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肝生検

執筆者:

Nicholas T. Orfanidis

, MD, Thomas Jefferson University Hospital

最終査読/改訂年月 2017年 5月
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肝臓の組織サンプルは、試験開腹中に採取することもありますが、多くの場合、皮膚から肝臓に中空の針を刺す方法で採取します。このタイプの生検は、経皮的肝生検と呼ばれます。また、経静脈的肝生検と呼ばれる生検の方法もあります。

肝生検では、他の検査で得られない肝臓の情報を検出することができます。肝生検は、肝臓の過剰な脂肪(脂肪肝 脂肪肝 脂肪肝は、肝細胞の内部に中性脂肪(トリグリセリド)が過剰に蓄積した状態です。 脂肪肝の患者には、疲労や腹部の軽い不快感が生じることがありますが、それ以外の症状はみられません。 診断を確定するため、また損傷の原因と範囲を特定するために肝生検が必要になることがあります。 医師は、メタボリックシンドロームや過度の飲酒など、脂肪肝の原因をコントロールするか取り除くことに重点を置きます。... さらに読む )、慢性的な肝臓の炎症(慢性肝炎 慢性肝炎の概要 慢性肝炎は、肝臓の炎症が最低6カ月以上持続する病気です。 一般的な原因としては、B型およびC型肝炎ウイルス、特定の薬などがあります。 多くの場合は無症状ですが、全身のだるさ、食欲不振、疲労などの漠然とした症状がみられることもあります。 慢性肝炎の結果、門脈圧亢進症と肝不全を伴う肝硬変が生じることがあります。 さらに読む )、ウィルソン病 ウィルソン病 ウィルソン病はまれな遺伝性疾患で、肝臓が正常時のように余分な銅を胆汁中に排泄せず、結果として肝臓に銅が蓄積して肝臓が損傷します。 銅は肝臓、脳、眼やその他の臓器に蓄積します。 ウィルソン病の患者では、振戦(ふるえ)、発語困難、嚥下(えんげ)困難、協調運動障害、人格変化、肝炎がみられることがあります。 血液検査と眼の診察が診断の確定に役立ちます。 患者は、銅を除去するために薬を服用する必要があり、その後生涯にわたって銅の含有量が高い食品を... さらに読む ウィルソン病 (銅が過剰に蓄積する病気)やヘモクロマトーシス 鉄過剰症の概要 鉄は生命になくてはならないものです。したがって、人間の体では食物からの鉄の吸収や、赤血球からの鉄の再利用が厳密にコントロールされています。毎日少量の鉄が失われており、たとえ健康的なメニューでも、食事中に含まれる鉄の量はほんのわずかです。そのため、体内に過剰な鉄が蓄積されることはまれですが、鉄が過剰に蓄積される(鉄過剰症)原因としては以下の... さらに読む (鉄が過剰に蓄積する病気)などの代謝性肝疾患、肝移植 肝移植 肝移植は2番目に多い臓器移植です。肝臓が機能しなくなった人々に残された唯一の選択肢です。 完全な形の肝臓は死亡した人からしか提供を受けられませんが、肝臓の一部であれば生きているドナーでも提供できます。移植用の肝臓は摘出後、最長で18時間保存できます。 適合する肝臓を待つ間に死亡する患者も大勢いますが、実際に肝移植を受けた人(レシピエント)が生存している割合は以下の通りです。 移植後1年時点:86~90%... さらに読む 後の合併症、転移性肝臓がん 転移性肝臓がん 転移性肝臓がんは、肝臓以外の部位で発生したがんが肝臓に転移してきたものです。 最初の症状として、体重減少と食欲不振がみられることがあります。 診断は血液検査の結果と通常は生検の結果に基づいて下されます。 化学療法薬と放射線療法は症状の軽減に役立ちますが、がんが治癒することはありません。 (肝腫瘍の概要も参照のこと。) さらに読む 転移性肝臓がん (肝臓に広がったがん)などを検出するために、広く利用されています。

経皮的肝生検

経皮的肝生検は、外来で行うことができます。医師は通常、超音波検査を行って肝臓の位置を確認し、異常のある領域の生検サンプルを採取するために、生検用の針を刺す位置と角度を決定します。望ましい生検部位を特定したら、皮膚に麻酔をかけてから、針を肝臓に挿入します。中空の針を抜くと、針の内部に肝臓の小さな組織片が得られます。

サンプルを採取した直後は、肝臓の裂傷などの合併症のリスクがわずかにあるため、3~4時間は病院の外来で安静にします。肝臓が裂けると、腹腔内で出血が起こります。出血が重度であれば、ショック状態に至ることがあります。肝生検を受けてから15日間は出血が起こる可能性があるため、患者はその期間中、病院まで車で1時間以内の場所にいるように説明を受けます。これらの合併症は、まれではあるものの、深刻な問題を起こすことがあり、検査を受けた人の1万人に1人が死亡しています。肝生検を受けた後には、右上腹部に軽い痛みを感じることが多く、ときに痛みが右肩に広がることもありますが、通常は鎮痛薬で軽減できます。

経静脈的肝生検

経静脈的肝生検と呼ばれる別の手技では、カテーテルを頸静脈に挿入し、心臓の内部を通して、肝臓から出る肝静脈の1つに到達させます。そしてカテーテルの先端に付いている針を、静脈の壁越しに肝臓に刺し入れます。この手技では、経皮的肝生検と比べて、肝臓を傷つける可能性は低くなります。重度の肝疾患 肝不全 肝不全は、肝機能が大幅に低下した状態です。 肝不全は、肝臓に損傷が起きる病気や物質により引き起こされます。 ほとんどの患者は黄疸(皮膚と眼が黄色くなる)になり、疲れて脱力を覚え、食欲を失います。 他の症状には、腹部への体液の貯留(腹水)や、皮下出血や出血が起きやすい傾向などがあります。 医師は通常、症状と身体診察、および血液検査の結果に基づいて、肝不全の診断を下すことができます。 さらに読む の合併症による血液凝固異常がある患者では、この手技が特に有用です。

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