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粘液腫

執筆者:

Anupama K. Rao

, MD, Rush University Medical Center

最終査読/改訂年月 2018年 7月
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本ページのリソース

粘液腫は良性の原発性心臓腫瘍で、通常は不規則でゼリーのような形状をしています。

  • 息切れや失神、発熱、体重減少がみられる場合があります。

  • 診断は心エコー検査で確定されます。

  • 手術で粘液腫を切除する必要があります。

原発性(心臓から発生した)心臓腫瘍の半数が粘液腫です。粘液腫の4分の3は左心房(肺から出た酸素を豊富に含む血液が流れ込む心腔)に発生します。粘液腫は女性に多く、典型的には40~60歳の女性に発生します。

一部のまれな粘液腫は家族内で遺伝します。そのような遺伝性の粘液腫(様々な良性腫瘍が発生するカーニー症候群の一部)は、通常は20代半ばの若い男性で発生し、4つある心腔(心房と心室)の複数に発生することもあります。

粘液腫が心臓内の血流を遮断する仕組み

左心房内にできた粘液腫は、しばしば細い茎状の根元部分から成長し、血流によって自由に揺れ動きます。粘液腫はこうした動きに伴い、その近くにある僧帽弁(左心房から左心室に向けて開く弁)に出入りします。このように揺れ動くことで、弁が閉塞と開通を何度も繰り返すため、血流は停止と再開を断続的に繰り返します。

粘液腫が心臓内の血流を遮断する仕組み

左心房にできた粘液腫は、しばしば細い茎状の根元部分から成長し、テザーボール(柱の上端からひもでぶら下がっている球)のように血流によって自由に揺れ動きます。粘液腫はこうした動きに伴い、その近くにある僧帽弁(左心房から左心室に向けて開く弁)に出入りします。このように揺れ動くことで、弁が閉塞と開通を何度も繰り返すため、血流は停止と再開を断続的に繰り返します。

症状

左心房に粘液腫のある人は、立ち上がった際に息切れを感じたり、失神したりします。立っている状態では、重力により粘液腫が僧帽弁の開口部に引き込まれるため、心臓内を通る血流が遮断されます。この遮断により、心臓から送り出せる血液の量が減少することで、血圧が一時的に低下します。横になると、粘液腫が僧帽弁から離れるため、典型的には症状が軽くなります。

粘液腫のその他の症状としては以下のものがあります。

  • 発熱

  • 体重減少

  • 関節痛

  • レイノー症候群(冷気にさらされると手足の指が冷えて痛くなる)

粘液腫の合併症

粘液腫の破片や粘液腫の表面に形成された血栓が剥がれて血流に乗り、他の臓器まで移動して、そこの動脈を詰まらせる可能性があります(塞栓)。それによって生じる症状は、どの動脈が遮断されるかによって異なります。例えば、脳内の動脈が詰まれば脳卒中が起こり、肺の中の動脈が詰まれば胸痛や喀血(かっけつ)がみられます。塞栓は粘液腫で最もよくみられる合併症です。

血液に特定の異常がみられる合併症もあります。赤血球が減少すると(貧血)、疲労感、脱力、蒼白(顔が青白くなる症状)がみられるようになります。血小板数が減少すると、血液の凝固に障害が起こり、皮膚に赤い斑点やあざができやすくなります。

診断

  • 医師による評価

  • 画像検査

粘液腫は症状から疑われます。聴診器を使用すると、異常な血流によって生じる音(心雑音)が聞こえます。粘液腫は心臓に入る血流や心臓から出る血流を遮断する場合があります。

粘液腫の症状の多くは、他の多くの病気でもみられることから、診断を下すには多くの検査が必要になる場合があります。

血液検査では、白血球数の増加(炎症を意味します)、貧血、血小板数の減少がみられることがあります。ただし、これらの検査結果は決定的なものではありません。

診断は心エコー検査で確定されます。ときにCT検査MRI検査など、他の画像検査が必要になる場合もあります。

治療

  • 手術

通常、粘液腫は外科的切除で根治できます。手術後は5年ほど定期的に心エコー検査を行い、粘液腫の再発がないことを確認します。

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