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良性高血圧性細動脈腎硬化症

執筆者:

Zhiwei Zhang

, MD, Loma Linda University

最終査読/改訂年月 2018年 5月
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良性高血圧性細動脈腎硬化症は、コントロール不良の高血圧が長期間続くことが原因で腎臓に進行性の損傷が起きる病気です。

  • 慢性腎臓病の症状として、食欲不振、吐き気、嘔吐、かゆみ、混乱などがみられます。

  • また、高血圧による他の臓器の損傷に関連した症状がみられる場合もあります。

  • 診断は、高血圧の病歴と超音波検査および血液検査の結果に基づいて下されます。

  • 治療法は厳格な血圧コントロールです。

腎臓の血管の病気の概要も参照のこと。)

良性高血圧性細動脈腎硬化症は、長期にわたる(慢性)高血圧が、腎臓の小血管、糸球体、尿細管、間質組織などの組織を損傷することで起こります。その結果、進行性慢性腎臓病へと進展します。慢性高血圧は、心臓にも損傷を与えることで、心不全を引き起こす可能性があります。高血圧により、心臓発作および脳卒中のリスクも増大します。

良性腎硬化症から末期腎不全(重度の慢性腎臓病)への進行は、ごく一部の患者のみで起こります。しかし、慢性高血圧と良性腎硬化症はよくみられる病気であることから、良性腎硬化症は末期腎不全の最も一般的な原因の1つとなっています。「良性」と呼ばれている理由は、腎臓の血管に影響を及ぼすより重度の病気と区別するためです。

危険因子には、高齢、中等度から重度のコントロール不良の高血圧、その他の腎疾患(糖尿病性腎症など)などがあります。黒人ではリスクが高くなっていますが、その原因が、黒人でコントロール不良の高血圧がより多くみられることにあるのか、あるいは、黒人が遺伝的に高血圧による腎障害の影響を受けやすいことにあるのかは、分かっていません。

症状

慢性腎臓病の症状として、食欲不振、吐き気、嘔吐、かゆみ、眠気または混乱、体重減少、口の中の不快な味などが起こることがあります。

診断

  • 通常の血液検査

  • 他の臓器の損傷や腎障害の他の原因を検出するためのその他の検査

高血圧がある人が受けた一般的な血液検査で腎機能の悪化が認められた場合に、この病気が疑われることがあります。身体診察や検査の結果から高血圧に起因する臓器損傷の所見が認められれば、この病気の診断が下されます。そのような所見としては、検眼鏡で観察される網膜の変化や、心電図または心エコー検査で検出された心臓の異常を示す証拠などがあります。

腎疾患の原因となりうる他の病気を検出するために、尿検査を実施する必要があります。

腎障害の他の原因を否定するために超音波検査を行う必要があります。超音波検査では、腎臓の縮小が認められることがあります。腎臓の生検は、診断が依然として明確でない場合にのみ行われます。

治療

  • 血圧のコントロール

治療としては厳格な血圧コントロールを行います。ほとんどの場合、アンジオテンシンII受容体拮抗薬またはアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬などの薬剤を併用し、ときにカルシウム拮抗薬、サイアザイド系利尿薬、ベータ遮断薬などの薬剤を追加して服用する必要があります。体重の減量、運動、塩分と水分の摂取制限も、血圧のコントロールに有用です。慢性腎臓病は、水分と塩分の摂取制限のほか、ときに透析よって管理する必要があります。

予後(経過の見通し)は通常、血圧がどれだけ良好にコントロールされているかと、腎損傷の程度によって変わってきます。腎損傷は通常ゆっくりと進行します。5~10年後に顕著な腎機能障害が発生する人の割合は1~2%のみです。

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