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尿路への加齢の影響

執筆者:

Glenn M. Preminger

, MD, Duke Comprehensive Kidney Stone Center

医学的にレビューされた 2019年 6月
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加齢に伴い腎臓にみられる変化

年齢を重ねるにつれて、腎臓に血液を送り込む動脈が狭くなっていきます。狭くなった動脈では正常な大きさの腎臓に十分な血液を供給できなくなるため、腎臓のサイズも小さくなります。さらに、 糸球体 尿細管疾患に関する序 腎臓では、血液のろ過と浄化が行われます。腎臓はさらに、血液中に含まれる水分、 電解質(ナトリウム、カリウム、重炭酸塩、塩化物など)、栄養素のバランスを維持するという役割も果たしています。 腎臓のこうした機能は、血液が腎臓の糸球体(小さな穴が多数あいた血管でできた微細な球状の組織)を通過する際に、その一部がろ過されることから始まります。この... さらに読む につながる細い動脈の壁が厚くなるため、残っている糸球体の機能も低下していきます。こうした機能の低下に伴って、老廃物や多くの薬物を排泄するネフロンの能力が低下し、尿の濃縮・希釈や水素イオンの分泌ができなくなります。

しかし、以上のような加齢に伴う変化が生じたとしても、体の要求を満たせるだけの腎機能は維持されます。年齢とともに生じる変化は、それ自体が直接病気を引き起こすものではありませんが、そうした変化によって腎臓の予備的な機能が確実に低下していきます。これはつまり、正常な腎臓の機能をすべて果たすためには、左右両方の腎臓がそれぞれの能力の限界近くまで働かなければならなくなるということです。そのため、片方または両方の腎臓に小さな障害が生じるだけで、十分な腎機能を維持できなくなってしまうようになります。

加齢に伴い尿管にみられる変化

一方、年齢とは関係なく、膀胱の壁の筋肉が尿意や排尿できる状況の有無とは無関係に自然に収縮してしまう現象が散発的にみられます。若いうちは、このような収縮の大半が脊髄や脳からの信号によって阻止されますが、年齢を重ねるにつれ、そうやって阻止されない散発的な収縮の回数が増え、ときに尿失禁に至ることがあります。排尿後に膀胱に残る尿(残尿)の量は加齢に伴って多くなっていきます。その結果、排尿する回数が増え、尿路感染症のリスクが高まります。

加齢に伴い尿道にみられる変化

女性の場合は、 尿道 尿道 尿道は、尿が 膀胱から体外に排出される際に通過する管です。男性の場合、尿道は長さ約20センチメートルで、陰茎の先端まで続いています。女性の場合、尿道は長さ約4センチメートルで、外陰部(女性の外性器がある部分)まで続いています。 ( 尿路の概要も参照のこと。) さらに読む 尿道 が短くなり、その内側を覆う粘膜が薄くなっていきます。こうした尿道の変化により、尿道括約筋をしっかりと閉じることが難しくなり、 尿失禁 成人の尿失禁 尿失禁とは、自分では意図せずに尿が漏れることです。 尿失禁は、男女とも年齢を問わず起きる可能性がありますが、女性と高齢者でより多くみられ、高齢女性の約30%、高齢男性の約15%が尿失禁を起こしています。尿失禁は高齢者でより多くみられるものの、加齢に伴う正常な変化の一部ではありません。尿失禁は、利尿効果のある薬を服用した場合のように突然で一時的なこともあれば、長期にわたって持続すること(慢性)もあります。慢性の尿失禁であっても、ときに軽減... さらに読む 成人の尿失禁 のリスクが上昇します。女性の尿道におけるこうした変化については、 更年期 閉経 閉経とは、月経が永久に停止し、妊よう性がなくなることです。 閉経前後の数年間は、エストロゲン濃度が大きく変動して月経が不規則になり、ホットフラッシュ(ほてり)などの症状が起こります。 閉経後は骨密度が低下します。 女性に1年間月経がなければ閉経と診断されますが、確認するため血液検査を行うこともあります。... さらに読む 閉経 にエストロゲンの血中濃度が低下することが誘因になっているようです。

加齢に伴い前立腺にみられる変化

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