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腎皮質壊死

執筆者:

Zhiwei Zhang

, MD, Loma Linda University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2018年 5月
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腎皮質壊死とは、腎臓を構成する外側の部分(腎皮質)に血液を供給している細い動脈が閉塞することによって、腎皮質の組織が壊死に陥り、結果的に急性腎障害が引き起こされる病気です。

  • その原因は通常、血圧の低下を招く極めて重篤な病気です。

  • 症状としては、尿の色が濃くなる、尿量の減少、発熱、体の側面の痛みなどがみられます。

  • 診断を確定するために画像検査や組織検査(生検)が行われることがあります。

腎皮質壊死はあらゆる年齢で発生しますが、全体の約10%は乳児や小児で起きています。

小児の場合は、重度の感染症、重度の 脱水 脱水 脱水は体内の水分が不足している状態です。 嘔吐、下痢、大量発汗、熱傷(やけど)、腎不全、利尿薬の使用により、脱水になる場合があります。 脱水が進むとのどの渇きを感じ、発汗や排尿も少なくなります。 脱水がひどくなると、錯乱やめまいを感じるようになります。 水を飲むか、場合によっては水分を静脈内投与して、失われた水分と血液中に溶けているナトリウムやカリウムなどの無機塩(電解質)を補給する治療が行われます。 さらに読む ショック ショック ショックとは、臓器への酸素の供給量が低下し、生命を脅かす状態で、臓器不全やときには死亡につながります。通常、血圧は低下しています。 (低血圧も参照のこと。) ショックの原因には血液量の減少、心臓のポンプ機能の障害、血管の過度の拡張などがあります。 血液量の減少または心臓のポンプ機能の障害によってショックが起きると、脱力感、眠気、錯乱が生じ、皮膚が冷たく湿っぽくなり、皮膚の色が青白くなります。... さらに読む 、または溶血性尿毒症症候群( 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)と溶血性尿毒症症候群(HUS) 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)と溶血性尿毒症症候群(HUS) 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)と溶血性尿毒症症候群(HUS)は、全身に小さな血栓ができて、脳、心臓、腎臓などの重要臓器への血液の流れを妨げる重度で重篤な病気です。 症状は血栓ができた場所に関係します。 診断は症状と血液検査に基づいて行います。 血栓性血小板減少性紫斑病の治療は、血漿交換とコルチコステロイドの投与によって行います。 溶血性尿毒症症候群の治療では、重要な身体機能の補助と場合により血液透析を行うことがあり、少数ですがエクリ... さらに読む )に続いて腎皮質壊死が発生することがあります。

女性の場合は、妊娠の合併症に続いて発生するものが約半数を占め、具体的には胎盤早期剥離、胎盤位置異常、子宮からの出血、出産直後の感染症、羊水による動脈の閉塞、子宮内での胎児の死亡、妊娠高血圧腎症などに続いて発生しています。

成人の他の原因としては、重度の感染症、けがをした後の失血、移植された腎臓への拒絶反応、熱傷、膵臓の炎症( 膵炎 膵炎の概要 膵炎とは、膵臓の炎症です。 膵臓は木の葉の形をした臓器で、長さは約13センチメートルあります。周囲を胃の下側と小腸の最初の部分(十二指腸)に囲まれています。 膵臓には主に以下の3つの機能があります。 消化酵素を含む膵液を十二指腸に分泌する 血糖値の調節を助けるインスリンとグルカゴンというホルモンを分泌する さらに読む )、 ヘビによる咬傷 ヘビによる咬み傷 米国の毒ヘビにはマムシ類(ガラガラヘビ、アメリカマムシ、ヌママムシ)とサンゴヘビがいます。 毒液の注入が重度の場合、咬まれた四肢の損傷、出血そして重要臓器へのダメージを引き起こす可能性があります。 症状が深刻な場合は解毒剤が投与されます。 (咬み傷と刺し傷に関する序も参照のこと。) 毒のないヘビによる咬み傷が、深刻な問題を引き起こすことはほとんどありません。米国には、およそ25種類の野生の毒ヘビがいます。毒ヘビにはマムシ類(ガラガラヘビ... さらに読む ヘビによる咬み傷 、特定の薬剤の使用、 特定の化学物質による中毒 中毒の概要 中毒とは、有害物質を飲み込んだり、吸い込んだり、皮膚や眼、または口や鼻などの粘膜に接触したときに生じる有害作用です。 中毒を起こす可能性のある物質としては、処方薬や市販薬、違法薬物、ガス、化学物質、ビタミン類、食べもの、キノコ類、植物、動物の毒などがあります。 ダメージを与えない毒物もありますが、重度の損傷を引き起こし、死をもたらす毒物も... さらに読む などが挙げられます。

症状

尿中に血液が混入することから、しばしば尿が赤色ないし暗褐色に変色することがあります。また、腰の両側に沿うように痛みが生じることがあります。しばしば発熱もみられます。血圧の変動もよくみられ、軽い高血圧のほか、低血圧になることもあります。尿の流れが遅くなったり止まったりすることもあります。

診断

  • 通常の血液検査および尿検査

  • 画像検査

  • ときに腎生検

腎皮質壊死は、その症状がほかの原因による 急性腎障害 急性腎障害(AKI) 急性腎障害では、血液をろ過して老廃物を除去する腎臓の能力が急速に(数日から数週間のうちに)低下します。 その原因には、腎臓への血流が減少する状態、腎臓そのものが傷つく状態、腎臓からの尿の排出が妨げられる状態などが挙げられます。 症状としては、腫れ、吐き気、疲労、かゆみ、呼吸困難などのほか、急性腎障害を引き起こしている病気の症状もみられます。 重篤な合併症としては、心不全や高カリウム血症(血液中のカリウム濃度が高くなること)などがあります... さらに読む と似ているため、診断が困難になる場合があります。この病気が発症しやすくなる状態の患者では、症状と通常の血液および尿検査の結果から腎皮質壊死を疑える場合もあります。多くの場合、 CT血管造影検査 CT(コンピュータ断層撮影)検査 腎疾患または尿路疾患が疑われる場合の評価には、様々な検査が用いられます。 尿路を評価する際、X線検査は通常役に立ちません。ときに、腎結石の位置や増大をモニタリングするために用いられる程度です。 超音波検査は以下の点で有用な画像検査です。 電離放射線や造影剤の静脈内投与(ときに腎臓を損傷します)が不要である 安価に行える さらに読む などの画像検査によって診断を確定できます。 腎生検 腎生検 膀胱や尿路の病気が疑われる場合の評価には、部位に応じた生検や細胞を採取する検査も用いられます。 腎生検(腎臓の組織サンプルを採取して顕微鏡で観察する検査)は主に、腎臓の特殊な血管(糸球体)や微細な管(尿細管)が障害される病気の診断と、急性腎障害のまれな原因の診断に用いられます。生検はまた、移植された腎臓で拒絶反応の徴候がないかを調べる目的でもしばしば行われます。 腎生検では、患者をうつ伏せに寝かせてから、背中の腎臓がある辺りの皮膚と筋肉... さらに読む が最も正確な情報が得られる検査法ですが、この検査は腎組織の切除を伴い、合併症を引き起こす可能性があるため、診断が明らかな場合は不要です。したがって、生検はほとんどの人で行われません。

治療

  • 支持療法

  • 基礎疾患の治療

さらなる情報

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