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間質性膀胱炎

(膀胱痛症候群)

執筆者:

Patrick J. Shenot

, MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2018年 9月
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間質性膀胱炎は感染によらない膀胱炎です。

  • 間質性膀胱炎では、痛みが膀胱の上部、骨盤内、下腹部に起こり、頻尿と尿意切迫が起き、ときに尿失禁もみられます。

  • 内視鏡(観察用の柔軟な管状の機器)で膀胱の内部を観察し(膀胱鏡検査)、膀胱の生検を行う必要があります。

  • 治癒が得られる治療法はありませんが、食事と排尿習慣の改善、痛みを軽減する薬、ペントサンにより症状を緩和することはできます。

排尿のコントロールも参照のこと。)

かつては、間質性膀胱炎は比較的まれな病気と考えられていました。しかし現在では、この病気はかつての想定より多く発生しており、慢性骨盤痛など他の問題を引き起こしているのではないかと考えられています。成人男性と小児も間質性膀胱炎を発症することはありますが、約90%は成人女性で発生します。

間質性膀胱炎の原因は不明ですが、膀胱の内側を覆っている細胞が損傷し、その結果、尿中の物質が膀胱を刺激しているのではないかと考えられています。通常はアレルギー反応に関与している細胞(肥満細胞)が膀胱の変化に関わっている可能性がありますが、その具体的な役割は明らかにされていません。

症状

間質性膀胱炎があっても、最初は症状が出ない場合があります。通常、症状は徐々に現れ、何年もの間に膀胱壁が損傷するにつれて悪化します。痛みや圧迫感が膀胱、骨盤内、下腹部に感じられます。また、切迫した尿意を頻繁に感じ、しばしば1時間に何回も起こります。症状は膀胱が充満すると悪化し、排尿すると軽減します。極めて重度の場合、トイレに数時間も座り、少しずつ排尿し続ける状態になることがあります。

症状は、排卵期や月経、季節性アレルギー、肉体的または精神的ストレス、性交により悪化する場合があります。カリウム含有量が多い食品(柑橘類、チョコレート、カフェイン飲料、トマトなど)、香辛料の効いた食品、タバコ、アルコールも症状を悪化させることがあります。

診断

  • 医師による評価

  • 場合により生検を伴う膀胱鏡検査

間質性膀胱炎は症状から疑われます。医師は包括的な診察を行い、これにはしばしば内診(女性の場合)や直腸指診などが含まれます。症状が他の原因によるものではないことを確かめるために、検査を行う必要があります。例えば、尿検査と尿培養検査を行って尿路感染症がないか調べます。

内視鏡(観察用の柔軟な管状の機器)を用いた膀胱の検査(膀胱鏡検査)を行い、膀胱の粘膜を観察します。ときに、がんの可能性を否定するために膀胱の生検を同時に行います。

ときに、カリウムを含有する溶液を膀胱に直接注入し、膀胱の粘膜がカリウムやその他の潜在的な刺激物に対してどのように反応するかを確認します。

治療

  • 食事の変更

  • ストレスの軽減と骨盤底筋の運動

  • 膀胱トレーニング

  • 薬剤

  • 他の治療法で効果が得られない場合は、ときに手術

間質性膀胱炎に対して治療を行えば、最大90%の患者で効果が得られますが、症状が完全に消失することはまれです。医師は患者に対し、間質性膀胱炎の症状の引き金になる要因を認識するように奨励します。

治療の最初のステップは食事の変更です。香辛料の効いた食品やカリウムを多く含む食品は、膀胱をさらに刺激する可能性があるため、摂取しないようにします。喫煙や飲酒も控えるべきです。

ストレスの軽減骨盤底筋の運動ケーゲル体操など)をバイオフィードバックとともに行うと、症状の軽減に役立つことがあります。

また排尿習慣を変えるよう指導されます。膀胱トレーニングとは、起きている間は決まったスケジュールに従って排尿する方法です。医師と患者で協力して、2~3時間毎に排尿し、その他の時間はリラックスや深呼吸などにより尿意を我慢するスケジュールを確立します。尿意をうまく我慢できるようになったら、排尿の間隔を少しずつ伸ばしていきます。

しばしばの使用が必要になります。痛みを軽減するため、必要に応じて鎮痛薬を使用します。また、痛みと膀胱の緊張を軽減するには抗うつ薬が、尿意切迫を和らげるには抗ヒスタミン薬が役立つことがあります。また、膀胱の粘膜の回復を補助するために、ペントサンを経口投与することがあり、ペントサンの経口投与で効果がみられなければ、カテーテルを用いてペントサン溶液を膀胱に直接注入することがあります。ジメチルスルホキシド溶液を膀胱に注入する場合もあります。膀胱に注入した溶液は膀胱内で15分間とどめておき、それから排尿して除去します。これらの溶液により痛みや尿意切迫がときに軽減しますが、通常はこの治療を繰り返し行う必要があります。

ときに、膀胱を制御する神経の脊髄付近の部分(神経根)を刺激し、痛みや尿意切迫の軽減を試みることもあります。他の可能な選択肢としては、膀胱を液体や気体で拡張するものがあります。これは膀胱水圧拡張術と呼ばれる治療法で、症状が軽減する可能性があります。

軽減効果を促進するため、しばしば併用療法を行います。併用療法で効果がない場合は、手術を試みることがあります。

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