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睡眠時無呼吸症候群

執筆者:

Kingman P. Strohl

, MD, Case School of Medicine, Case Western Reserve University

最終査読/改訂年月 2017年 8月
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睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に長い呼吸停止が繰り返し起こって眠りが妨げられる重篤な病気で、しばしば一時的に血液中の酸素レベルが低下して二酸化炭素濃度が上昇することもあります。

  • 睡眠時無呼吸症候群の患者は、日中でも強い眠気を催し、睡眠中には大きないびきをかいて、あえぎや息詰まり、呼吸停止などを起こし、荒い鼻息とともに突然目を覚ますことがよくあります。

  • 睡眠時無呼吸症候群の診断は、ある程度は医師による症状の評価に基づいて下されますが、診断を確定し、重症度を決定するには、通常睡眠ポリグラフ検査が用いられます。

  • 睡眠時無呼吸症候群の治療には、持続陽圧呼吸療法と歯科医により調節された口腔内装置が使用され、ときには手術が行われます。

睡眠時無呼吸症候群には次の3つの種類があります。

  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群

  • 中枢性睡眠時無呼吸症候群

  • 混合型睡眠時無呼吸症候群

知っていますか?

  • 日中に強い眠気を催す人やいびきをかく人は、その症状について医師に相談するべきです。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、最も一般的なタイプで、睡眠中にのどや上気道が繰り返しふさがれることで発生します。上気道は、口および鼻孔からのどを経て声帯に達する通路で、呼吸に伴いこれらの構造物の位置が変化する場合があります。

米国では、この種類の睡眠時無呼吸症候群が人口の約2~9%にみられます。閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、肥満の人により多くみられます。

睡眠中に10秒を超える呼吸の停止が繰り返しみられると、閉塞性睡眠時無呼吸症候群とみなされ、患者は睡眠中、1時間に5~30回の呼吸停止をきたします。

肥満 肥満 肥満とは、体重が過剰な状態です。 複数の要因が組み合わさって肥満に影響を及ぼします。複数の要因が組み合わさった結果、体に必要な量よりも多くのカロリーを摂取することになります。 そうした要因には、運動不足、食事、遺伝子、生活習慣、民族的背景、社会経済的背景、ある種の化学物質への曝露、特定の病気、特定の薬の使用などがあります。... さらに読む 肥満 は、おそらく加齢やその他の要因と相まって、上気道の狭窄に影響を与えます。過度の飲酒や鎮静薬の使用は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を悪化させます。のどが狭い、首が太い、頭が丸いといった特徴は家族内で遺伝する傾向が高く、睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めます。甲状腺機能低下症 甲状腺機能低下症 甲状腺機能低下症は、甲状腺の働きが低下し、甲状腺ホルモンの分泌が不十分になる病気で、身体の重要な機能が働く速度が低下します。 顔の表情が乏しく、声がかすれ、話し方はゆっくりになり、まぶたは垂れて、眼と顔が腫れます。 通常は1回の血液検査で診断が確定されます。 甲状腺機能低下症の人は、生涯にわたって甲状腺ホルモンの投与を受ける必要があります... さらに読む 甲状腺機能低下症 (甲状腺ホルモンが減少する)や先端巨大症 巨人症および先端巨大症 (甲状腺の概要も参照のこと。) 成長ホルモンが過剰につくられると、極端な発育を招きます。この状態は、小児では巨人症、成人では先端巨大症(末端肥大症)と呼ばれます。 成長ホルモンが過剰につくられるのは、ほとんどの場合、がんではない(良性の)下垂体腫瘍が原因です。 小児では身長が異常に伸び、成人では身長が伸びない代わりに骨が変形します。... さらに読む 巨人症および先端巨大症 (成長ホルモンの過剰分泌による過度の異常成長)も、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の一因となることがあります。ときに、脳卒中 脳卒中の概要 脳卒中は、脳に向かう動脈が詰まったり破裂したりして、血流の途絶により脳組織の一部が壊死し(脳梗塞)、突然症状が現れる病気です。 脳卒中のほとんどは虚血性(通常は動脈の閉塞によるもの)ですが、出血性(動脈の破裂によるもの)もあります。 一過性脳虚血発作は虚血性脳卒中と似ていますが、虚血性脳卒中と異なり、恒久的な脳損傷が起こらず、症状は1時間... さらに読む により、閉塞性睡眠時無呼吸症候群になることもあります。

知っていますか?

  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者は、飲酒や鎮静薬の服用を控える必要があり、就寝前は特に注意すべきです。

小児における閉塞性睡眠時無呼吸症候群

小児の場合は、扁桃やアデノイドの肥大、重度の過蓋咬合(かがいこうごう:かみ合わせが深すぎること)などの歯科疾患、肥満、下あごが異常に小さいなどの先天異常などにより、閉塞性睡眠時無呼吸症候群になることがあります。

小児では、ほぼすべての患児にいびきがみられます。他の睡眠症状としては、疲れのとれない睡眠や寝汗などがあります。夜尿がみられる場合もあります。日中にみられる症状には、口呼吸、起床時の頭痛、集中力低下などがあります。学習障害や一部の行動障害(多動性、衝動性、攻撃性)は、小児における閉塞性睡眠時無呼吸症候群のよくみられる症状です。小児は成長が遅れることもあります。日中の過度の眠気は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の成人ほどではありません。

中枢性睡眠時無呼吸症候群

中枢性睡眠時無呼吸症候群は、はるかにまれなタイプで、脳の脳幹と呼ばれる部分が担っている呼吸制御機能の異常により発生します。正常なら血液中の二酸化炭素(代謝の副産物)の濃度変化に対して、脳幹は極めて敏感に反応します。二酸化炭素の濃度が高い場合は、もっと深く速く呼吸して二酸化炭素を外へ吐き出すように脳幹から呼吸筋に信号が送られ、逆に二酸化炭素の濃度が低い場合は、呼吸を抑えるような信号が送られます。ところが、中枢性睡眠時無呼吸症候群では、二酸化炭素の濃度変化に対する脳幹の感受性が鈍くなっています。その結果、中枢性睡眠時無呼吸症候群の患者では、呼吸が正常より浅く遅くなっています。

痛みの緩和のために用いるオピオイドや、他のいくつかの薬剤も、中枢性睡眠時無呼吸症候群の原因となる可能性があります。高地にいる場合も中枢性睡眠時無呼吸症候群になることがあります。また心不全 心不全 心不全とは、心臓が体の需要を満たせなくなった状態のことで、血流量の減少や静脈または肺での血液の滞留(うっ血)、心臓の機能をさらに弱めたり心臓を硬化させたりする他の変化などを引き起こします。 心不全は心臓の収縮や弛緩が不十分になることで発生しますが、これらの変化は一般的に、心筋が弱ったり硬くなったりすることが原因で起こります。... さらに読む 心不全 の人では、中枢性睡眠時無呼吸症候群がみられる可能性があります。極めてまれですが、脳腫瘍が原因となることもあります。閉塞性睡眠時無呼吸症候群とは異なり、中枢性睡眠時無呼吸症候群は肥満が原因となることはありません。

中枢性睡眠時無呼吸症候群の一種で通常は新生児にみられる「オンディーヌの呪い」と呼ばれる病気では、完全に目が覚めているとき以外は、呼吸が十分にできない、またはまったくできないことがあります。「オンディーヌの呪い」によって死に至る可能性があります。

混合型睡眠時無呼吸症候群

3つ目のタイプである混合型睡眠時無呼吸症候群は、中枢性と閉塞性の両方の要因が複合的にみられる睡眠時無呼吸症候群です。混合型睡眠時無呼吸症候群は、たいていの場合、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と同じように始まり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と同様の治療が行われます。

症状

睡眠中の患者の症状に最初に気づくのは、通常、側に寝ている人、ルームメイト、同居人などです。いずれのタイプの睡眠時無呼吸症候群でも、呼吸が異常に遅く浅くなることもあれば、呼吸が突然止まって(ときには最大で1分間)、また再開することもあります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

閉塞性睡眠時無呼吸症候群で最もよくみられる症状はいびき いびき いびきとは、睡眠中に鼻やのどで生じる荒い音です。非常に多くみられ、加齢とともにますます多くなります。男性の約57%、女性の約40%がいびきをかきます。しかし、何をいびきとみなすかは、聞き手によって決まるもので、また同じ人でもいびきの大きさや頻度は日によって変わります。そのため、上に挙げたいびきをかく人の割合は、推定値に過ぎません。... さらに読む ですが、いびきをかく人のうち、睡眠時無呼吸症候群を有する人の割合はごくわずかです。閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者は、耳をつんざくようないびきをかく傾向があり、あえぎや息詰まり、呼吸停止などを起こし、荒い鼻息とともに突然目を覚まします。息が詰まって目が覚め、驚く人もいます。

朝になると、多くの場合、夜中に何度も目覚めたことは覚えていません。目覚めたとき、のどの痛みや口腔乾燥を覚える人もいます。閉塞性睡眠時無呼吸症候群が重症化すると、夜間は睡眠時に荒い鼻息や大きないびきを繰り返し、日中は眠気を催したり、居眠りしたりします。

眠り続けることが難しくなる場合もあります。

一人暮らしの人では、日中の眠気が最も気づきやすい症状でしょう。最終的には、眠気によって日中の活動が妨げられ、生活の質が低下します。例えば、テレビの視聴中や会議中に居眠りしてしまう場合や、さらに眠気が強いと、運転中に赤信号で止まっているときに眠ってしまう場合さえあります。記憶が不確かになる場合や性欲が減退する場合があり、眠気や易怒性のため、積極的に会話に参加できないことから、対人関係が悪化する場合もあります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、脳卒中 脳卒中の概要 脳卒中は、脳に向かう動脈が詰まったり破裂したりして、血流の途絶により脳組織の一部が壊死し(脳梗塞)、突然症状が現れる病気です。 脳卒中のほとんどは虚血性(通常は動脈の閉塞によるもの)ですが、出血性(動脈の破裂によるもの)もあります。 一過性脳虚血発作は虚血性脳卒中と似ていますが、虚血性脳卒中と異なり、恒久的な脳損傷が起こらず、症状は1時間... さらに読む 心臓発作 急性冠症候群(心臓発作、心筋梗塞、不安定狭心症) 急性冠症候群は、冠動脈が突然ふさがる(閉塞)ことによって起こります。閉塞の位置と量に応じて、不安定狭心症か心臓発作(心筋梗塞)が起こります。 急性冠症候群を発症すると、通常は胸部の圧迫感や痛み、息切れ、疲労などが起こります。 急性冠症候群が起きたと思ったら、まず救急車を呼んでから、アスピリンの錠剤を噛み砕いて服用します。... さらに読む 急性冠症候群(心臓発作、心筋梗塞、不安定狭心症) 心房細動 心房細動と心房粗動 心房細動と心房粗動は、非常に速い電気刺激が発生することにより、心房(心臓の上側にある部屋)が急速に収縮すると同時に、一部の電気刺激が心室まで到達することで、ときに心室の収縮も正常より速くかつ非効率になる病態です。 これらの病気は、しばしば心房を拡張させる病態によって引き起こされます。... さらに読む (不規則で異常な心臓のリズム)、高血圧 高血圧 高血圧とは、動脈内の圧力が恒常的に高くなった状態のことです。 高血圧の原因は不明のことも多いですが、腎臓の基礎疾患や内分泌疾患によって起こる場合もあります。 肥満、体を動かさない生活習慣、ストレス、喫煙、過度の飲酒、食事での過剰な塩分摂取などはすべて、遺伝的に高血圧になりやすい人の高血圧の発症に何らかの形で関与しています。... さらに読む などのリスクが高くなります。中年の男性で、1時間に約30回を超える閉塞性睡眠時無呼吸症候群がみられると、若年死のリスクが高まります。

知っていますか?

  • いびきをかく人のうち、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を有するのはごくわずかです。しかしほとんどの閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者は、いびきをかきます。

中枢性睡眠時無呼吸症候群

中枢性睡眠時無呼吸症候群の患者では、いびきはそれほど強くありません。しかし、呼吸のリズムは不規則で、停止することがあります。チェーン-ストークス呼吸(周期性呼吸)は、中枢性無呼吸の一種です。チェーン-ストークス呼吸では、呼吸が徐々に速くなった後、次第に遅くなり、短時間止まってから再び呼吸が始まります。このような呼吸のサイクルが繰り返され、各サイクルは、30秒から2分間続きます。

肥満低換気症候群

極度の肥満の人は、ピックウィック症候群と呼ばれる肥満低換気症候群になる可能性があり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を併発することもあります。過剰な体脂肪は胸の動きを妨げ、それが横隔膜の下にあると肺を圧迫し、その2つの要因が合わさって呼吸が浅く非効率的になります。過剰な体脂肪がのどの周りにあると上気道を圧迫し、空気の流れを妨げます。呼吸の制御が乱れ、中枢性睡眠時無呼吸症候群を引き起こすこともあります。

診断

  • 医師による症状の評価

  • 睡眠ポリグラフ検査

睡眠時無呼吸症候群の診断は、その人の症状に基づいて疑われます。診断を確定し、重症度を正確に判定するためには、通常、睡眠検査室で睡眠ポリグラフと呼ばれる検査が行われます。この検査は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と中枢性睡眠時無呼吸症候群の判別に役立つこともあります。

睡眠ポリグラフ検査では以下のようなことを行います。

睡眠時無呼吸症候群の診断の補助として、携帯用モニターを家庭で使用することが増えています。このようなモニターを用いて、心拍数、血液中の酸素レベル、呼吸努力、睡眠時の姿勢、鼻の気流などを測定できます。

原因を特定するために追加の検査が必要になることもあります。睡眠時無呼吸症候群の患者では、高血圧や心房細動などの合併症がないか検査が行われることがあります。中枢性睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、原因を特定するために検査を行わなければならないことはほとんどありません。

治療

  • 危険因子のコントロール

  • 持続陽圧呼吸療法または歯科医によって調整されたマウスガードや他の器具の使用

  • 場合によっては気道の外科手術や上気道の電気刺激療法

車の運転や大型機械の操作、その他の居眠りすると危険な事態を招く活動に従事するリスクについて、患者に警告する必要があります。患者が手術を受ける際には、麻酔によってさらに気道が狭くなる可能性があるため、睡眠時無呼吸症候群であることを必ず麻酔医に伝える必要があります。

睡眠時無呼吸症候群に向き合う患者や家族に対して情報の提供や支援を行っている支援団体もあります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

治療すれば、予後は通常極めて良好です。余命に影響を与えることなく、非常に重篤な合併症も防ぐことができます。減量、禁煙、節酒は役に立ちます。鼻の感染症やアレルギーは、治療すべきです。甲状腺機能低下症や先端巨大症があれば、その治療も行います。減量(肥満外科)手術により、しばしば睡眠時無呼吸症候群が軽減し、重度の過体重(病的肥満)の人の症状が改善しますが、手術で大きく体重を減らせた人でも、睡眠時無呼吸症候群やそれに関連する症状はあまり改善しないこともあります。

大きないびきをかく人や睡眠中によく息が詰まる人は、飲酒を控え、睡眠補助薬や鎮痛作用のある抗ヒスタミン薬などの、眠気を誘う薬剤を避けるべきです。横向きに寝たり、ベッドの頭側を高くして寝たりすることにより、いびきを減らせることがあります。背中にひもで固定する特殊な器具を使用することで、眠っているときにあお向けにならないようにできます。単純にいびきを減らすには、いびき防止用に市販されている様々な器具やスプレーが有効な場合がありますが、それらによって閉塞性睡眠時無呼吸症候群が改善するかどうかは明らかになっていません。同様に、いびきに対して一般に行われている外科手術がいくつかありますが、その効果がどれくらいあるのか、どれだけ長く持続するのかについては、ほとんど証明されていません。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者で、特に日中の眠気が強い患者は、持続陽圧呼吸療法(CPAP)により効果が得られる可能性が非常に高いといわれています。持続陽圧呼吸療法とは、気道にやや高い圧力を加えるマスクを顔や鼻につけて呼吸することです。このように圧力を高めることで、息を吸い込むときにのどが開くようにします。場合によっては、空気を加湿することもあります。治療を始めてから最初の2週間は、医療従事者が綿密なフォローアップを行い、マスクが適合しているか確認し、マスクを装着したまま眠れるよう患者に適切な助言を与える必要があります。

持続陽圧呼吸療法を行っていても、日中の過度の眠気が治らない人もいます。このような場合は、モダフィニルを服用すると有益となる可能性があります。モダフィニルは閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者の日中の眠気の治療に用いられる弱い刺激薬です。

睡眠時無呼吸症候群が軽度から中程度の患者では、歯科医が調節した取り外し可能な口腔内装置(マウスピースなど)により、閉塞性睡眠時無呼吸症候群やいびきを緩和できることがあります。この口腔内装具は寝ている間だけ口に入れるもので、気道を広げておくのに役立ちます。ほとんどの口腔内装具は、寝ているときに舌が後方に下がってのどをふさがないように、下あごを前方に押し出して、上下のあごをずらすようにできています。そのほかに、舌を前方に保持する口腔内装具もあります。

新しい治療法として、上気道に刺激を与える方法があります。この治療法では、埋め込み型の装置を用いて、2本ある第12脳神経(舌下神経)のうちの1本を活性化します。中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者で、CPAP療法に耐えることができない場合に、この治療法がうまくいく可能性があります。

扁桃肥大がある場合や、別の組織による上気道の閉塞が明らかな場合は、頭や首の手術が有用です。他に有効な治療法がない場合は、閉塞が明らかではなくても手術が行われることがあります。最もよく用いられる手術は口蓋垂口蓋咽頭形成術で、上気道の周りの組織(扁桃やアデノイドなど)が切除されます。この手術は、ほとんどの場合、軽度の睡眠時無呼吸症候群の患者に有効です。ときに他の外科的処置も使用されますが、十分に研究されたものではありません。小児の場合は、アデノイドや扁桃の切除により、通常は睡眠時無呼吸症候群が緩和します。

中枢性睡眠時無呼吸症候群

可能であれば基礎疾患を治療します。例えば、心不全 心不全 心不全とは、心臓が体の需要を満たせなくなった状態のことで、血流量の減少や静脈または肺での血液の滞留(うっ血)、心臓の機能をさらに弱めたり心臓を硬化させたりする他の変化などを引き起こします。 心不全は心臓の収縮や弛緩が不十分になることで発生しますが、これらの変化は一般的に、心筋が弱ったり硬くなったりすることが原因で起こります。... さらに読む 心不全 の症状を軽くする薬を投与することがあります。しかし、そのほかに、適切な方法で実施された臨床試験はほとんどありません。睡眠時に血液中の酸素レベルが低下する患者では、鼻カニューレにより(加圧しないで)酸素を供給することで、無呼吸の発生頻度が減少することがあります。中枢性睡眠時無呼吸症候群の患者の中には、持続陽圧呼吸療法が有効な人もいます。チェーン-ストークス呼吸のある中枢性無呼吸患者では、この治療を用いることにより、無呼吸の発生頻度が減少し、心不全の重症度が低下しますが、生存期間が長くなることはありません。アセタゾラミドは、高地生活のために中枢性睡眠時無呼吸症候群を発症した患者に役立つことがあり、低地で発症した患者にもある程度有用となる可能性があります。横隔膜を刺激して呼吸を補助する装置(呼吸ペースメーカー)を植込む手術が有益になる場合もあります。

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