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人工呼吸器

(機械的人工換気)

執筆者:

Bhakti K. Patel

, MD, University of Chicago

最終査読/改訂年月 2018年 3月
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人工呼吸器は、肺への空気の出入りを補助するために用いる機械です。

呼吸不全の患者の一部は、人工呼吸器(肺に出入りする空気の流れを補助する機械)による呼吸の補助を必要とします。人工呼吸器によって命が助かることもあります。

人工呼吸器には、多くの使い方があります。通常は、合成樹脂製のチューブを鼻または口から気管に挿入します。人工呼吸器が数日以上必要な場合は、首の前側を小さく切開して(気管切開)、気管に直接チューブを通すこともあります。人工呼吸器を長期間使用する場合、気管切開を行う方が安全で、患者の苦痛も少なくなります。そして、チューブの他端を人工呼吸器に取り付けます。人工呼吸器は、患者が息を吸わなくても、肺へ空気を入れることができます。息を吐き出す動作は、肺の弾性収縮力によって、受動的に行われます。

様々な種類の人工呼吸器や操作方法があり、基礎疾患に適したものが採用されます。患者の必要性に応じて、人工呼吸器から純粋な酸素を供給することもあれば、空気と酸素を混合して供給することもあります。

代替手段

人工呼吸器による完全な呼吸補助を行う必要がない患者もいます。このような場合、鼻または鼻と口の両方をぴったり覆うマスクを用いることがあります。このマスクを通して、酸素と空気の混合気体を加圧して供給します。このように加圧することで、患者自身の呼吸努力を助け、呼吸筋の疲労を防ぐことができます。呼吸不全に陥った患者の約半数では、この二相性陽圧換気(BiPAP)または持続陽圧呼吸(CPAP)と呼ばれる方法によって、気管挿管を回避できます。筋力低下が原因で呼吸不全になった患者は、夜間安静にすることで、日中に呼吸筋がより効率的に機能するようになるため、夜間における二相性陽圧換気の使用が役立つことがあります。

合併症

肺に入れる空気の圧力が過剰な場合や、空気の量が多すぎる場合は、肺が膨らみ過ぎて、肺に損傷を与えることがあります。場合によっては、もろくなった肺胞(肺にある小さな空気の袋)が破裂して肺の周りに空気がたまり、その結果肺がつぶれて気胸と呼ばれる状態になります。このような問題を避けるために、医師は人工呼吸器から出る空気の量や圧力を抑えようとします。その一方で、空気の圧力や量が少なすぎると、肺に出入りする空気が不足し、血液中の二酸化炭素濃度が非常に高くなったり、細い気道や肺胞が閉じてしまったりすることがあります。医師は、人工呼吸器による呼吸回数や呼吸量および人工呼吸器の圧力を常にモニタリングして調節し、慎重にこのバランスを保てるよう注意しています。

人工呼吸器を使用している患者のほとんどが酸素を余分に必要としますが、実際には酸素が過剰になると肺が損傷されることがあります。そこで医師は、患者の酸素レベルをモニタリングして、適正な量の酸素が供給されているかを確認します。

人工呼吸器を使用している患者、特に気管挿管を行っている患者は、興奮状態になることがあるため、プロポフォール、ロラゼパム、ミダゾラムなどの鎮静薬、またはモルヒネやフェンタニルなどのオピオイドで管理することがあります。このような薬剤は、息切れの緩和に役立つこともあります。

気管挿管を行っている場合は、鼻や口から細菌が容易に肺の中に入り込み、重篤な感染症を引き起こすことがあります。このような感染症は、できるだけ早く診断して治療する必要があります。

人工呼吸器を使用している患者は食べることができないため、栄養補給を行う際は通常、胃の中へ入れたチューブを介して液体栄養補助食品を注入します(経管栄養)。

人工呼吸器からの離脱

肺の機能不全に至った病気から患者が回復するにつれて、医師は呼吸補助を減らすことを試みます。肺が補助なしで機能できるかどうかを確認するために、一時的に人工呼吸器をオフにすることがあります。このような試みは慎重にモニタリングしながら行われるため、人工呼吸器は必要に応じてすばやく再起動できます。

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