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ブドウ球菌食中毒

執筆者:

Thomas G. Boyce

, MD, MPH, University of North Carolina School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 7月
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ブドウ球菌食中毒は、ある種のブドウ球菌が産生する毒素に汚染された食べものを摂取することで起こり、下痢と嘔吐が起こります。

  • この食中毒は、黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureusが産生する毒素によって引き起こされます。

  • この毒素は汚染された食べものでみられます。

  • 典型的な症状としては、汚染された食べものを食べてから約2~8時間後に、強い吐き気と嘔吐がみられます。

  • 通常は症状に基づいて診断が下されます。

  • 食べものを注意深く調理することが、食中毒予防の最善の方法です。

  • 治療としては通常、水分を十分に摂取することがあげられます。

ブドウ球菌は食べものの中で繁殖し、そこで毒素を産生します。つまりブドウ球菌食中毒は細菌自体というよりも、汚染された食べものの中にすでに存在する細菌が産生した毒素を摂取することによって起こります。この毒素に汚染されやすい典型的な食べものは、カスタードクリーム、生クリームを使ったケーキ、牛乳、加工肉類、魚類などです。食べものを扱う職業の人に皮膚に感染があり、加熱調理が十分に行われなかったり、室温に放置されたりした食べものを汚染した場合に、集団発生のリスクが高くなります。多くの食べものは、汚染されていても、味や匂いは正常です。

症状

ブドウ球菌食中毒の症状としては通常、汚染された食べものを食べてから約2~8時間後に、強い吐き気と嘔吐が急に始まります。その他の症状には腹部けいれんや下痢などがあり、ときに頭痛や発熱が起こります。水分と電解質が大量に失われると、筋力低下と大幅な血圧低下が起こります(ショック)。症状は通常、12時間以内に治まり、完全に回復します。

ときに、ブドウ球菌食中毒によって死亡することがあり、特に非常に年少の人、非常に高齢の人、長期の病気で衰弱している人ではその可能性が高まります。

診断

  • 医師による評価

  • ときに検査室での食べものの検査

胃腸炎(胃や大腸の粘膜の炎症)であることは、通常は症状だけで診断がつきます。より具体的なブドウ球菌食中毒の診断は、同じ食べものを食べた他の人にも同様の症状がみられる場合や、胃腸炎の原因が1つの汚染源に追跡できる場合に疑われます。診断の確定には、検査室で中毒の原因と疑われる食べものの中にブドウ球菌が存在することを特定認する必要がありますが、結果によって治療は変わらないためこの検査は通常は行われません。

予防

  • 食べものを適切に調理し、適切に扱う

十分に注意して調理することでブドウ球菌食中毒は予防できます。皮膚に感染症がある人は、それが治癒するまで調理をしないようにします。食べものはすぐに食べるか、冷蔵庫に入れ、室温に置かないようにします。

治療

  • 水分補給

  • ときに、吐き気や嘔吐を抑える薬

  • ときに輸液

通常、ブドウ球菌食中毒の治療は水分を十分に補給することで行われます。激しい吐き気や嘔吐を抑えるために、注射か坐薬で制吐薬が投与されることがあります。ときに、水分が非常に大量に失われ、静脈からの水分補給(輸液)が必要になることがあります。

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