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好酸球性筋膜炎

執筆者:

Alana M. Nevares

, MD, The University of Vermont Medical Center

医学的にレビューされた 2020年 4月
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  • おそらく自己免疫反応により結合組織に損傷が生じます。

  • 症状は痛み、腫れ、皮膚の炎症などです。

  • 生検が行われ、観察と検査のために組織が採取されます。

  • コルチコステロイドが役立ちます。

病名のうち好酸球性という部分は、発症初期に 好酸球 白血球 血液の主な成分 血漿(けっしょう) 赤血球 白血球 血小板 さらに読む 白血球 と呼ばれる白血球の一種が血液中に多くみられることを表しています。筋膜炎とは、筋肉の表面や間にある丈夫な線維性の組織である筋膜の炎症を意味しています。

好酸球性筋膜炎の原因は不明です。この病気は、主に中年の男性に発生しますが、女性や小児に発生する場合もあります。

症状

好酸球性筋膜炎の通常の初期症状は、皮膚の痛み、腫れ、炎症であり、特に腕の内側と脚の前面に多くみられます。ときに顔面、胸部、腹部の皮膚が侵されることもあります。一般的に、手足の指が侵されることはありません。

激しい運動を行った後に、最初の症状に気づくことがあります。症状は通常、徐々に進行していきます。数週間後には、炎症を起こした皮膚が硬くなり始め、最終的にはオレンジの皮のような質感になります。

皮膚が徐々に硬くなっていくにつれて、腕や脚が動かしにくくなります。早期に病気の治療が行われなければ、最終的に腕と脚が普通ではない位置で永久的に固まります(拘縮)。体重減少と疲労がよくみられます。筋力の低下は、通常みられませんが、筋肉痛や関節痛が起こる場合があります。まれですが、もし腕が侵されると、 手根管症候群 手根管症候群 手根管症候群は、正中神経が手首の手根管を通る所で圧迫され(締めつけられ)痛みが引き起こされる病気です。 手根管症候群の大半は原因不明です。 手の親指に近い指と手のひらが、痛くなったりチクチクしたりしびれたりします。 診断は、診察と、必要な場合は神経機能検査の結果に基づいて下されます。 通常、症状は、痛み止め、副子、またはときにコルチコステロイドの注射や手術で軽減できます。 さらに読む 手根管症候群 を発症することもあります。

ときに血液中の赤血球と血小板の数が著しく減少することがあり、結果として疲労と出血しやすくなる傾向がみられます。まれに患者は、赤血球が作られない病気(再生不良性貧血 再生不良性貧血 再生不良性貧血は、成熟した血液の細胞へと成長する骨髄の細胞が傷つき、赤血球や白血球、血小板の数が少なくなる病気です。 成熟した血球や血小板になる骨髄細胞(幹細胞)が損傷を受けたり、抑制されたりすると、骨髄が機能不全に陥ることがあります。この骨髄不全のことを再生不良性貧血といいます。骨髄不全になると、赤血球の減少(貧血— 貧血の概要も参照)、白血球の減少( 白血球減少症)、血小板の減少(... さらに読む )、血小板の数が少なく出血をきたす病気(血小板は血液の凝固を助けます)、特定の白血球のがん(リンパ腫 リンパ腫の概要 リンパ腫とは、リンパ系および造血器官に存在するリンパ球のがんです。 リンパ腫は、 リンパ球と呼ばれる特定の白血球から発生するがんです。この種の細胞は感染を防ぐ役割を担っています。リンパ腫は、Bリンパ球やTリンパ球のいずれの細胞からも発生する可能性があります。Tリンパ球は免疫系の調節やウイルス感染に対する防御に重要です。Bリンパ球は、いくつ... さらに読む リンパ腫の概要 )など、血液の病気を発症することがあります。

診断

  • 生検

  • 血液検査

好酸球性筋膜炎は、典型的な症状から疑われます。

好酸球性筋膜炎の診断を確定するには、患部の皮膚と筋膜の生検を行い、サンプルを検査します。生検のサンプルは、筋肉に至るまでの皮膚の全層を含んでいる必要があります。

また、血液検査も行われます。血液検査では、血液中の好酸球の数が増加し、赤血球沈降速度(赤沈)の値も高くなります。(赤沈は、炎症の有無を調べる検査で、血液が入った試験管で赤血球が試験管の底に沈澱する速さを測定します。)これらの値の増加は、炎症を示します。血液検査の結果は好酸球性筋膜炎の診断を下すのに役立ちますが、そこで検出される異常がときとして健康な人や別の病気の人でみられることがあるため、それだけでは好酸球性筋膜炎の診断を確定することはできません。好酸球性筋膜炎の診断は、症状、身体診察の結果、すべての検査結果など、医師が集めたすべての情報に基づいて下されます。

予後(経過の見通し)

長期的な結果は様々ですが、好酸球性筋膜炎は速やかに治療すれば消失する可能性があります。

治療

  • コルチコステロイド

大半の患者は、高用量のコルチコステロイドのプレドニゾン(日本ではプレドニゾロン)に直ちに反応します。瘢痕化、組織の喪失(萎縮)、拘縮を予防するため、好酸球性筋膜炎の治療はできるだけ早く開始するべきです。すでに萎縮や瘢痕化が起こった組織が コルチコステロイド コルチコステロイドの使用法と副作用 コルチコステロイドの使用法と副作用 で治癒することはありせん。コルチコステロイドの用量は徐々に減らすことができますが、2~5年間にわたる低用量での継続投与が必要になることがあります。一部の患者では、長期間のコルチコステロイド投与に加え、他の薬が必要になる可能性もあります(例えば、ヒドロキシクロロキンや免疫抑制薬のメトトレキサート、アザチオプリン、リツキシマブ、ミコフェノール酸モフェチル、シクロスポリンなど)。 非ステロイド系抗炎症薬 非ステロイド系抗炎症薬 基礎疾患を治療することで、痛みを解消したり最小限に抑えたりできるケースがあります。例えば、骨折をギプスで固定することや、感染を起こした関節に抗菌薬を投与することは、鎮痛に役立ちます。しかし、痛みの基礎疾患が治療可能な場合でも、痛みに速やかに対処するために痛み止め(鎮痛薬)が必要になる場合もあります。 ( 痛みの概要も参照のこと。) 医師が鎮痛薬を選択する際、痛みのタイプと持続期間、それぞれの鎮痛薬の便益とリスクを考慮します。ほとんどの鎮... さらに読む やヒスタミンH2受容体拮抗薬が投与されることもあります。

拘縮と手根管症候群には、手術による治療が必要になることがあります。

血液の病気を発症した場合に可能な限り早期の診断と治療ができるように、医師は血液検査によるモニタリングを続けます。

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