(手の病気の概要 手の病気の概要 手や指の病気には、 ガングリオン、 変形、 神経や血管に関連する病気、 変形性関節症、 ばね指、 キーンベック病、感染症などがあります。 手や指に影響する他の病気の例としては、 骨折、その他のけが、 関節リウマチ、 腱炎と腱鞘炎(腱鞘滑膜炎)、 ドケルバン症候群、 レイノー症候群、... さらに読む も参照のこと。)
通常、ドケルバン症候群は、手首の使用(特にしぼる動作)を繰り返した後に起こります。母親になったばかりの人に発症することがよくありますが、これはおそらく、腕を伸ばし手首だけを使って何度も乳児を持ち上げることが原因だと思われます。 関節リウマチ 関節リウマチ(RA) 関節リウマチは炎症性関節炎の1つで、関節(普通は手足の関節を含む)が炎症を起こし、その結果、関節に腫れと痛みが生じ、しばしば関節が破壊されます。 免疫の働きによって、関節と結合組織に損傷が生じます。 関節(典型的には腕や脚の小さな関節)が痛くなり、起床時やしばらく動かずにいた後に、60分以上持続するこわばりがみられます。 発熱、筋力低下、他の臓器の損傷が起こることもあります。... さらに読む の場合にも起こることがあります。
ドケルバン症候群の主な症状は、手首の親指側と親指の付け根のうずくような痛みであり、動かすと痛みがひどくなります。手首近くの親指の付け根には圧痛も伴います。
手首の親指側の2本の腱の上に圧痛(通常は腫れを伴う)があると、ドケルバン症候群であると診断されます。医師は、圧痛を確認するために、親指を手のひらの方向に曲げて他の指で親指を包み込むように患者に指示します。患者はそこから手首を小指側に曲げます。この動作で手首の親指側に痛みが生じれば、ドケルバン症候群の可能性が高いと考えられます。
母親になったばかりの人では、乳児を持ち上げるときに、手首をまっすぐにしたまま腕全体を使うようにすれば、この病気を避けることができるでしょう。
治療
コルチコステロイドの注射
親指の副子
ときに手術
ドケルバン症候群の患者では、痛みを引き起こす動作は控えるべきです。症状の軽い患者では、安静、温浴、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID 非ステロイド系抗炎症薬 基礎疾患を治療することで、痛みを解消したり最小限に抑えたりできるケースがあります。例えば、骨折をギプスで固定することや、感染を起こした関節に抗菌薬を投与することは、鎮痛に役立ちます。しかし、痛みの基礎疾患が治療可能な場合でも、痛みに速やかに対処するために痛み止め(鎮痛薬)が必要になる場合もあります。 ( 痛みの概要も参照のこと。) 医師が鎮痛薬を選択する際、痛みのタイプと持続期間、それぞれの鎮痛薬の便益とリスクを考慮します。ほとんどの鎮... さらに読む )が役に立つことがあります。
症状が重い患者では、 コルチコステロイド コルチコステロイド 関節リウマチは炎症性関節炎の1つで、関節(普通は手足の関節を含む)が炎症を起こし、その結果、関節に腫れと痛みが生じ、しばしば関節が破壊されます。 免疫の働きによって、関節と結合組織に損傷が生じます。 関節(典型的には腕や脚の小さな関節)が痛くなり、起床時やしばらく動かずにいた後に、60分以上持続するこわばりがみられます。 発熱、筋力低下、他の臓器の損傷が起こることもあります。... さらに読む の注射と親指に副子をあてることで治療すれば、通常は楽になります。ときには、数週間の間隔をおいて、注射を1、2回追加することが必要です。
こうした方法で症状が緩和しない場合は、腱を解放する手術が必要になることがあります。