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遺伝性腎炎

(アルポート症候群)

執筆者:

Navin Jaipaul

, MD, MHS, Loma Linda University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2018年 7月
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遺伝性腎炎は、糸球体腎炎が発生する遺伝性疾患で、腎機能の低下と血尿がみられるほか、ときに難聴や眼の異常も生じます。

糸球体疾患の概要糸球体腎炎も参照のこと。)

遺伝性腎炎は通常、X染色体(女性の性染色体)にある特定の遺伝子の異常が原因で発生しますが、ときに常染色体にある別の遺伝子の異常によって引き起こされることもあります。この遺伝子をもっている人での重症度には、他の要因が影響を及ぼします。遺伝性腎炎は慢性腎臓病を引き起こす可能性があり、ときには腎機能のほとんどが失われます(腎不全)。

症状

2つあるX染色体の1つに遺伝子異常をもつ女性は、通常症状が現れませんが、正常な場合と比較してある程度、腎機能の効率が落ちている場合があります。このような女性の大半では、いくらかの血尿がみられます。女性ではときに、腎機能をほとんど失うこともあります(腎不全)。

男性ではX染色体が1本しかなく、そのX染色体上に異常があると、機能を補ってくれる別の染色体が存在しないため、X染色体の遺伝子に異常のある男性では、女性の場合よりも重い症状が生じます。男性の場合は通常、20歳から30歳までに腎不全を発症しますが、一部の男性では、異常遺伝子があっても30歳を過ぎるまで腎不全がみられない場合もあります。

遺伝性腎炎では腎臓以外の臓器が侵されることもあります。聴覚に問題が生じることが多く、通常は高い音が聞こえなくなります。白内障が起こることもありますが、難聴ほど頻度は高くありません。角膜や水晶体、網膜などに異常が生じ、ときに失明に至ることもあります。

そのほかにも、血液中の血小板数が減少する血小板減少症や、複数の神経に異常をきたす多発神経障害などが発生することもあります。

診断

  • 尿検査

  • 腎生検

尿検査を行います。この病気は血尿がみられる人で疑われ、特に聴覚や視覚に異常がある場合や、慢性腎臓病の家族歴がある場合に可能性が高くなります。

腎生検を行います。家族内に遺伝性腎炎の人がいる場合は、ときに皮膚の生検も必要になります。

まだ広くは行われていませんが、遺伝子変異を評価する検査が最善の診断法になる可能性があります。

通常、子どもをもつことを希望する人には遺伝子検査が行われます。

治療

  • 透析

特別な治療法はありません。腎不全に進行した人には、透析腎移植が必要になります。

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