつ薬を使用している人

  • 鉄欠乏症がある人

  • 貧血がある人

  • 妊娠中の人

  • 重度の慢性腎臓病または慢性肝疾患がある人

  • 糖尿病がある人

  • 多発性硬化症やパーキンソン病などの神経疾患がある人

症状

周期性四肢運動障害もレストレスレッグス症候群も、睡眠の妨げになります。その結果、日中に疲れが出て眠くなります。

周期性四肢運動障害の症状

周期性四肢運動障害では、睡眠中に20~40秒毎に脚や腕がピクピク動いたり、素早く跳ねたりするのが典型的です。患者は通常、このような四肢の動きにも、その後短時間だけ目が覚めたことにも気づいていませんが、ぐっすり眠れないこと、夜間に何度も目が覚めること、または日中の眠気を訴えることがあります。脚や腕に異常な感覚はありません。

レストレスレッグス症候群の症状

レストレスレッグス症候群では、一般的に、静かに座っているときや横になっているときに脚を動かしたいという抗いがたい衝動に駆られます。漠然としているものの強くて奇妙な感覚が脚にしばしば感じられ、痛みを伴うこともあります。その感覚は、焼けるよう、むずむずするよう、引っ張られるよう、あるいは脚の中を虫が這っているようなどと表現されます。

歩いたり脚を動かしたり伸ばしたりすると、これらの感覚を和らげることができます。患者は動き回ったり、座っているときに脚を絶え間なく動かしたり、ベッドで寝返りを繰り返したりすることがあります。そのため、リラックスして入眠することが困難になります。睡眠中も脚が勝手に動いて、しばしば目が覚めてしまいます。

ストレスを受けていると症状が出やすくなります。発作がたまにしか起こらず問題もほとんど生じない場合もあれば、週に何回も起こって睡眠不足になり、集中や活動が困難になる場合もあります。

診断

  • レストレスレッグス症候群についての医師による評価

  • 周期性四肢運動障害に対し、睡眠ポリグラフ検査

  • どちらの病気に対しても、原因を確認する検査

レストレスレッグス症候群は、多くの場合、患者本人か患者のベッドパートナーによる症状の説明から診断できます。

周期性四肢運動障害の診断では、筋電図検査を含む睡眠ポリグラフ検査が必ず行われます。この場合、検査は睡眠検査室で行われ、自宅では行えません。睡眠ポリグラフ検査では、睡眠中の脳の活動、心拍数、呼吸、筋肉の活動、眼球の動きをモニタリングします。夜間の就寝中にビデオ撮影を行って、四肢の動きを記録することもあります。

どちらかの病気であると診断された場合は、血液検査と尿検査を行って、貧血、鉄欠乏症、腎疾患や肝疾患など、原因になりうる病気がないかを調べます。

治療

  • 食事の変更

  • パーキンソン病の治療薬などの薬剤

カフェインは症状を悪化させる可能性があるため、摂取しないことが推奨されます。血液中の鉄の濃度が低ければ、ビタミンCや鉄を含むビタミンやミネラルのサプリメントが役立つことがあります。

周期性四肢運動障害の治療法として有効性が確立されているものはありませんが、レストレスレッグス症候群に用いられる多くの治療が役立ちます。レストレスレッグス症候群に効果的な治療法は、以下の通りいくつかあります。

  • パーキンソン病の治療薬:プラミペキソール、ロピニロール、またはロチゴチン(パッチ剤)が有用となる場合があります( パーキンソン病の治療に用いられる薬剤)。これらの薬剤には、 ドパミン(神経細胞間での情報の伝達を担う物質[神経伝達物質])に似た作用があり、神経から筋肉に伝わる刺激を増加させます。これらの薬剤は、副作用は比較的少ないものの、薬剤の効果が弱まったときや薬剤の使用を中止したときに症状が悪化することがあります。また、吐き気、立ち上がったときの過度の血圧低下(起立性低血圧)、不眠症も引き起こします。

  • ベンゾジアゼピン系薬剤:これらの薬剤(クロナゼパムなど)は眠気をもたらして、眠るのを助けます。睡眠の質が向上する場合もあります。寝る前に低用量を服用します。時間とともに作用に慣れが生じて、効果が薄れることがあります。日中に眠くなることもあります。

  • 抗てんかん薬:人によってはガバペンチンやプレガバリンなどの抗てんかん薬( けいれん発作の治療に用いられる薬剤)が効果的です。

  • オピオイド:オキシコドンなどのオピオイドは、依存症などの重篤な副作用の可能性があるため、最後の手段として使用されます。

ガバペンチン エナカルビルは、レストレスレッグス症候群の症状の緩和に役立つことがあります。

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