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リンパ系の概要

執筆者:

James D. Douketis

, MD, McMaster University

最終査読/改訂年月 2017年 10月
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リンパ系は、胸腺、骨髄、脾臓、扁桃、虫垂、小腸内のパイエル板とともに、免疫系を構成する重要な部分です。

静脈系と同様に、リンパ系も全身にわたる体液の流れの経路です。リンパ系は以下の要素で構成されています。

  • 壁の薄いリンパ管

  • リンパ節

  • 2つの集合管

リンパ管は全身に分布していて、毛細血管よりは太いものの、ほとんどは最も細い静脈よりも細くなっています。ほとんどのリンパ管には、静脈にみられるような弁が備わっており、凝固する可能性のあるリンパ液が一方向(心臓に向かう方向)に流れるようになっています。リンパ管は全身の組織からリンパ液を排出する役割を担っています。

リンパ液は、毛細血管の非常に薄い壁を通過して細胞と細胞の間の空間に出ていく液体から作られます。その液体の大部分は毛細血管に再吸収されますが、残りはリンパ管に流れ込み、最終的に静脈に戻されます。リンパ液には以下のようなものも含まれています。

  • タンパク質、ミネラル、栄養素など、組織への栄養補給につながる物質

  • 損傷した細胞、がん細胞、組織液に入り込むことのある異物(細菌やウイルスなど)

リンパ節は、リンパ液が集まる多数の拠点です。すべてのリンパ液は要所要所に配置されたリンパ節を通過していき、そこではリンパ液から損傷した細胞、がん細胞、異物がこし取られます。リンパ節には、損傷した細胞、がん細胞、感染性微生物、異物などを飲み込んで破壊する特殊な白血球(リンパ球マクロファージなど)も存在します。このように、リンパ系は損傷した細胞を体から排除し、感染やがんの拡大を阻止するという重要な機能を果たしています。

リンパ液はリンパ管から集合管に流れ込み、さらに鎖骨の下にある2本の鎖骨下静脈に入ります。2本の鎖骨下静脈は合流して上大静脈となり、上半身の血液を心臓へ送ります。

リンパ系:感染に対する防御を補助する

リンパ系は、胸腺、骨髄、脾臓、扁桃、虫垂、小腸内のパイエル板とともに、免疫系を構成する重要な部分です。

リンパ系は、リンパ節がリンパ管でつながったネットワークで、全身にわたるリンパ液の流路となっています。

リンパ液は、毛細血管の薄い壁を通って血管外の組織に浸透して出ていく液体から作られます。この液体には、組織の栄養になる酸素、タンパク質、その他の栄養素が含まれています。この液体の一部は毛細血管に戻り、一部はリンパ管に入ります(この段階でリンパ液となります)。細いリンパ管は合流して太くなり、最終的に胸管を形成します。胸管は最大のリンパ管です。胸管は鎖骨下静脈に接続し、リンパ液を血液中に戻します。

またリンパ液は、組織中の異物(細菌など)、がん細胞、死んだ細胞や損傷した細胞などを廃棄するためにリンパ管やリンパ器官に運ぶ役割も担っています。リンパ液には多くの白血球が含まれています。

リンパ液によって運ばれた物質は必ず最低でも1つのリンパ節を通過し、リンパ液が血流に戻るまでの間に、異物はリンパ節で取り除かれて破壊されます。リンパ節には白血球が集まっていて、それらの白血球は他の白血球や抗原と反応し、異物に対して免疫反応を引き起こします。リンパ節は、B細胞、T細胞、樹状細胞、マクロファージが密に詰まった網状の組織です。有害な微生物はこの網状組織でろ過され、B細胞とT細胞により認識され、攻撃を受けます。

リンパ節は、首筋、わきの下、鼠径部(そけいぶ)のように、リンパ管が枝分かれする部分に集まっています。

リンパ系:感染に対する防御を補助する

リンパ系の病気

リンパ系は以下の理由により正常に機能しないことがあります。

  • 詰まり(閉塞):リンパ系の閉塞によりリンパ液の貯留が起こります(リンパ浮腫)。閉塞は、手術、放射線療法、または外傷によるリンパ管やリンパ節の損傷や切除の結果生じた瘢痕組織によって発生する場合もあれば、熱帯諸国では線虫(フィラリア)感染によりリンパ管が詰まることで発生する場合もあります。

  • 感染症:感染によりリンパ節が炎症を起こす結果、リンパ節の腫脹が起こることがあります。ときには、感染が起きた部位からリンパ系を介して病原体が広がり、リンパ節自体に感染が起きる場合もあります(リンパ節炎)。

  • がん:腫瘍がリンパ管を詰まらせる場合や、腫瘍が近辺のリンパ節に広がり(転移)、リンパ節を通るリンパ液の流れを妨害することがあります。まれに、リンパ系に腫瘍(リンパ管肉腫)が発生する場合もあります。

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