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非感染性心内膜炎

執筆者:

Guy P. Armstrong

, MD, North Shore Hospital, Auckland

最終査読/改訂年月 2017年 10月
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通常、心内膜炎とは心臓の内側を覆っている膜(心内膜)や心臓弁に生じた感染症(感染性心内膜炎)のことを指します。しかし、心内膜炎は感染がなくても発生することがあります。そのような心内膜炎は非感染性心内膜炎と呼ばれます。

非感染性心内膜炎は、損傷した心臓弁の表面に細菌を含まない線維性血栓(無菌性疣贅[ゆうぜい])が形成されて起こります。心臓弁の損傷は、先天異常、リウマチ熱自己免疫疾患(抗体が心臓弁を攻撃する病気)などによって起こります。まれに、心臓にカテーテルを入れたことで、心臓弁が損傷することもあります。以下に該当する人では、非感染性心内膜炎のリスクが高くなっています。

非感染性心内膜炎では、感染性心内膜炎と同様に、心臓弁で血液が逆流したり、心臓弁が十分に開かなくなったりします。血液のいぼ状のかたまり(疣贅)が崩れて小さな欠片になり、血流に乗って別の部位に移動し、動脈に詰まって閉塞を引き起こす(この現象を塞栓といいます)こともあります。ときに閉塞が深刻な結果につながることもあります。脳に向かう動脈が閉塞すれば脳卒中が起こり、心臓に向かう動脈が閉塞すれば心臓発作が起こります。影響を受けやすい臓器として、肺、腎臓、脾臓、脳が挙げられます。皮膚や眼の後部(網膜)の血管で塞栓が起きることもよくあります。

心臓弁の機能不全は心不全につながる可能性があります。心不全の症状としては、せき、息切れ、脚のむくみなどがあります。

非感染性心内膜炎の症状は、塞栓が起きたときに現れます。現れる症状は、どの部位に感染が起きているかによって異なります。

診断

  • 心エコー検査

  • 血液培養検査

非感染性心内膜炎と感染性心内膜炎を区別するのは困難ですが、治療法が異なるため、この区別は重要です。心エコー検査で心臓弁に疣贅が認められれば、心内膜炎と診断することができますが、疣贅に感染が起きているかどうかは心エコー検査では判断できません。微生物の有無を判定するため、血液培養検査が行われます。細菌や他の微生物が血液培養検査で検出されない場合には、非感染性の心内膜炎である可能性が高くなります。非感染性心内膜炎の原因を示す物質を測定する血液検査が必要になる場合があります。

治療

  • 基礎疾患の治療

  • 抗凝固薬

血栓の形成を予防するためにワルファリンやヘパリンなどの抗凝固薬を使用しますが、その有益性はまだ確認されていません。非感染性心内膜炎の発生に寄与することが報告されている基礎疾患は、すべて治療する必要があります。

予後(経過の見通し)は一般に不良ですが、これは心臓の異常のためというよりも、基礎疾患が重篤であることによるものです。

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