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消化管の穿孔

執筆者:

Parswa Ansari

, MD, Hofstra Northwell-Lenox Hill Hospital, New York

最終査読/改訂年月 2017年 11月
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本ページのリソース

中空の消化器はいずれも穿孔(せんこう)が生じる可能性があり、穿孔が生じると消化管の内容物が漏出し、すぐに手術を行わなければショックを起こして死に至ることがあります。

  • 症状としては胸部や腹部に突然重度の痛みが生じ、腹部に触れると圧痛がみられます。

  • 診断はX線検査とCT検査によって下されます。

  • 直ちに手術が必要です。

消化管救急疾患の概要を参照のこと。)

穿孔が生じると、食べもの、消化液、腸内の内容物が腹腔内(食道に穿孔が生じた場合は胸腔内)に漏れ出します。このような物質は刺激が非常に強く、細菌を含んでいて、その刺激と細菌によって、治療をしなければ一般的に死に至る重度の炎症と感染症が生じます。

原因

消化管の穿孔の原因は、穿孔が生じた部位によって異なりますが、損傷は消化器系のあらゆる部分で発生する可能性があります。異物を飲み込んでも通常は支障なく排泄されますが、ときに動かなくなり穿孔を起こすことがあります。肛門から挿入された異物が直腸や結腸に穿孔を起こすこともあります。

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穿孔の主な原因

穿孔の部位

原因

備考

消化管すべて

損傷

激しい嘔吐

この病気はブールハーフェ症候群(特発性食道破裂)と呼ばれる。

医学的処置による損傷

損傷は、典型的に食道鏡、拡張用バルーン、ブジー(細い円筒状の器具)に起因する。

腐食性の強い物質を飲み込んだ

電池の酸や苛性アルカリ溶液を飲み込んだ場合が典型的。

または小腸の最初の部分(十二指腸)

約3分の1の人ではそれ以前に潰瘍症状がない。

腐食性の強い物質を飲み込んだ

このような物質は典型的には小腸よりも胃に損傷を与える。

腸への血液供給を遮断する閉塞(絞扼[こうやく]性閉塞)

可能性として虫垂炎メッケル憩室炎(けいしつえん)

典型的な閉塞の原因はがんや宿便。

プレドニゾン(日本ではプレドニゾロン)などの免疫系の働きを阻害する薬(免疫抑制薬)を使用している場合は、憩室炎が発生するリスクが高い。ただし、その場合は憩室炎になっても症状がほとんどみられないことがある。

大腸の拡張(中毒性巨大結腸症)

ときに自然発生

胆嚢を摘出する手術(胆嚢摘出術)や肝生検時に生じる損傷

まれに、胆嚢の急性炎症(胆嚢炎

損傷は胆嚢に生じることもあれば胆管に生じることもある。

症状

食道、胃、または十二指腸に穿孔が生じると、突然重度の痛みが起こり、その痛みが肩まで広がる(放散する)ことがあります。患者は体調が非常に悪く見え、心拍数と発汗が増加し、腹部を触れると圧痛があり、硬く感じられます。小腸または大腸の穿孔は痛みを伴う別の病気に伴って生じることが多いため、またときに漏れた内容物が腹腔内の狭い領域内にとどまってそれ以上広がらないことがあるため、症状がそれほど劇的ではないことがあり、元の病気の悪化と間違われることがあります。

どの穿孔のタイプでも、通常は吐き気、嘔吐、食欲不振がみられます。

診断

  • 胸部と腹部のX線検査

  • ときにCT(コンピュータ断層撮影)検査

通常は胸部と腹部のX線検査が行われ、穿孔を示す確実な徴候である消化器系からの空気の漏れが明らかになることがあります。診断を確定するために、腹部のCT検査を行う必要が生じることもあります。

治療

  • 手術

  • 輸液と抗菌薬の静脈内投与

腸の穿孔が診断された場合は、通常は直ちに手術が必要です。医師は、穿孔の場所と原因に基づいて、どの手術を行うべきかを判断します。医師の当面の目標は、腸の内容物が腹腔や胸腔へ漏れ出すのを止めることです。手術前に、輸液と抗菌薬の静脈内投与が行われます。

ときには細いチューブを鼻から胃まで入れて胃液を吸引し、穿孔部分から流れ出ないようにするとともに、腸内の圧力を下げます(減圧)。

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