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消化管間質腫瘍

執筆者:

Elliot M. Livstone

, MD, Sarasota Memorial Hospital, Sarasota, FL

最終査読/改訂年月 2017年 9月
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消化管間質腫瘍(GIST)は、 食道 のどと食道 のど(咽頭[いんとう]、 のどを参照)は口の下後方に位置しています。口から飲み込まれた飲食物はのどを通過します。飲食物を飲み込む運動(嚥下[えんげ])は、特に意識しなくても始まり自動的に継続します。嚥下時には、小さな筋皮弁(喉頭蓋[こうとうがい])が閉じて、飲食物が肺に向かう気管に入らないように防いでいます。口の天井の後方部分(軟口蓋[なんこうがい])は上にもち上がって、飲食物が鼻に入らないように防いでいます。口蓋垂(こうがいすい)は、... さらに読む 胃は大きな豆のような形の筋肉でできた中空の臓器で、以下の3つの部分から成ります。 噴門(ふんもん)部 胃体(胃底)部 胃前庭部 (消化器系の概要も参照のこと。) さらに読む 、腸の壁の中にある特定の種類の細胞(間葉系前駆細胞)から発生する悪性腫瘍(がん)です。ほとんどの消化管間質腫瘍は、細胞増殖をコントロールしているC-KITと呼ばれる遺伝子の突然変異により発生します。この腫瘍のほとんど(60~70%)は胃に発生し、20~25%が 小腸 小腸 十二指腸は小腸の最初の部分で、胃から食べものが運ばれます。食べものは、幽門(ゆうもん)括約筋を通って、小腸が消化できるように少しずつ十二指腸に送られます。いっぱいになっているときには、十二指腸は食べものを送らないように胃に合図を送ります。 (消化器系の概要も参照のこと。) 十二指腸は、膵臓(すいぞう)から分泌される膵酵素と、肝臓と胆嚢(たんのう)から分泌される胆汁を受け取ります。この2種類の消化液はオッディ括約筋と呼ばれる開口部を通って... さらに読む に発生するほか、割合は少ないものの食道、 結腸 大腸 大腸は以下の部分で構成されています。 盲腸と上行(右)結腸 横行結腸 下行(左)結腸 S状結腸(直腸と接続) さらに読む 直腸 直腸と肛門 直腸は大腸の終わりのS状結腸に続く部分から始まり、最後は肛門へと続く管腔です( 肛門と直腸の概要)。普通、便は下行結腸にとどまっているため、直腸は空になっています。やがて、下行結腸がいっぱいになり、便が直腸に下りてくると便意が起こります(排便)。成人や年長児はトイレに行くまで便意を我慢することができます。乳児や幼児では、排便を遅らせるのに必要な筋肉の制御が足りません。 肛門は消化管の最後に位置する開口部で、体から便を排泄する場所です。肛... さらに読む にも発生します。

診断時の平均年齢は50~60歳です。他の腫瘍の治療で腹部に放射線療法を受けたことのある人では、後に消化管間質腫瘍が発生することがあります。この腫瘍は通常ゆっくりと増殖しますが、一部ではより速く増殖し、他の場所に広がる(転移する)こともあります。

症状

消化管間質腫瘍の症状は、腫瘍ができた場所にもよりますが、腹痛、出血、消化不良、少量の食事での満腹感などがみられます。吐き気と嘔吐が、消化管がふさがるほどに腫瘍が増殖した場合に生じることがあります。

診断

  • 内視鏡検査または大腸内視鏡検査

  • 画像検査

医師は内視鏡または大腸内視鏡(観察用の柔軟な管状の機器― 内視鏡検査 内視鏡検査 内視鏡検査とは、柔軟な管状の機器(内視鏡)を用いて体内の構造物を観察する検査です。チューブを介して器具を通すことができるため、内視鏡は多くの病気の治療にも使うことができます。口から挿入する内視鏡検査では、食道(食道鏡検査)、胃(胃鏡検査)、小腸の一部(上部消化管内視鏡検査)が観察できます。肛門から挿入する内視鏡検査では、直腸(肛門鏡検査)、大腸下部と直腸と肛門(S状結腸内視鏡検査)、大腸全体と直腸と肛門(大腸内視鏡検査)が観察できます。... さらに読む )を用いて、腫瘍の位置を確認し、生検(組織サンプルを採取して顕微鏡で調べる検査)を行うことがあります。1つまたは2つの小さなカメラを搭載したワイヤレスかつバッテリー駆動のカプセル( ビデオカプセル内視鏡検査 ビデオカプセル内視鏡検査 ビデオカプセル内視鏡検査とは、バッテリー駆動のカプセルを飲み込んで行う検査法です。このカプセルには1~2個の小さなカメラ、光源、送信器が搭載されています。腸の粘膜の画像が、ベルトや布製ポーチ内に設置した受信機に送信されます。何千もの画像が撮影されます。ビデオカプセル内視鏡検査は、消化管の隠れた出血や、内視鏡では評価が困難な領域である小腸の内面の問題を発見するのに特に有用です。大腸ではそれほど役に立ちませんが、この領域は内視鏡による評価が... さらに読む )を使って小腸の腫瘍を発見することも可能ですが、この方法では生検を行うことができません。

がんが他の臓器に転移していないか確認するために、腹部の CT検査 CT検査とMRI検査 CT検査( CT(コンピュータ断層撮影)検査)とMRI検査( MRI(磁気共鳴画像)検査)は、腹部臓器の大きさや位置を調べるのに適しています。さらに、これらの検査では悪性腫瘍(がん)や良性腫瘍(がんではない腫瘍)もしばしば検出されます。血管の変化も検出できます。虫垂や憩室などの炎症も通常は明確に分かります。ときに、X線照射や手術のガイド役としてこれらの検査を用いることもあります。... さらに読む または 超音波 超音波検査 超音波検査では、超音波を用いて内臓の画像を描き出します( 超音波検査)。超音波検査により、肝臓や膵臓(すいぞう)など多くの内臓の形や大きさが確認でき、嚢胞(のうほう)や腫瘍などの内臓の中の異常部位も発見できます。また、腹腔内の液体(腹水)も確認できます。腹壁にプローブを当てる超音波検査は、消化管の粘膜や壁を調べる方法としては不適切です。しかし、超音波内視鏡検査の場合は、内視鏡の先端にプローブがあるため、消化管壁や一部の腹部臓器がより明確... さらに読む 超音波検査 内視鏡検査(内視鏡の先端に超音波プローブがついており、他の多くの検査よりも消化管の内面が明瞭に観察できる)が行われます。

治療

  • 手術による摘出

がんが他の臓器に転移していない場合は、手術によって腫瘍が切除されます。がんが転移している場合は、しばしば特定の種類の化学療法薬(イマチニブ)で治療が行われます。

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