( 胆嚢と胆管の病気の概要 胆嚢と胆管の病気の概要 胆汁は、緑がかった黄色の粘り気のある液体で、肝臓で作られます。胆汁はコレステロール、脂肪、脂溶性ビタミンを腸から吸収しやすい形に変えることで、消化を補助します。また、特定の老廃物(主にビリルビンと過剰なコレステロール)や薬の副産物を体外に排出する働きもあります。 胆道は複数の細い管で構成され、胆汁はそれらの管を通って肝臓から胆嚢へ、さらに... さらに読む も参照のこと。)
無石性胆道痛は、若い女性の間で最もよくみられます。
この病気は、胆汁(胆嚢で作られる)がいつも通り胆管を通って小腸に入らない場合に生じる可能性があります。胆汁の流れが遅くなったり、妨げられたりする理由として、以下のものが挙げられます。
理由は不明だが、正常に胆嚢が空にならない。
胆道または小腸が過度に敏感になっている。
総胆管や膵管と小腸との間にある輪状の筋肉(オッディ括約筋)が機能していない。
胆石が胆管をふさいでいたが、発見される前に胆管を通り過ぎた。
無石性胆道痛がある患者の一部は、最終的には消化管に別の原因不明(機能性)の病気を発症します。
胆道痛があるにもかかわらず超音波検査で胆石がみられない場合に、この病気が疑われます。
診断を確定する最善の方法は、よく分かっていません。通常、胆嚢を収縮させる薬を投与してから、 核医学検査 核医学検査(シンチグラフィー) 肝臓、胆嚢、胆管の画像検査には、超音波検査、核医学検査、CT検査、MRI検査、内視鏡的逆行性胆道膵管造影検査、経皮経肝胆道造影、術中胆道造影、単純X線検査などがあります。 超音波検査では、音波を利用して肝臓や胆嚢、胆管を画像化します。経腹超音波検査は、肝硬変(肝臓の重度の瘢痕化)や脂肪肝(肝臓に過剰な脂肪が蓄積している状態)など肝臓全体を一様に侵す異常よりも、腫瘍など肝臓の特定の部分だけを侵す構造的な異常の検出に優れています。これは、胆... さらに読む の一種である胆道シンチグラフィー検査が行われます。胆嚢が十分に収縮しない場合は、胆嚢を摘出することによって症状が改善することがあります。
胆嚢を摘出する手術(胆嚢摘出術)では、通常は腹腔鏡(観察用の柔軟な管状の機器)が使用されます。この方法では、腹部を小さく切開し、そこから腹腔鏡と手術器具を挿入し、手術器具で胆嚢を摘出します。
超音波検査で検出できないほど小さな胆石による症状も、胆嚢摘出術によって解消する可能性があります。
薬物療法の効果は証明されていません。